表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生魔王の異世界改革記  作者: マサキ
3/11

救出

フレイヤが帰ってくる

フレイヤの後ろからフードを被った背の低い人が入ってくる

「ほう、そいつが話に聞いたドワーフか」

「はい、テツ君、このお兄さんとお話しできる?」

てつくん?

なんだその子供に対する話しかけ方みたいな

「は、はい、出来ます」

フードを被った彼が答える

もしかして彼は

テツ君と呼ばれた彼はフードを取り

「初めまして魔王様、僕の名前はアクセ・ド・テツです」

黒い髪に青い瞳その顔はやはり幼くまだ十歳なったぐらいの顔だ

「あくせ?、ど?」

なんだその魔法の言葉は

「ドワーフには子供の時に自分の進み道を決めてその名字を決めるんです」

「ほう」

それは驚きだ

「僕は、アクセサリーを作るためにアクセという名字を貰ったんです」

なるほどアクセサリーでアクセ安直ながらいい苗字だ

「因みにドは自分がドワーフであることのためのいわゆる証明ですね」

なるほどドワーフの頭文字を取ってド、か

「他には武器を扱うアルマ防具を扱うアーム建築を扱うテクトが主流ですね」

そんなにあるのか

「ほう、ドワーフについてよく学べたよ、で彼はアクセなんだろう?、テクトではないのに建築までわかるのか?」

「いえ、さすがにわかんないです」

あれ?

