第四十九話 魔法のキャリブレーション
「これほどまでとは」
燃え盛る岩を見て、僕はそうこぼした。
最初にここに来た時からは考えられない高出力の炎が、放たれていた。
「やるワイ、なかなかいきなりここまで出来る奴はおらんぞ」
「スゴイんだよ!おにいちゃん!」
二人に褒められた。
「いきなりほかの魔法でもここまで効果を表せる奴はそうはおらんワイ、なんというセンスじゃ」
ジージ師匠はそう言ってくれた。普通にやると、こうはならないらしい。これは僕がオーラを意識していたことが大きいと思う。
他の呪文でも同じようにコントロールできるようにオーラを意識しようと思ったことが大きいだろう。
スポーツでもキャリブレーションが重要だと言う。
キャリブレーションというのは、体験型のゲーム機械などやることがあるが、最初に照準を合わせる作業のことだ、
画面の端を、いくつか打つことによって、手に持っている機械と、受け取る側のズレを修正する作業がある。
スポーツでもそれができることが重要で
いくつものスポーツができる人は、身体の動かし方だけをつねにチューニングしているという。
具体的には、パッと手を水平に0度、10度、15度、30度、45度と動かす練習をするという。
この身体を毎回同じように動かす、というトレーニングが全ての基礎になる。
これをやらずに、野球のスイングの練習だけする、サッカーのシュートの練習だけすると、他の競技に活かすのが難しくなってくる。
身体をコントロールすることを練習するのだ。
今回の魔法も多分その現象に似ている。
水の魔法の練習ではなく、オーラのコントロールそのもの練習と捉えていたことが、他の魔法を使った時に、大きな差として出た。
このイメージをしていなければ、ここまで綺麗にファイヤーの出力アップは行われてなかっただろう。
つまり両手からのオーラの出力方法を学んでいた。
そのために、ウォーターはかなり良い魔法だったことがわかる。
常に出し続けてないといけないタイプの魔法だからだ、水が途切れたら、岩が落ちてくる。炎とかだと、結構ごまかしが効く感じがする。常に魔法力が全開で必要で、コントロールが必要という
とても良いテーマだった。
「フォッフォッフォ、ワープもやってみるが良い」
「そうですね、やってみます。」
いままで手に集めていた、オーラを身体の中心から、体全体に広がるようにイメージをする。
いままでとは全然違う大きさのオーラが身体から溢れてくる。
「これは・・・」
魔法力の成長を感じる。これはいままでよりかなり高く飛べると思う。
「飛ぶんじゃ!」
「はい!」
「ワープ!!」
垂直に全開でオーラを放ち、飛んだ
「フォッフォッフォ、すさまじいワープじゃ」
「わ、おにいちゃん見えない。」
地上がミニチュアのようにみえるほど、上空に飛んでいた。




