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レクイエムはまだ捧げない  作者: コラソン


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43/58

楽屋にジジイの存在感

ライブ当日。会場、LIVE HOUSE EMBER

には、数組の大学生のバンドが集まり

熱気に満ちていた。


RE:PLAYも、もちろん参加している。


AFTERGLOWのメンバーは

楽屋内でそれぞれ緊張していた。


パイプ椅子の軋む音が響く。

そのくらい、無言だった。


耐えられなくなった森田が

「誰か何か話でもしてよー」と

情けない声をだす。

森田が、愛用のドラムスティック

VIC FIRTH(ヴィック・ファース)の5B

を指先で器用に回す。


太めのこのスティックをくるんくるん

回す森田の手は、大きい。


大志が「あーーー俺早くステージに行きたいけど、何だろう、行きたくない、いや行きたい。」

と訳のわからない独り言を呟く。


コンコン、ドアをノックしながら

キィと開き、

「お邪魔しますよー、今日はお招きいただいて

どうもどうも」

と入ってきたのはゲンサンだ!


高瀬が「ゲンサン、遅かったね」

と言ったが、顔は喜んでいた。


ゲンサンが

「入り口で劇場支配人にご挨拶しててなぁ

もりあがっちゃって。支配人とワシ年近いから…」と、ニコニコしていた


森田も「昔の映画館みたいに言うなよ!ジジイ!

ココは、ライブハウス!!」

なんて、言って笑った。


大志は、

「待ってたんだよゲンサン!

ライブハウス初めてだろ?迷子になってたらって

心配だったんだよ~」と心配していた様子。


「ん?ゲンサンしょってるリュック、大きいけど、

ライブに来るのに、荷物沢山用意したの?」

と高瀬が聞いた。


ゲンサンは、ふふんと笑って

「ワシ、今日あふたーぐろうのおしぐっず

もってきたからの。」

と言いながらリュックを開けた。


ゲンサンが持ってきたのは…


ペンライトではなく、仏具の電池式の

蝋燭。


うちわ。白い紙を貼り付けて

あふたーぐろうと毛筆で書いてある。

裏には、バンして、とも書いてある。


トドメにタンバリン。


普段クールな高瀬がぶっとふきだして

「ちょー笑笑ろうそくって笑笑」


大志も吹きだす。

「待ってくれ!

うちわに毛筆って!!

しかも、バンしてじゃないよな笑笑

そこ、バーンしてじゃなくて?

なんでバンなんだよ笑笑」


森田も「こら、ジジイ!カラオケの合いの手じゃないんだから!タンバリンはしまいなさい!!」


メンバー爆笑


大志が「終わったら、打ち上げで

ゲンサン反省会だわこれ笑笑

けど、ありがとう、緊張感吹き飛んだわ!!」

と、目から涙を流して笑った。



さぁ、ステージの時間だ。

AFTERGLOWのメンバーが、ゲンサンを

混ぜて円陣をくむ。


大志が叫ぶ

「AFTERGLOW、再始動!元気にいくぞ!!

ゲンサン!見ててくれよ!!」


板倉大志 サブ ギター、ボーカル

柴崎直人 メインギター

高瀬透 ベース

森田哲哉 ドラム

そして、源次郎 サポートメンバー



このジジイの天使に会えたから

今日、ステージに立てる。

大志の胸が熱くなった。



このステージには

バンド演奏のサポートメンバーで

AFTERGLOWと高校生の時から付き合いの

ある、

キーボードの神谷玲二を向かえていた。


玲二は、今回他のバンドもサポートしているため、先にステージで待っていた。


「AFTERGLOW、久しぶりだな。」

嬉しくて、気持ちも上がる。


悩みを抱えている日々だけど

今日は、忘れて楽しもう。


キーボードに立て掛けたタブレット。

AFTERGLOW。画面を見つめて、

深呼吸をする。


さぁ、やりますか!!


AFTERGLOWの音楽が、もうすぐ始まるー。















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