「あの魔王様」

フレイヤが意を決したように話しかけてくる

「貴方のお力を私たちに貸してください!」

フレイヤは頭を下げた

「彼はドワーフが奴隷として働かされている場所から逃げてきた唯一の存在です、何処に捕らわれているのかも把握しています」

なるほど助けるために力を貸してほしいと

「うむ力を貸すのは別に構わんだが、」

「だが?」

「我とて万能ではない、何人ものドワーフを守りながら兵たちを相手にするのは無理だ」

まずまともに戦えるかもわかんないしね

「私達も手を貸します!」

フレイヤは高々と叫ぶ

「当然勝てる算段があるんだな?」

ビクッとフレイヤの体がビクつく

「・・・・・・・」

フレイヤは黙る

「ノープランなんだな」

俺は確信する

「・・・・はい」

フレイヤはあからさまに頭をがくっと落とし落ち込む

「はあ、どうしたものか」

「・・・・・・・一つ作戦があります」

グレンが発言する

「ん?、なんだ?」

「囮作戦です、魔王様が敵を引き付けそのうちに俺たちが助け出す作戦です」

おっと一番面倒な役割を押し付けられた

「まて、我が囮決定か?」

「はい!」

グレンは力強く頷く

俺は苦笑いを隠せなかった



あの後お腹が空いたというテツの発言でいったん作戦会議は終了しフレイヤとグレンが狩りに行き猪のような物を狩ってきた

そして他の人たちから少し離れた場所に行き

「じゃあ私が火を起こすわ」

「分かった、じゃあ俺が解体しとく」

二人は役割を決め作業を進めていくグレンは迷うことなく猪のような動物に刃物を入れていく

刃物が動くたびに聞きたくない音が聞こえてくる

フレイヤは薪を集めて

「火よ、起これ」

手から炎を出した

「おお~」

これが魔法か初めて見た

「魔法を見るのは初めてですか?」

フレイヤが聞いてくる

「あ、ああ、俺は使い方がわからないからな」

だがいつかは使えるようになりたいな

「なるほど、では後で私が魔法の使い方をお教えします」

なんと!!、それはありがたい

「教えてくれるかありがとうフレイヤ」

「いいえ、お気になさらず」

「フレイヤー、解体終わったぞ」

グレンの方を見たがあえて詳しくは言わないが一言でいうなら

地獄絵図だった

「分かったわあとは私に任せて」

「おう、頼んだ」

フレイヤが料理を始めていく

フレイヤは手際が良かった肉を丁寧に分けどこからか取り出した調味料を肉にまぶし焼いていく

そして少しすると

「はい、出来上がり!」

俺たちの前に結構なボリュームの肉が皿に盛られ俺たちの前に置かれる

「さあ、どうぞ」

四人は座り込み

「「いただきます!」」

四人で手を合わせ食べていく

肉を一切れ取り口に運ぶ

口に入れると肉汁が口の中であふれ調味料と肉の組み合わせが最高でいくらでも食えそうだった

「うまい」

俺が率直な感想を漏らすと

「本当ですか!」

フレイヤはパッと顔を笑顔にし喜んでいた

「ああ、最高だ」

「そうですか」

フレイヤは顔を赤くしながら喜んでいた

「あむ」

また一切れ口に入れる

「フレイヤはいい嫁になりそうだな」

俺はふと言葉を漏らす

「ふえ!?、そ、そんな、嫁だなんて!、私はまだ心の準備が!」

フレイヤは耳まで真っ赤にさせきょどり始める

「心の準備?、嫁ぎ先でもあるのか?」

フレイヤとテツがピシっと動かなくなる

「嫁ぎ先?、フレイヤはあるのか?」

グレンは普通にフレイヤに自分の疑問を問いかける

テツがため息をつき

「魔王様は意外と鈍感なんですね」

テツに呆れられた、何故だ




「では寝る前に魔法の使い方を教えていきます」

フレイヤは食事の途中からどことなく不貞腐れているように見える

「フレイヤ、どことなく怒っているように見えるのだが」

「気のせいです」

フレイヤは即座に否定する少し食い気味に

「いや、どう見ても「怒っていません」

・・・これは触れてはいけないやつだな

「う、うむ、なら魔法について教えてくれ」

「解りました、では説明を始めます、少し長くなります」

フレイヤは木の枝をもって

「まず、魔法について説明します魔法には無数の種類が存在します」

「無数の種類とは?」

「昔は魔法は四種類火、水、土、風その四つでしたが時が経ちその四つのほかに雷、氷、闇、光と、八属性になり、今では八属性では分けづらくなり属性よりも魔法の効果で分類される

ようになりました」

「?、どんな属性でも誰もが全員使えるのか?」

「あ、はい多少得意不得意はありますけど努力次第ですべての属性の魔法を使えるようになります」

「ほう、で、魔法の効果とは?」

「はいそれでは魔法の効果について説明します、魔法の効果とはまあ言葉の通り使う魔法によって効果が違うっていうだけです」

「攻撃魔法や防御魔法とかか?」

「はい、その通りです、種類でいいますと攻撃魔法、防御魔法、支援魔法、妨害魔法、治癒魔法、そして禁止魔法です」

「攻撃や防御はある程度分かるが禁止魔法とは?」

「禁止魔法とはまあ言葉の通り使用禁止の魔法です」

「たとえばどんなものがあるんだ?」

「例を上げますと、ソウルスナッチ、発動にいろいろ手間がかかりますが発動してしまえば対象の人物から町まで一つの魔法で無数の魂を奪える魔法です」

「それは恐ろしいな」

悪用されたら大変だ

「まあ、その発動の仕方がわかっていないので誰も使えないんですけどね」

ほ、なら安心だ

「まあ、他にもありますがそれはまた今度で」

フレイヤは禁止魔法の説明をやめ

「今度は支援魔法、妨害魔法について説明します、支援魔法は防御魔法と少し似ていて防御魔法は守ることに特化した魔法で支援魔法は味方の強化や自分の強化、

より実戦に使われる魔法です、支援魔法の種類として簡単に分類しますと装備を強化する魔法、味方の能力を向上させる魔法その二つですね」

ほう確かに実践向きだな

「次に妨害魔法ですが妨害魔法も簡単に種類分けしますが相手の能力を下げる魔法、相手の足止めや拘束を行う魔法、相手に状態異常を起こす魔法その三つに簡単に分けられます

ただ相手の能力を下げる魔法は魔物以外には聞きづらいのでご注意を」

「最後に治癒魔法ですがまあ、治癒という言葉の通り自分や相手を治癒する魔法です傷を癒したり凄いものによってはなくなった体の部位を治すものまであります、

それに状態異常、毒や、麻痺なども治すことができます」

フレイヤがふう、と一息つき

「以上が簡単な魔法の種類です」

ほう改めて整理すると攻撃魔法は単純に敵を攻撃したりする魔法、防御魔法は防御特化守ることを重点的に考えた魔法、支援魔法は味方の強化、装備を強くする魔法、

妨害魔法は相手の能力を下げるただし魔物以外には聞きづらい、後は敵を足止めしたり拘束したりする魔法、

治癒魔法は体の傷を治したり凄いものによっては体の部位で治せるものもある

禁止魔法はまあ簡単に言えば使ってはいけない危ない魔法、まあ使うこともないだろう

「それでは本格的な魔法の訓練に移ります」

おお、これで俺も魔法を使えるようになるのか!

