映画の本編が始まっていた
本作は仮想で作られたフィクションの物語です。 実在する人物、事件などとは無関係です。
「ヨンウさん、本当に、私が初キスだったんですか?」
‘確認射殺‘
「...」
ヨンウは返事の代わりに顔が赤くなった。
「光栄です。私が初キスだなんて。」
シンユルは何がいいのか一人で口を覆ってにっこり笑った。
ヨンウは好きな人と食べる食事が
こんなにおいしいとは初めて知った。
気楽で負担のない量と甘いデザートまで。
ヨンウは気分がよくなった。
「えっと…ところでヨンウさん、
そんなことも知らずに突然訪ねてきてごめんなさい。」
「今日は月曜日じゃないですか。
私も久しぶりに休もうと思いました。 図書館みたいに」
「あ!」
シンユルは顔を赤らめ、短い嘆声を上げた。
曇って雨を降らしていた空はいつの間にか晴れた。
「もうデパートに入ってみないと··· 」
「ヨンウさん··· 実は今日、会社のサボり… へへ」
「...」
二人はその後の日程を映画に決め、
ご飯を食べた日本料理店近くの映画館に歩いて行った。
映画館の一番後ろの席のカップル席。
ヨンウは自然に
二人の間のひじ掛けを上げて座った。
派手でクールなアクション映画だった。
シンユルは暗い劇場の大画面に吸い込まれるように見ている。
ヨンウは自分と接しているシンユルの肩と腕がスクリーンの光を受けて
派手な色に染まって消えるのを見ていた。
「ヨンウさん、あの人が裏切り者みたいですよね?」
組織内の裏切り者を探す要員、
ちょっとしたコミカルさも忘れない筋書きの映画。
華やかな銃声、サイレンの音、そして
血まみれになったが、にやりと笑う主人公。
2人は一緒に座ったせいで、
シンユルがヨンウにささやく姿になった。
ヨンウは耳がかゆかった。
ヨンウがシンユルの手をそっと握った。
いつの間にか二人の手は組んでいた。
シンユルは汗で湿った手がヨンウに恥ずかしくなった。
「ヨンウさん、ごめんなさい ちょっと手を洗ってきます。」
「じゃあ、私も。 いってらっしゃい」
シンユルは手を洗い、化粧を直した。
シンユルはこれまでヨンウが自分に
したキスがどんなものだったのか気になった。
聞く言葉にメッセージだけやり取りして、電話もないし、
会おうという約束もないので、自分が動いてから確認したかった。
今日確認したヨンウは初めて会った時のそのヨンウで、
シンユルはヨンウが自分の歩みでゆっくり近づいてくれることを願った。
いつまでも会いたい人だから。
2人は映画を見て、
シンユルが駐車しておいた建物に戻った。
気持ちいい風が吹いた、 重くない沈黙。
互いにすれ違う手の甲をヨンウが先に握った。
*****
「会いたいです。 本部長。」
その日以降、ヨンウの表現は積極的になった。
退勤後には電話もして、自然に2人が会う回数も増えた。
ヨンウが退勤後にはできることがあまりない。
深夜映画を見るしかない。
ヨンウはもうVIPの嗜好やお店のホストたちの情報だけでなく
最新公開映画情報まで覚えるようになった。
ヨンウはシンユルと会えば会うほど もう一つの難関にぶつかった。
シンユルと会えば会うほど別れたくない 気持ちがどんどん湧いてきた。
映画は見られるが、できるだけロマンスは避けた。
遅い時間のロマンス映画はヨンウが
カップル席についているシンユルに感じる欲望に
燃え盛ることになるから。
節制することが難しくなりそうだった。
シンユルに言えば、
きっとヨンウが一人で過ごす部屋を見に来るだろう。
二人が眠るにはとても狭いベッド、もしそのベッドで一緒にしても
翌朝、シンユルがヨンウがぐっすり眠っているのを起こさず、
先に静かに 出勤するだろうという気がした。
そんな朝をヨンウは考えただけでも嫌だった。
その日も選んだ映画はコミックゾンビ映画だった。
美女科学者とハンサムなゾンビが地球を救うというやや荒唐無稽な映画のあらすじ。
ヨンウは悪くないと思った。
笑いながら家に帰れるって。
今日も安心と寂しさが入り混じったまま、
ヨンウは映画を予約した。
白いクロップTシャツにデニムフレアロングスカート、
ブランドの運動靴、左足首の銀のアンクレット。
生き生きとして可愛いシンユルの姿にヨンウは
つい抱きしめてキスしたくなった。
シンユルと出会ってからますます大胆になるヨンウ、
肩を包んだり、互いに指を組むのが自然になったヨンウ。
「まだエアコンが効いているのに、ちょっと寒くないですか?」
こう言いながらもヨンウの視線は
シンユルの白いクロップTシャツを見ていた。
自然に腰を包んであげられると思いながら···
「ジャーン」
長袖のカーディガンを持ってきたシンユル。
しばらく陰になっていたヨンウは、
「よくやったんです」とぎこちなく笑った。
‘この映画何気にカップルが多いね...’
ヨンウが映画の情報が間違っているのではないかと少し悩んでいる間、
映画はすでにコマーシャルを過ぎて本編が始まっていた。
私が書いた話を読んでくださって心から感謝申し上げます。




