そういえば...
どうも、エサ子です。
今、海です。
どこもかしこも海です。
マルちゃんたちと一緒に調査するためにログインして早、ひと月。
婚約者の私と離れ離れになった彼女は何処へいったのでしょうか。
リアルでも情報の秘匿、ゲーム性の公平性という理由で――隔離されました。
あ、えっと。
私、ひとりだけのようですけど。
すっごく寂しいのですけど...
「と、いうお嬢には俺、アロガンス様がお供についてやろう!!」
唐突にまるで元からソコにあったかのように。
おっさんが湧いてきました。
「おっさんって...俺はなあ未だ40手前だぜ? そこはお嬢との年の差を考えて“お兄さま”とか“アロガンスさん”じゃないか、何でいきなりおっさんにされんだよ」
憤慨しているようで、わりとクールな印象。
まあ、いきなり湧いて出たオブジェクトの癖に、口も大概に横柄な雰囲気です。
私がじっとに並んでると、
「ま、そんな恰好じゃあ風邪をひくといけねえ」
ってバスタオルを掛けてくれます。
「これ、臭いです」
「そりゃあ、潜水艦の備品だからな...艦長に知れたら、あの親父さん泣くぜ? まあ、それにだ俺からしてもお嬢ちゃんの...その、なんだ学校指定のワンピースはちょいと目に、な」
はは~ん。
わりと耐性の無いロリコンですね!
この程度で股間を腫らすとは、情けない。
「いや、な、俺のはドラゴン級だ! この程度...何でもない...もとから太いん、だ!!!!」
粋がってても所詮は男。
ナニが太かろうが、私のスク水をみれば――
「オイ! そこの保安員!!!! エサ子副長を抱えて艦内に戻れッ昼飯だ!」
もうひとりの副艦長が怒鳴ってます。
私は副長見習い兼業で、陸戦隊及び保安隊の隊長として乗り込んでいます。
設定では、私を偶像として崇めているという存在なのだとか。
んー。
「どうした? 難しい顔しやがって」
私をお姫様抱っこしてくれる、アロガンス。
「そんなに皴をつくると、その可愛い顔が台無しだぞ」
って、眉間の皴を伸ばしてくれようとしてますが...ウザいです。
ウザいけど、
「この世界の異常性を調査するのが...」
「ああ、もう一人のお嬢ちゃんと、バカでけえ姉ちゃんってのが今、台州ってとこで調べてるぜ?」
お、初耳。
あ、え、えっと...それは。
「だから、俺たちはその、なんだ、2シーズン目には存在してなかった勢力へのアクセス権を取得できたから、NPCっぽく活動しながら3シーズン満喫するっていう役目が来たって話さ。俺的にはよ、先の両手斧をぶんぶん振り回してた、あのお嬢ちゃんと遊べるなら...どんな仕事でもってな、希望出してただけなんだが...」
にやけた嫌らしい顔つきだ。
こういうやつは、女遊びもだらしないとみる。
「...っ、バカ野郎、俺はこう見えても一途に浮気するぜ!」
アホか!
「ま、調査じゃなくてフルの休暇だと思って、遊ぼうぜ!!!!!!!」
ほっぺをぷにぷにしてきた。
いや、噛みついてやろうかとも思ったが、お姫様抱っこなんて...ちょっと嬉しいし。
変に動いて、スジとか寒くなった蕾とか見られたくないし。
「んじゃ、大人しくなったところで...よろしくなお嬢」