「では」

フレイヤが手を出す

「?、お金は持ってないぞ」

「違います!、手をつないでいただきたいんです!」

フレイヤが真っ赤になって怒る

そういうことかだが

「繋いでいいのか?」

改めて俺の手を見るその手は人とは違うまさに人を傷つける悪魔の手

俺の手を見ているとその手に白く綺麗な手が触れてくる

「!、フレイヤ」

フレイヤを見るとフレイヤは優し気な笑みを浮かべ

「魔王様は意外とネガティブ思考ですね」

あれ?、俺最初の魔王キャラがだんだんとぶっ壊れてきている気が

「さ、魔王様」

「う、うむ」

俺はフレイヤとそれぞれの指を絡ませて握る所謂恋人繋ぎだ

「じゃあ今から魔法を見せます、私の魔力の波動を感じてください」

「お、おう」

フレイヤって意外とスパルタ?

「では、行きます」

フレイヤが握っていないほうの手を上に向け

「炎よ、集え、我は望む、我が望むは眼前の敵を討つ炎の矢を、フレイアロー!」

フレイヤが呪文を唱えると上に掲げた手から弓矢の形をした炎が放たれ空に消えていった

「どうですか、感じ取れましたか」

・・・・しまった魔法に夢中で何も感じれなかった

「やはり一回では無理ですかではもう一回行きますよ」

「た、頼む」

今度は集中しよう

「炎よ、集え」

フレイヤが詠唱を始める

俺は眼を閉じ集中する

フレイヤの手から少し何か不思議な感じがする

「我は望む、我が望むは眼前の敵を討つ炎の矢を、フレイアロー!」

おお、フレイヤから感じた何か、多分魔力だろうそれがフレイヤの手に集まり放たれたこれが魔力か

「今度は何か感じられましたか?」

「ああ、なにかこう不思議な何かが」

「おお!、早速魔力を感じられましたか、ではさっきの詠唱をしてみてください」

「お、おう」

もしかしてフレイヤって教えるのが下手なのか?

