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第9話

累計PV3000、ユニーク1000人突破…だと?


皆様、ありがとうございます!



 さわわ…と小川が流れ、チュンチュンと小鳥達のさえずりが響き、木々の間から日の光が差し込んでする森の中。

 小川のそばにある腰を下ろすのには持って来いの石に座り、釣りを行っている一人の男。

 だいたい、30〜40代だろうか。金髪に、それと同じ色の髭を顔の骨格沿いに生やした、なかなかイカしてるおっさんだ。

 ギラリと、おっさんの紫眼が光る…と同時に握っていた釣竿を勢いよく引き上げる。

 水中から生きのいいのが釣れた。

 にぼし程度の魚だが。


「…いやいやいや、おかしくね?」


 釣れた魚を見てそう疑問を口にする。

 それもそのはず。まだ、1時間もたってはいないが、いつもならもう5、6匹とそこそこ大きめの魚が2、3匹釣れてもいいはず。

 なのに、まだ1匹。

 何故だ。と疑問を浮かべていると、上流から魚…いや、目玉が×印になっている頭と、尻尾しか残されていない魚が複数流れてきた。要するに食べあとだ。


「ふむ、そう言うことか。」


 どっこいしょっと腰を上げ、釣竿を担ぎ上げると上流に向かっておっさんは歩み出した。





「あぁ…やっぱりな。」


 上流に移動したおっさんはほぼ、思った通りの光景を見て呟いた。

 目の前には、ガツガツと山のように盛られた魚達に食らいついている、一匹の豹。


 撃刃豹レオパルド・ラミナだ。


 撃刃ラミナ種と呼ばれる一種だ。

 ラミナ種とは、主に自分自身の身体の一部分を研ぎ澄まされた刃状に変換させることが出来る、【魔獣】の事を指す言葉だ。レオパルド・ラミナは下の犬歯を刃状に変換するのだ。


 ギロリ。


 どうやらおっさんの存在に気付いたらしく、おっさんに鋭い眼光を向ける。


「グルルルル…。」


 お食事中なのにも関わらず、何食わぬ顔で歩み寄るおっさんに牙を見せる。…それ以上、近付くな。と言わんばかりに。

 そんなのお構いなしに、堂々と足を進めるおっさん。


 なにこのおっさん、格好いい///


 レオパルド・ラミナはゆっくりとその四脚で大地を踏みしめる。

 …でかい。

 高さは2mだろうか。おっさんの頭一つ分の違いがある。…ん?おっさんも十分大きいなwww。


 さらにレオパルド・ラミナは見る見るうちに、自分の犬歯を鋭い刃状に変えていく。


 「グオオオオオオオオオ!!」


 森中に木霊こだまさせると、顔を下段に構え発達させた牙を向け、疾走する。

 その速さは流石に勇者には劣るものの、決して遅くはない。逆に速い方に分類されるだろう。

 おっさんはその場に歩みを止め、すぅ…と釣竿を正眼に構える。

 その竿先はもちろん、レオパルド・ラミナに。


 グオンっ!と、風を切り裂き、まるで吸い込まれてるかのように牙がおっさんに振り上げられる…が、


       バチィィィッ!!!


 竿先がレオパルド・ラミナの顔に触れた瞬間だ。一瞬、紫色の光が見えたかと思うと、そんな轟音が響き渡った。


 ガクン…。


 撃レオパルド・ラミナがその場に力無く倒れる。

 …死んではいないようだ。時折、ピクリと痙攣で体が動く。


 「…おかしい。こいつはもっと森の奥の方に縄張りを持っているはずなんだが…やはり、勇者か。」


 おっさんは倒れている、レオパルド・ラミナを見て呟いた。




      (´○`; ポカーン





「勇者様、頑張って下さい!!」


「必ずや魔王を倒してください!!」


「あなた達は私達の希望の光です、勇者様!!」



「おう、おう!俺はここにいる皆を脅かす魔王を倒すためにここにばれた、【聖なる勇者】良男だ!必ず、皆の期待に応えてみせよう!魔王は俺が倒してみせる!!この、【聖王光剣ホーリーキャリバー】で!!」


 ジャッキーーーン!と、両刃大剣、もといホーリーキャリバーを高らかに突き上げる。


 うをおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!


 所変わって同時刻のアンスヴェーク王人国。

 この国にある、ヒューグランドームと呼ばれる、東京ドーム並の大きさを誇った建物。その造りは、中に地面の一段高い場所に石畳が正方形に敷かれており、それを囲うように観客席が備え付けられており、天井は切り抜かれているお陰で快晴の空が広がっている。まるで古代ローマのコロシアムみたいだ。

 そして良男はその中央でなんかソレっぽい宣言を「一人で」発したのだ。もちろん、それに対して一斉に歓声を上げているのは国民達。良男の隣で呆れ顔をしているのは光咲だ。


「…うるさいな〜もぅ。」


 そう毒づいたのは耳を塞いで、サクラに身を寄せているサフィア。


「まったくだな。」


 と、サクラは肯定する。


 今、サクラ達がいるのは人王と血縁関係者とその聖衛騎士アミュレットのみが入ることを許される、特殊な観覧席だ。

 もちろん、座れるのは人王と血縁関係者のみで、アミュレットはその各横に待機する形だ。


「俺は…いや、俺達は!絶対に───。」


 え!?私も入ってるの!?的な顔を良男に向ける光咲。

 そんな視線になど気付くはずもなく、なんかのスイッチが入った良男はベラベラベラベラと口を動かす。


 …まだ、良男の言葉が止まりそうにも無いので少し、アミュレットについて説明しようと思う。


 聖衛騎士アミュレットとは、読んで字の如く、聖人を衛る騎士と意味だ。

 この場合の聖人とは人王と血縁関係者の事だ。

 ちなみにこのアミュレットはとても収入が良い、いいや良すぎるお仕事なのだ。でなければサクラが引き受ける分けず、冒険者をやっていただろう。

 まぁ、そんなことはおいといて、この世界には硬貨が存在する。

 高価な順に


 白金貨はっきんか


 金貨きんか


 銀貨ぎんか


 銅貨どうかの4つである。


 基本は100枚で次の硬貨一枚分になる。例えば、銅貨100枚で銀貨1枚分の金額になると言うことだ。

 金額は、銅貨1枚=100円である。

 で、このアミュレットは日給制。1日、金貨1枚。要するに1日で100万円受け取っているのだ。なんかすげぇぞ、アミュレット。だが、それだけに並の実力じゃ受け持つ事は出来ないのも事実。

 それと、一般的な収入金額は大体、月銀貨10枚ぐらいだ。


「──皆の思いは、このつるぎと共に!!」ピカーッ!!


 うぉ!眩しい!


 サクラはフードを深く被り直す。サフィアに至ってはサクラのローブに顔を強くうずめてきた。

 国民達の歓声が空高らかに響き渡った。


 良男の隣にいたはずの光咲はいつの間にかその姿を消していた。


 容易に光咲が()´д`()ゲッソリ…とした表情でその場を立ち去っていく光景が想像出来てしまったのは言うまでもない。



誤字や感想がありましたら気軽にどぞっ!

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