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「輝け! ヘイケボタル! 光れ! 俺の蛍光刀! 夏の世の平家の光!」
ヘイケボタルの力を借りて輝きを取り戻した蛍。蛍は悪霊の死にぞこないとの最後の決戦に挑む。
「キャッキャッハ! そんなものが悪霊の神である私に効くもの・・・か!?」
蛍の放った光が人の形になる。
「バカな!? た、平将門だと!?」
さすがの悪霊の死にぞこないも消えたばかりの平将門が現れると思わなかった。これも平将門が蛍にヘイケボタルを託したおかげである。
「いけ! 師匠!」
「いけ! おっさん!」
蛍と楓は光の平将門の登場を心強く思う。
「私が、こいつの代わりにいいことを教えてやろう。蛍、おまえが探していたおみつ姫は、おまえの側にいる。」
「え? どういうことですか?」
「おみつ姫は生まれ変わって、現世で生きている。」
「おみつ姫様が!?」
蛍はおみつ姫が生まれ変わって生きていると聞いて驚く。しかも自分の側にいるというのだ。
「おみつ姫様は、いったいどこに!?」
「いるじゃないか? おまえの側に。」
「え? ・・・まさか!? 楓!?」
「そう、そのまさかだ。お嬢ちゃんが、おみつ姫の生まれ変わりだ。」
「どうしたの?」
楓は意味が分からないので、不思議そうな顔をしている。楓は蛍が生き返らせたいと願う、おみつ姫の生まれ変わりだったのだ。
「お、お、おみつ姫様!?」
「楓だよ。」
「おみつ姫様!?」
「違う! 私は、楓!」
「会いたかったです! おみつ姫様!」
「蛍ちゃん! 楓だって言ってるでしょ!」
「あ、クソガキ。」
蛍は一時の感情の高ぶりから目が覚めた。おみつ姫の生まれ変わりであっても楓であった。
「どうみても、おみつ姫に見えない。」
「楓は楓だよ。」
「はっはっは! おまえたちは相変わらず面白いな。」
平将門も思わず蛍と楓の二人を見ていて笑ってしまった。
「こら! 悪霊の神である私を無視して話を進めるな!」
「あ、忘れてた。」
悪霊の死にぞこないである。
「キャッキャッハ! やっと思い出したか!?」
「あ、もう師匠から話は聞いたので、あなたを生かしておく理由がありません。」
「なんだと!? 生意気な口を聞く、おまえは何者だ!?」
「ただの通りすがりの者です。」
蛍はいつも通りの会話を重ねる。
「師匠。お世話になりました。」
「すまなかった。私の方こそ苦労をかけた。」
「そんなことありませんよ。」
「おっさん! 楽しかった!」
「お嬢ちゃんもありがとう。」
「うん。」
「素直ないい子だ。後で蛍に飴でも買ってもらうといい。」
「やったー! 蛍ちゃん! 飴を買ってね!」
「ええー!? 師匠!?」
「蛍。今のお前なら、ヘイケボタルとゲンジボタルの両方の力を一つに融合させて、悪霊の神ですら倒せるちからを発揮できるはずだ。」
「平家と源氏?」
「そうだ。おまえならできる。なんていったって、おまえは俺の弟子だからな。」
「師匠!」
「おっさん! さようなら!」
そう言うと役目を終えたかのように平将門は光となって消えていった。楓には平将門が手を振って笑顔で天に召されるのが見えた。
「いつ蛍光刀が光るか知っていますか?」
「そんなこと神が知るか!」
「悲しい戦いを終わらせるため、平和な世の中を作るために光るんだ!」
蛍の蛍光刀が光り輝く。蛍と悪霊の死にぞこないとの決着が着こうとしていた。
つづく。




