- C 1310話 敢えて名付けよう、其は 5 -
「あらそうね――」
モモチさん曰く。
女王陛下にも気づきがあった。
彼ら、魔力を感じることが出来る者たちには無意識に精霊を見ることが出来る。
島のあちこち。
至る所に、フェアリーという妖精の形をした精霊があった。
ただし。
ここで問題がある。
小さいのは至るところで目撃されることが多い。
中ぐらいか或いは、動物精とも称される大型精霊の姿は何処にもなかった。
これは何故?
考えられるのは。
島の設計上の欠陥によるものだろう。
精霊の糧はマナである。
島には十分なマナがあるように見えて――
「始祖たる根源の魔女は、時が経てば地表のマナ濃度が薄らぎ、エルフの妖精らしさが抜け落ちて。長命という幻想的な種の卒業を願ってた。少しサイクル的には早かったのかもしれないけども、島の過酷さも、ほぼ無限に再生のループとしたのも子孫たちが、島の外へでも生き抜いていけるよう試練を与えたのだろう」
と、学者にでもなったかのようにモモチさんは締めてた。
これは本人の体験談も混じっている。
精霊を使役できるんだぞって。
「モモタンが精霊使いだってことは理解したけど。ここのマナは常に精霊石ってので満たされてるんだよな?――ま、ぶっちゃけると外よりも、マイナスイオンっぽさが濃いなあって感じはする」
Aさんだ。
外ってのは招聘されたので霧の向こう側の世界の話だ。
「ぶっちゃけついでに聞くけど?」
「どうぞ!」
Aさんはどうぞ、大人の対応してやるぜって鼻息が荒い。
この流れは、。
修道女さんにバトンが投げられそうな予感はある。
「エルフとしてどうよ?」
「知らねえよ! あたしはエルフじゃないんでな!!!」
そーだった。
痛恨のミス。
「この島よりも薄い地域にもエルフは居ますが、いたって普通に長命ですよ? まあ、もっとも本来は、とか。そもそもは、とかって持ち出されて比較なさるのであれば、もう本人たちを呼ぶほかはないんですけどね」
いあ、それで十分かも。
◇
「仮に、今、精霊石の確認とか出来ますかね?」
マルがまるくなって寝ている今、わたしがしっかりしないと。
蒼は真面目そうに見えて、ただの同人作家でしかない。
この調査をしてて。
冬の?コミケに出品できなかったと、なんか悔しがってたのが今でも過ってしかたない。
「そんなに蒼のことを!!」
こ、こら。
ち〇びを摘まむのはやめなさいと、何度も。
「あなたたちって本当に、灼けるほど仲がいいのね?」
怖いって。