俺も手を上にあげ

「炎よ、集え」

自分の体に不思議な感じが満ちていくのを感じる

「我は望む、我が望むは眼前の敵を討つ炎の矢を」

おお、手に何か大きなものを感じる

「フレイアロー!」

ボウっと音が鳴るとフレイが放った矢より数十倍は大きい炎の矢が出る

「わお」

「・・・・・・」

フレイヤは口を開けて呆けている

「フレイヤ?、どうした?」

フレイヤが呆然と口を開く

「こ、これ程とは」

フレイヤは驚いている

「フレイヤ?、おいフレイヤ」

フレイヤを揺さぶる

「え、あ、はい、大丈夫です」

フレイヤは手を放し、フレイヤは懐から本を取り出す

「これで魔法の詠唱を覚えてください」

あ、一度使えたら丸投げっすか

「もうちょっと詳しく教えられないか?」

「詳しくですか?、・・・正直魔法は一度魔法を使えたらあとは自分で制御の仕方を覚えるのが一番いいと私は思うのです」

うん、これからフレイヤに教わるのは考え物だな

俺は本を受け取り

「分かった、やってみるよ」

「はい!、では私は囮作戦の計画を三人で練ってきます」

フレイヤは足早に去っていく

不安だ

まあ、異議があれば後で言えばいいか

俺は魔法の練習を始めた



ここはとある王国その城の王の間の玉座に座る鎧を着た男その左右には冠を頭にのせた体の肥えた男

そしてもう一人フードを被り全身を隠しているが見えなくてもわかる、その体つきはただ物ではなかった

そしてその三人の眼前には数千はいる兵士が膝をつき頭を垂れていた

そこに一人の兵士が息を荒げながらその三人の前に走りこんでくる

「は、は、た、大変です!」

兵士は膝をつき

「なんだ!、勇者様の前で!」

王冠をのせた男が怒りを露にする

「よせ、なんだ」

「は、はい!、この度脱走した魔物達を捕えようとした所、魔王と思しき存在に阻まれし、失敗いたしました!」

「魔王だと!?」

王冠を被った男は動揺を隠せていなかった

「そうか、魔王が、で、兵士よお前の名前は?」

「は、はい、俺の名前はトムと言います!」

「そうか、トムよ」

「は、はい!」

玉座に座っていた男が立ち上がるそしてトムと名乗った兵士に近づいていく

「俺はお前たちになんと命令した?」

「は、はい、魔物達を捕えて来いと!」

「ではなぜその魔物達はここにいないんだ?」

「あ、そ、それは」

兵士は震えている

「はあ、もういい今回の作戦に参加した人間を始末しておけ」

「!?、お、お待ちください!、もう一度!、もう一度チャンスを!」

兵士は土下座し男に悲願する

「連れていけ」

「お許しを!、勇者様ぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

トムと名乗った彼は数人の兵士に連れていかれた

「ふう、・・・」

勇者と呼ばれた彼は玉座に戻りしばらく考え

「次に狙うとしたらドワーフの」

勇者はフードを被った人物を見て

「コレスの街に行け」

フードを被った彼は何も言わず歩いていく

「くく、魔王なんてただの雑魚だ、俺の玩具で壊してやるよ」

勇者は笑う自分の絶対的勝利を疑わずに



一通り魔法も覚えそしてみんな疲れていたので俺も作戦概要は聞かされず詳しい話はまた明日となり俺たちは休むことにした

そして夜が明け俺たちはまた集まった

「では作戦を説明します」

グレンが作戦を説明し始めた

「今回の作戦はコレスの街そこで奴隷にされているドワーフの救助です、作戦としては魔王様に兵士たちの囮をお願いしますその間に俺達がドワーフたちを助けます」

「俺が囮決定か」

グレンは申し訳なさのそうな顔をし

「実力的にこの役目を果たせるのは魔王様しかおりません」

三人が申し分けなさそうに俺を見る

確かにここでやらなきゃ男もとい魔王の名が廃るってものだ

「分かった、囮でも何でもやってやろう」

三人がパっと笑顔になる

「それでは作戦開始はこれから一時間後です」

・・・・・俺はふと思い出した

「その前に一ついいか?」

「はい?、なんでしょう」

「教えてほしいことがあってな、この国の名前とこの国の地形というか地図みたいなのがあれば助かるのだが」

そう完全に忘れていた俺はこの国の名前もどんな形なのかも知らない

「・・・・・この国の名前知らなかったんですね」

「・・・・・うむ」

恥ずかしい限りだな

「この国の名前はデクタそしてこれがこの地図です」

グレンが地図を広げる

地図を見てみるそこには複雑な凹凸があるが簡単に言えば四角に近い

「そしてここがいま私たちがいる街です」

そういうとフレイヤは北西を指さす俺は地図はあまり得意ではないが森があることからまあ納得はできる

「因みにコレスの街がここです」

テツが指を指した場所は俺たちの現在位置から森を抜けたすぐだった

「ここがコレスか」

さて地図も確認したし作戦開始まで魔法の確認でもしとくか



そして一時間後俺は一人コレスの街の近くにいた

そして俺は唱える

「来たれ、集え、爆ぜよ、フレイムボマー!」

コレスの街の近くに巨大な爆発が起きるもちろん俺の魔法だ因みにさっきのは作戦前にフレイヤから教わった詠唱破棄だ威力はがた落ちするが発動は早い

しかも威力をまだ完全に制御できない俺には一番の制御方法だ

兵士たち数的に数百人が俺に向かってくる

数百人の兵士が俺の前に立つ

・・・そういえば思ったがこの前みたいに逃げ出さないだろうか?、コレスの街以外に逃げてくれるなら好都合だ

「我は魔王だこの街を奪いに来たおとなしく去るなら殺さないでいてやる」

さあこの魔王の姿を見て逃げるがいい!

逃げると思っていた兵士たちはそれぞれ武器を抜き

「逃げたら消される逃げたら消される」

兵士たちは逃げたら消されると連呼している

どういう意味だ?

