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異世界へ

ようやく状況が落ち着いたので、静かに頭の中を整理する。

意識してみると容易に分かる女の子感。

まず何をするにも視界に入ってくる長い髪の毛。

まさか今世のうちに自分の髪の毛が肩まで伸びるのを見ることになるとは思わなんだ。

そして腕から足まで何から何までほっそい!しっろい!

肌がもう男のものとは比べ物にならないほどきめ細かい。

なんかもう、いろいろ壊れそう。


「降りられないか」


よしっと命の恩人が手を伸ばし、俺の体を抱えて降ろしてくれた。

今思ったけど、さっきも俺のこと引っ張りあげてくれてたよな。

女の子に持ち上げられた事実に、更に自分の女の子化を感じてしまう。


「助けてくれてありがとうございました!」


ありったけの感謝の気持ちを土下座に込める。


「君はあんなところで何をしていたんだ?」


「いや、目覚めたらあそこにいまして…俺もさっぱり」


「俺?君は女の子なのに、自分のことを男みたいな呼び方するんだな」


「あ!いえ、これは!」


「いやいいと思うぞ。私もあんまり女らしいのが嫌いでな。この髪も邪魔だからこの剣でかっ切った」


にししと少年のように笑う。


「やっぱり俺って女に見えます?」


「不思議なことを言うんだな!どう見ても女の子だが?」


どうやら本当に女の子になって異世界に飛んできてしまったらしい。


「あの、お名前聞いてもいいですか?」


「まだ名乗ってなかったな。私はナオ。君は?」


「俺は…」


いつもどおり名乗ろうとしたが、ふと考える。

ここでの俺は女の子。

名前はもろ男。

どうしたものか…。

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