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ハイファンタジー・オンライン  作者: さんぜん円ねこ
陽炎戦記
1461/2524

- C 336話 侵略者たち 11 -

 翼長14メートル。

 尾の長さまで入れた、最大全長は22メートルの巨大な鷲――それが“カイザー・ヴィルト”。

 12魔王領の霊峰に棲息しているという、極めて希少かつ雄大な猛禽類である。

 ちなみに主食は...魔人でも喰らうどう猛さと、狡猾さを持ち合わせてて。

 気が向けば、飛竜だってエサにする雑食。


 絶対に出会いたくない、化け物だ。

 ちなみに、


 HP:485500

 MP:12000


 STR:SS-

 DEX:AA+

 VIT:SSS

 SPD:SS+

 INT:S+

 MND:AA-


 数値化したステータスじゃないけど。

 魔界の冒険者ギルドが発行している“初心者ガイドブック”には、こう書かれてた。

 どの世界でも似たハウツー本があるんだね。


 で、だ。

 飛竜の方は、ヴィルトと比較して相当格下に成る。

 あ、え? ボ、ボク???

 な、なんで、ボクまでモンスターズ間に倣わされるの...ああ、ちょっと~


 個体名:マル・コメ

 種族:スライム・ロード

 危険度:A+

 (宥めるには、洋物のハードなモザイク無しビニ本をそっと置いておくこと...

 職業:ゴーレムマイスター


 HP:341000

 MP:1099280


 STR:C++

 DEX:SS

 VIT:SS+++

 SPD:S++

 INT:SSS++

 MND:SSS


 あー。

 公開しちゃってる。

 ボクは危ないモンスターじゃないって!!!

 ほら、ちょっと間違ってどっかに隕石墜としちゃうだけで、本当に無害だよ~



 四領の空には、今、5機の“カイザー・ヴィルト”が上がってた。

 実際のカイザー・ヴィルトでさえ驚いて逃げるほどの巨体が、だ。

 四領の空を狭く見せている。


 翼長含め全幅438メートル、尾翼を含め全長約300メートル超の巨大な航空要塞“カイザー・ヴィルト”が地表から6000メートルあたりを巡航速度で行動している。

 この当たりが一番、燃費がいいんだけど。

 魔法飛行士たちを収容するために、飛行高度を収容可能な800メートルまで下げていた。

 これが地表に暗雲たる、恐怖を与えるようだ。

 ゴーレムだと分かってても、さ。


 月見酒で、さ。

 緊張感なく飲んでたら急に暗くなるわけ。

 で、何気に空を仰いだら...ゴーレム見たら、何事かってなる訳よ。

 陸軍上層部もそんな月見酒を、飲んでた()()だったらしく、慌てて軍本営に問い合わせしてきた。

「これは大将閣下...ご機嫌」


「ご機嫌も何もないわ!! ヴィルトが運用されとるじゃないか!!!!!」

 俺に一言の相談もなくって具合の苦情は多数寄せられてた。

 けど、カイザー・ヴィルトの運用実権は、新設された魔王直属空軍にある。

 予備機を含めた、保有数すべてを空に上げても文句が言えるのは、魔王本人だけってことになり、その魔王が――「構うことは無い! 余の勅命に従わぬ犬など必要ない。処分しても構わぬ」――なんていう触れを出してた。

 まあ、そもそも空軍とて。

 侵略者だと思ってたのは、魔王の切り札だと後で知ったのだから、空軍省でも少し騒々しかった。

「ええ、...確かに」

 なんだ、その対応はって憤りも。

 海軍とこの将校らと同じ雰囲気だったけど...勅命が出ていますと、説明したら態度が軟化。

「なんだ、それを早く言え。海軍から回せるだけの魔法飛行士を上げるが、何人必要だ?!」

 好意的な対応だった。

 が、陸軍の方は臍曲げちゃった。

「勅命がどうのなんぞ知らぬわ! たわけが...今あがってるのは、海軍...のか?!」


「はい。海岸沿いの基地より約6000人の予備役、現役、訓練生までも供与して頂きました」

 と、説明した。

 陸軍にも似た戦力があるし、貸し出しという形で期待もした、が。

「ほう、ほう...では、うちから要らぬな」

 だって。

 すっげー仲、悪いなあ。

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