兵士たちは俺を囲もうとしてくる

流石にそれはまずい俺は後方に下がり

「囲め、捕え、敵を縛り我の生贄とせん」

詠唱し

「エンクロードケージ!」

数百の兵士の大多数を紫色の牢屋のようなものが囲み残ったのは十数人ぐらいだろう殺さずに無力化できるだろうか

俺の腕の見せ所だな




魔王様の爆発を聞いた兵士たちが出ていくと同時に俺とフレイヤとテツその三人で街に侵入する

テツを連れて行くのは反対だったが本人が行くといって聞かなかったからだ

とはいってもテツも多少は戦えるし兵士の大半も魔王様が引き付けてくれているので

大丈夫だろう

改めてコレスの街の構造を思い出す町は円形状に防壁に囲まれその防壁の中は普通の民家や店が立ち並んでいる

今は爆発のせいで全く人が見えない

そして問題のドワーフの収容所は町の中央ここの領主大きな館の隣の大きな建物だ領主の館よりも圧倒的に大きい

テツの情報ではドワーフが収容されている建物は三階建てに地下があるそしてその地下にドワーフを収容する牢屋がある

フレイヤの読みではこの混乱でドワーフたちを地下に戻している可能性が高いそうだ

俺達は収容所に行き中に入る今のところ兵士たちは見えない

「今のところ誰もいないわね」

フレイヤが一息つく

「全員魔王様のところに行ったんじゃ」

テツが尋ねる

「いえ、それはないと思うわ、さすがに誰もいなくなったらドワーフたちが逃げるチャンスを与えるだけだもの」

「そっか」

テツは少し緊張しているのか体が震えている

まだ十歳の子供だ命を懸けた殺し合いもしたことはないだろう

「じゃあいくわよ」

フレイヤを先頭にテツその次に俺と地下への道を進んでいく

地下の階段を降りきったがやはり誰もいない

「おかしいな誰もいないなんて」

俺はふと呟く

「確かにねでもこれはチャンスよ今のうちに皆を開放しましょう」

俺達は牢屋を開けていく地下は意外と質素なものだった二、三人のドワーフたちが牢屋に分けられ入れられているだけでそれ以外は何もない

テツは仲間との再会に喜んでいる

「さ、テツ感動の再開は後よ、今は急いで脱出するわよ」

フレイヤを先頭にドワーフたちが地下から出ていく

このまま何事もなければいいが

皆が収容所から出ていく俺も出ようとした瞬間後方に殺気を感じた

「っ!」

後方剣を持っていくとガキンッと金属が重なる音が鳴る

「く、そ!」

危なかったガードできなかったら今頃

「っ」

俺は前方に転がり剣を振ってきた者と対峙する

「グレン!」

異変に気付いたフレイヤが剣を構えながら俺の隣に来る

「ちっ!、テツ!、皆を連れて先に脱出しろ!」

俺は後方にいたテツに指示を出す

「で、でも」

テツは迷っている

「必ず追いつく!、心配するな!」

「・・・う、うん!」

テツたちは出口へ向かい走り出す

よし!、改めて攻撃してきた奴を確認するフードなんかを被って体がほとんど見えない腕や足も真っ黒な鎧に身を包んでいる

その手には大きな大剣がある

「おい!、いきなり何するんだ!」

一応問いかけてみる

「・・・・・・・」

無反応だ

「とにかく倒してテツたちに追いつくわよ」

フレイヤが剣を構えフードを被った敵に突っ込んでいく

俺もフレイヤに続いて突っ込んでいく

「はあ!」

フレイヤが剣で敵の胸を突こうとするが敵はそれを大剣で軽々と受け止める

「くらえ!」

俺はジャンプし敵の真上にいき剣を構える

「・・・・・」

敵は俺の攻撃を鎧のついた手で受け止める

「なに!?」

人一人を軽々と片手で

「くらいなさい!」

フレイヤは突きをやめ別の角度から切りかかろうとしたが

「・・・・・」

敵はその前に掴んだ剣を用いて俺を地面に叩きつけフレイヤの剣を受け止めフレイヤの腹に蹴りを入れた

「ぐはぁ!」

「ぐう!」

やべ、早く立たないと

「風よ、切り裂け!、ウインドスラッシャー!」

フレイヤは蹴り飛ばされた後魔法を発動する

それは直撃し敵のフードを切り裂いた、

俺は露になったその顔を見た

「え?」

その顔に俺は見覚えがあった

俺と同じよう毛色は蒼く瞳は蒼いそしてその左目は縦に入った傷で失明している

俺が最近まで見ていた顔

俺と同じ獣人の

「何してんだよ!、父さん!」

敵と思っていたのは俺の父さんだった



俺は立ち上がり

「なあ、父さん何してんだよ、なんでここにいるんだよ、なんで俺に攻撃してくるんだよ!」

俺は叫ぶだが父さんは

「・・・・・」

