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#3.1『タイタンズ・レポート』

<発:タイタン福祉衛生局     宛:フォボス局外■■■■■■■■■


 ガーディアン117。現在、太陽系内において拡大中の、精神汚染と思われる症状に対して、タイタン所属精神構造解体・解析チームはこれを、『確たる汚染の痕跡なし』と結論する。検体に近似する状況としては、過去A8異星起源種による、精神寄生活動および変異、A1異星起源種の非物体融合に酷似する。なれど、タイタン福祉衛生局の確保したる、5656体の非生命活動検体においては、A8およびA1と類似する変性体はこれを検出できず。しかるに、本症状を、太陽系人特有の精神体構造要素へ、何らかの外因による、自発的な変性活動であると、タイタン福祉衛生局および同局の依頼を受けた精神構造体解体・解析チームの一致した推測である。


 以下にデータ結晶の複製を添付する。


 何らかの外因という、不確定かつそれを示す痕跡は、5656体の非生命活動検体の精神構造に存在しないということに対して、断りをいれておく。あるいはこの事実は、現観測深度では観測しえない深度に原因が存在している可能性あり。太陽系人類が、星樹列強において立ち遅れている、ワープ領域で生命活動を保つものに対しては、保有する器材では観測不可能である。本汚染に対する、早期の原因究明においては、テック五以上の技術文明の支援の必要性を望む。繰り返すが、5656体の非生命活動検体には、対外的には強硬度汚染と観測可能な症状であると見受けられるも、肉体および精神は完全な健常であると報告する。生命、亜生命において、この報告に差異はない。


 しかるに、本検体5656体の特異性を認む。生命体はもとより、亜生命体にいたるまで、この何らかの外的要因は伝播しうるという、極めて高い危険性を認める。本危険性は、太陽系人類文明の根幹を破壊しうるものである。XA番、XA11として、太陽系のみならず、全植民星系および人類第三生存圏にいたるまでの警告発令の必要性の審議を要求する。


 さらなる可能性として、■■■■■の怪獣の暴走活動に本件と同一の要因があることを否定しない。であるのであれば、本要因の危険性は、さらに高まるものであろう。本来、怪獣とは先の大戦において、精神干渉への対抗として生産された、新生命体群であるからである。


 本報告における、可及的速やかな回答を望む。>

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