精鋭者、その名もエリーター
結局、未来がどこに行ったのか何も分からないため取り敢えず、あの部屋に入ってきた女の目撃情報がないか聞き込みをしてみることに。
「って言ってもチート使いがそう簡単に姿を見せるのかぁ?」
そもそも、窓の外から侵入、周りに誰も居ない状況。手掛かりなんてそうそうない。
『ギブゥ…』
約1時間で折れた。
『皆知らない知らないって…知っとけよっ!』
いや、ただの理不尽ですやん…。
「一応夏風先生経由で全体には連絡がいってるはずなんだがなぁ」
流石に情報が少なすぎる…
うーん、うーんと悩み唸っていると、わいわい…ガヤガヤ……と、なんだか外が騒々しかった。
〚おいおい、聞いたか?!〛
〚あぁ!聞いたぜ!とうとう動くらしいな!〛
〚〚精鋭者達が!!〛〛
精鋭者。
それは上にいるクラスよりも強く、人民救助や魔物狩りに率先して動いている人達のことを指す。
『ん?精鋭者?……ってなに?だれ?』
何のことだかわからず、花流が疑問を口にする。
無理もない。なにせこの精鋭者なるもの、ほとんど学校外……街での治安維持や魔物を討伐するために駆り出されていて、普段学校内にいることが少ないのだ。
「精鋭者は俺達みたいに学校にいるのではなくて、外に出て動く特別な人達の総称だ。
この学校の中にいることなんかはほとんどなくて、学校外にある街の治安を守ったり魔物を討伐してくれたりしてるな」
と言っても、俺も実際に見たことはない。
精鋭者は寮ではなく、街にある宿などで寝泊まりしているため俺らはそうそう会わない。
『はぁ……何?1回目に攫われたとき来なかったくせに、2回目になってやっと来たの?』
「いやまぁ…向こうも忙しいんだろ」
花流は1回目で来ないことに呆れつつ、今更来ることに腹を立てている様子だった。
「取り敢えず俺らも行ってみようぜ。
一緒に行動はしないと思うが、こっちの情報も共有しておきたい」
花流は渋々といった表情だったが、了承してくれた。
そして俺達は、1番騒ぎの大きい広場へと向かう。
〚わいわい……、がやがや……〛
広場へ着つくと、それはもう凄い人集りだった。
「………多いな、人」
『多いね、人………』
辺りには、精鋭者を一目見てみたい!という野次馬が多数いた。
そのせいで肝心の精鋭者達の姿が見えない。
「ちょ…すまん…通してくれ」
『通りたいからどいてー』
人混みを手でかき分けながら、なんとか前へと進んでいく。
〚…あのさ、集まったはいいけど僕達はここからどうすればいいの?〛
頼りなさそうな、けど安心するような男の声。
〚ん!?そうだな!…それぞれ揃ったようだし、今後について話し合うかっ!!〛
逆に勢いがあって、周りにしっかり聞こえる、男の声。
〚ふむ!我もそう思ってたぞ!明!〛
自信のある男に便乗する声が少し高い女の声。
進んでいくうちに、何やら野次馬とは違う、別の話し声が聞こえてきた。
まだ姿は見えていないが、近づいているのだろう。
聞こえた感じ3人、かな…?
〚…でもさ、僕達……来いって言われただけで他に何も言われてないよ?〛
〚む!?それもそうだなっ!どうしたものか!〛
手でかき分けながら少しずつ近づく感じがし、ついにその場所へと辿り着く。
聞こえてた感じだと3人だったが、女の人がもう1人──いや、端の方にももう1人いた。
まず、1人はガタイのいい男。さっきから大きな声で喋ってる人奴。
次に一人称が僕の男の人。見た目的に、凄く優しい…安心感を与える印象がある。
そしてその男の横にピタッとくっついて離れそうにない女の人。
……心做しか、優しそうな男の人しか視界に入ってなさそうだった。
そしてナーヤと同じ、自分を「我」と呼んでる女の人。ナーヤより身長が高いが……なんというか、少し厨二病感がする。
………別にシンパシーとか感じたわけじゃないから、勘がするだけね。違うから。
ラスト、一見4人しかいないように見えるが、4人の端に肩身を狭くしている女の人がいた。
おどおどとしていて、頼りがなく見える。
…計、5人だった。
〚そ、それは〜…そのぉ〜……む?〛
厨二病みたいな女の子がこちらに気づく。
「あの、すいません。
皆さん方は攫われた子を捜索してくれるために来てくれたんですよね…?」
さっきの会話の内容から、そんなこと知らなそうだが。念のため、確認する。
〚え?…そうなの?…学校側から、少し大変なことになったから集まれ。としか……ところで君達は?ただの野次馬ってわけでもなさそうだし〛
俺の問いかけに対し、一人称が僕の男の人が答えてくれた。
俺と花流はここ数日、何があったのかを説明し、今、未来という生徒が攫われたと伝える。
〚誘拐か!それは大変だったな!早く探さねばっ!!〛
〚……犯人が消えた以上、無闇に探しても意味ない気が…〛
あ〜だのこーだの話していると、橋のほうからそ〜っと、手が上がる。
〚……あの〜…〛
さっきからずっと端の方にいて、会話に参加していなかった女の人が、恐る恐るといった感じで会話に入ってきた。
〚……もし貴方達が関係してるなら、一度落ち着いた場所で自己紹介でもしませんか?
…互いの能力も分からず、何をするかも、どこに行くかも分からないままだと、何も進まない気が…〛
〚そうだな!我もそれがいいと思うぞっ!〛
厨二病が即、その案に乗った。
「…まぁ、それが一番いいか」
その提案に皆が賛同し、一度この広場ではなく、部屋で話そうとのこと。
そうして俺達7名は野次馬を解散させながら移動した。
今後、キャラがなんか増えてきたのでカギ括弧を 「」 これでなるべく統一します。
なんか最初考えてた時よりキャラクター増えちゃった…。