無言で剣を取り俺に切りかかってくる

「父さん!」

俺も剣を構えたが何も考えられなかった

なんで父さんが俺に

「・・・・」

父さんが剣を振り上げ俺に向かい振り下ろす

「は!?」

俺は剣で防ぐが

バキンッと剣が折れ

俺は尻もちをつく

「グレン逃げて!」

フレイヤが叫んでいるが俺に逃げることはできなかった

父さんが剣を振り上げる

「父さん!!」

俺は眼を閉じた

俺の右からドコンと音が鳴る

「え?」

俺は恐る恐る目を開け父さんを見る

「ぐ、ぐう!、ぐああ!!」

父さんは剣から手を放し頭を抱えている

「と、とうさん?」

俺は父さんを呼ぶ

「グ、グレ、ン、逃げ、ろ」

「父さん!」

俺は父さんに近づく

「グレン、よく、聞け」

父さんは俺を見る

「グレン、これから、俺の言う、とおりに、するんだ」

父さんは俺に笑顔を向ける

「と、父さん?」

俺は何故か不安になった

「俺は、もう、駄目だ、今はギリ、ギリ耐えて、いるが、き、っと次、は無い」

父さんは俺の頭を撫で

「だから、次に、会ったら、俺を」

父さんは俺に笑顔を見せたまま

「殺してくれ」

その言葉を受け入れるのに俺は少し時間がかかった

「こ、殺す?、お、俺が父さんを?」

「ああ」

「な、なに言ってるの?、なんで」

「頼む、グレン」

「・・・・・・」

何も言えない何を言えばいいかわからない

「ほら行くわよグレン!、」

フレイヤが俺の手を引く

「で、でも父さんが」

「いいから行くの!、あなたのお父さんの為にも逃げるの!、

それともあなたのお父さんに愛している息子をその手で殺せっていうの!」

「っ!」

俺は収容所から出るため出口に向かい走り出す

「感謝する、エルフの、戦士よ」

俺は最後父さんを見る

その顔はずっと俺を見ていた

「父さん」

俺達はコレスの街を出た


これでよかった、最後に愛する息子に会えた

「あ~あ、せっかく最高のシチュエーションだったのに」

声が聞こえる幼い子供の声

「大好きな息子をお父さんが殺すってなかなかできないことだと思うよ」

「う、うるさい」

頭が痛くなってくる

「まあ、いいや、どうせまた殺すチャンスが来るし」

「そんなこと、絶対にさせん!」

「まあ今はこの鬱憤をあのグレン君が尊敬する魔王様に八つ当たりさせてもらうよ」

「ま、魔王だと」

魔王とはどういうことなんだ?

「さあ、けど今回の魔王はずいぶんと面白いね、殺戮を楽しむあの魔王が人助けなんて」

「魔王が、人助け、だと?」

「そ!、だからその魔王で遊ぶんだ、さて、あの魔王はどうするのかな?」

俺の意識が薄れていく

「グ、レン」

俺はもう願うことしかできないお前の安全もこの世界の平和も

だが絶望しかなかったはずのこの世界に一つの希望ができた

まだ見たことのない優しい魔王

その魔王がこの絶望を終わらせることを信じて、

そして俺は意識を失った



「ふう」

一通り無力化したし、それにさっきフレイヤからの作戦成功の合図が来たし彼らを開放し逃げるとするか

と考えていると俺の視界に光が現れた

場所的に言えば確か地図で見たらあそこは王都のはず

俺は魔法を解除すると兵士たちが追いかけてくることを予想し後方に走り出そうとしたが

「エクストロイが来るぞぉ!!」

えくすとろい?、魔法か?

兵士たちがコレスの街に帰っていく

まあ今のうちに逃げるとしよう

さて少しずつ愛着がわいてきた廃墟に帰ってくる

「魔王様!」

フレイヤが走ってこちらに近づいてくる

「どうした?」

「エクストロイが来ます、一応のために避難を」

ここでもエクストロイか

「なんだそのエクストロイとは」

「エクストロイはこの国の兵器、膨大な魔力を使い街一つを簡単に滅ぼすことができます!」

わお、

「なるほど、それがここに飛んでくると」

「いえ、飛んでくるのは、コレスの街です!」

さて第二章を読んでいただきありがとうございます

ストーリーの展開を予測してこんなストーリーだろ、と

予測している人もいると思います。


正直読んでいる人が面白いと思っているのか面白くないと思っているのか

知りたいと同時に知るのが恐ろしいです(笑)、

そんな期待と不安を抱えながらこれからも投稿していきます

それではここまでお読みいただきありがとうございました


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