余談 佐倉わか、過去作のあらすじ
『カナリアの毒』
私、朝日雪奈は、家族がいない不幸な中学生だった。
学校では壮絶ないじめに遭い、私を助けてくれる人間は誰もいない。唯一ペットのカナリアのサリだけが生きる希望だったのに……いじめっ子たちによって、その命さえも奪われてしまった。私にもう、生きる意味は無い。
五階建ての中学校の屋上。フェンスの先に立ち、一歩を踏み出そうとする。
そんな時、背後からいるはずのない声がした。
『復讐をしたい?』
驚いて振り向くと、そこには黄色のカナリア──サリが軽やかに羽ばたいていた。
「サリなの? どうして、ここにいるの?」
『深いことはいいんだ。それより憎くないか? あいつらが』
私は頷く。それを皮切りに、学校のそこら中から悲鳴が飛び交った。
『悪い奴らみんなに、復讐しよう』
ぴぃとサリが可愛らしく鳴いて、デスゲームが幕を開ける。
人が一人死んで、また一人死んでいく。
私は逃げ惑う生徒たちに紛れながら、いじめっ子たちと傍観者たちの哀れな姿を嗤うのだった。
第18回新人賞〈優秀賞〉受賞。中学生小説家、佐倉わかが瑞々しい感性で描く、思春期の歪な人間関係×ドロドロな愛憎渦巻くデスゲームミステリー!
『落ちこぼれ貧乏貴族の成り上がり。 ~転生したら貧乏貴族の令嬢だったので、王都のお姫様と結婚することにしました!~』
三十路OLの佐々木エリはある日、過労のあまり迫り来るトラックに疲労で気付かずにエリナ・スフォルツァとして異世界に転生をしてしまった!
『これは──夢にまで見た、剣と魔法の異世界!』
スフォルツォ家はどうやら由緒ある貴族の家系。
しかし、とんでもない負債を背負った「超・貧乏貴族」らしく──!?
六歳になったある日、エリナは王都で開かれるパーティーに出席する。
だが、ツギハギだらけのみすぼらしいドレス姿を、周りの貴族たちから嘲笑される。
こんな場所、早く帰ろう。そう俯いたエリナの元に、一人の少女が歩み寄った。
「あの……だいじょうぶ?」
手を差し伸べたのは、第一王女──ティナ・アヴェーナ。
そのあまりにも可愛らしい容姿と、きらきらとした金髪にエリナは思わず口走る──!
「私と結婚してください!」
その言葉を受けたティナは、ぱちぱちと目を瞬かせて夢見心地に頷いた。
「は……はい……」
こうして始まった、貧乏令嬢とお姫様のドタバタ領地経営&イチャイチャ同棲生活!
中学生小説家、佐倉わかが描くカワイイ×カワイイの新作百合ファンタジー!




