17話 僕はいつの間にか寄生虫にされていた④
ポイント、評価、ブックマーク誠にありがとうございます。連載の励みになっています。
後1話ぐらい胸糞の悪い話が続きます。ごめんなさい。
このままでは僕は心が壊れてしまう。
僕がリーダーにパーティーを脱退することを伝えようとした瞬間
「アレク、明日からトゥバイス山脈のウルフネスト山に向かう。ワイバーンとホワイトファングウルフの群れを討伐だ!」
え?僕を名前で呼んでくれた。当たり前のことが嬉しくて涙が出そうだ。
でもトゥバイス山脈のウルフネスト山麓迄此処から馬車なら4日はかかる。
皆と久々の馬車旅か。リーダーも名前で僕を呼んでくれたし もしかして機嫌が直ったのかな?
「アレク済まない。今回は皆私用があって全員現地集合なんだ」
リーダーは申し訳なさそうに頭を下げた。
頭を下げたリーダーの表情は見えなかったけど、口角が上がった様に見えたけど気のせいだろう。
「アレク、すまないけど現地集合だが大丈夫か?」
「皆一人旅になるけど、アレクは一人でも大丈夫だよな」
オーウェンさんもヒルダさんも名前で僕を呼んでくれた。
長い悪夢から覚めたような気持ちだ。
「アレク、私も別行動になるけど、トゥバイス山脈のウルフネスト山麓のいつもの赤い屋根の小屋で待ってるね」
セシリアは浮かない表情をしていた。
『ごめんね』
セシリアのテレパシーが一瞬頭の中に響いた。
えっ!なに?僕が慌ててセシリアの方を向くと、彼女は顔を伏せていた。
「皆分かった明日は19日だから22日にトゥバイス山脈のウルフネスト山麓のいつもの小屋だね」
僕がそう言うとリーダーが、
「アレク、22日の朝には来て欲しい」
「25日はアレクの誕生日だろ」
「皆トゥバイス山脈のウルフネスト山麓のいつもの小屋で待ってるから必ず来るんだぞ!」
「はい!」
僕は嬉しくてつい大きな声で返事をしてしまった。
僕は嬉しかった。皆がいつもの様に名前で僕を呼んでくれたことを。
皆が僕の誕生日を覚えていた事を。
今日は夕方過ぎに解散して僕は長期滞在契約している宿に戻った。
此処は2週間前に突然、今日から宿代が2倍になると店主が言ってきた。
「どうせ楽して儲けてるんだから、2倍くらい平気だろ」
と言われ、驚いたが、今更なれたこの宿を出るのもなんだしと、取りあえず僕の誕生日までの差額の追加料金を納得は行かないが支払い延長契約した。
2週間前と言ったらちょうどパーティーのメンバーの様子が激変した頃だ。
何だろう嫌な予感しかしない。
でも今日の皆の感じは、ぎこちなかったけど、以前の様な感じに戻ったから僕は深く考えなかった。
22日の朝にトゥバイス山脈のウルフネスト山麓のいつもの小屋に行けばいいから、以前あの場所には何度も行った事があるし赤い屋根の小屋をイメージすれば転移出来るから、明日から22日の朝まで一度実家に帰ろう。
ママには誕生日は、漆黒の翼のメンバー達と過ごすからと伝えないといけないしね。
僕は転移し実家に帰った。
メンバー全員が僕を名前で呼んでくれて、しかも誕生日まで覚えてくれていた。
僕はやっと2週間の悪夢から醒めたんだ!
さっきまで壊れそうな精神状態だったけど、いつもの自分に戻れた気がする。
これで今まで通りの僕としてママにあえる。
僕は嬉しくて嬉しくて嬉し涙を流してしまった。
そして僕は実家に転移した。
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暗闇の中、4人の声が聞こえる。
「明日夜が明けたらトゥバイス山脈のウルフネスト山の小屋に向かうぞ」
「寄生虫とは長旅はしたくないからなw」
「昨日まで自殺しそうな表情してたくせに、名前呼んだだけで元気な顔に戻りやがった」
「ははは、まったくだ。自殺するなら自分の誕生日にしろってんだ」
「寄生虫の誕生日楽しみだなw」
「本当に自殺したらどうする?」
「あんな寄生虫は死んだ方がこの世界のためだw」
「それもそうか!ははははは!」
「どうしたセシリア何も言わないけど」
「・・・皆どうしてアレクをそんな風に言えるの?」
「はぁ?害虫は害虫だろ」
「・・・・・・・」
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22日の朝僕はママと一緒に朝食を済ませた。
「サンドライト!いってらっしゃい!」
「うん!ママ、行ってきます!」
実家からトゥバイス山脈のウルフネスト山麓の小屋に転移した。
まだ皆は来ていない。
昼頃に皆が同じ馬車に乗ってきた。なんでも、途中で合流したらしい。
皆いつもの様に僕を名前で呼んでくれてる。
・・・でも、以前の様な楽しそうな話声、笑いはこのパーティーからは聞こえ無くなっていた。
山の獣道なのか道路なのか解らない道を歩きながら山頂方向に向かっている。
今回は随分念入りに魔物を討伐している。
何時もなら無視する、ゴブリン、オーク、オーガも見つけ次第討伐してる。
普段ならわざわざトゥバイス山脈まで来たのに討伐するのは時間の無駄だからだ。
今回は道路の周辺の安全対策の魔物討伐クエストもあるのかな?
しかも、ゴブリンは魔石も安く、オークは肉も買い取られるが、
4日掛けてきて討伐す程の魔物ではない
今回のメインはホワイトファングウルフとワイバーンの群れの討伐だ。
運が良ければプラチナサーベルウルフも討伐すると言っていた。
ホワイトファングウルフは魔石も大きく、毛皮と牙、爪の買取が高い。
ワイバーンも、魔石が大きく、皮、爪、牙、肉、棄てるのは内臓だけだ。
プラチナサーベルウルフは魔石が今回の討伐目標では一番大きく、毛皮も高級品で、牙も爪も希少で価格が高い。
山を登り始めてから、ずっと僕たちパーティーの後ろを1キロ前後開けて、つかず離れず付いてくる人間の反応が5人ある。
「リーダー、山小屋からずっと1キロ位付かず離れず付いて来る人間が5人います」
僕がリーダーに状況を話すと
「チッ!アレク気にするな、とにかく前に進むぞ」
寄生虫のくせに何要らない事してんだ。てめえは黙って処刑場迄歩けばいいんだよ!
夜が明けて僕は一人用のテントから出て 朝日に向かって伸びをした。
久々の皆での旅で浮き浮きしていたが、僕は1人用テントを使う事になった。
今迄は、男3人 女2人で2つのテントだったけど、
皆は男2人、女2人でそれぞれテントで寝ている。今日は山を登って4日目の朝だ。
今日は25日、僕の14歳の誕生日だ。
「アレク~、おはよう、凄くあなたに会いたかったわよぉ」
僕の背中から聞きなれた声がした。そしてピリッ!ピリッ!と嫌な感じがした。
振り向くと、凄くニヤニヤした表情のエリザベートが後ろにいた。
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一部文章、名称変更しました。




