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宮坂家ほのぼのカレンダー  作者: 文具屋太郎
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宮坂家の仕事始め お祖父ちゃんお祖母ちゃん編

「ただいま〜〜!!」

お父さんに、忘れたお弁当を届けた陽菜さんが家に戻ってきて、お父さんのお弁当騒動もひと段落。

「お帰り、思ったより早かったね」

出迎えてくれる、文香さん。

「おう、父ちゃん、パン屋さんのおじちゃんとアラブ売ってたからすぐ追いついた」

と元気よく陽菜さんがご報告。

「アラブって、またものすごいモノ売ってたのねお父さん・・・じゃなくて、油売ってたでしょ」

「おお、あぶらか!アブラカタブラっていうもんな!」

とりあえずなんか聞いたような言葉を言う陽菜さん。

「はぁ~、それじゃお父さん、手品でも売ってたの?」

「うん?父ちゃん別に何にも売ってなかったぞ?」

姉妹のぐだぐだな会話が続きます。

しかしこの姉妹、見ているだけで面白いですなぁ~


「ああ、陽菜ちゃん帰ってきたのね、ごくろうさま」

と奥の部屋から出てきたのは、お祖母ちゃんとお祖父ちゃん。お祖父ちゃんは颯太君と美咲さんを抱っこしながら出てきました。よく見ると二人は外出着に着替えています。

「あれ?本当にじいちゃんとばあちゃん、帰っちゃうのか~」

と二人の格好を見て寂しそうに言う陽菜さん。

「ふふふ、帰ると言っても、ここ二週間明けたマンションの掃除や雑用に行くだけ。明後日の土曜日からの三連休にはまた寄らさせてもらうから」

と陽菜さんをふわっと抱きしめて、なでなでしてあげるお祖母ちゃん。

「ほんとぉ~?」

ちょっと不安げな上目づかいでお祖母ちゃんを見る陽菜さん。

「ほんと、ほんと。美咲ちゃんと颯太君ともちゃ~んと約束したから、ほら、寂しがってないでしょ。ね、二人とも」

とにっこりしながらお祖父ちゃんの腕に抱きかかえられながら、ご機嫌な美咲さんと颯太君に話しかけるお祖母ちゃん。

「うん!あさっておじいちゃんおばあちゃんが来たら、みんなでいっぱい一緒に遊んでくれるって約束したんだよ、ね、颯太」

「うん!たのしみ!」

とはしゃぐ美咲さんと颯太君。それを見て、

「そうか!それじゃあわたしもあさって楽しみにするぞ」

と納得してにこっと笑う陽菜さん。ぎゅうっとお祖母ちゃんに抱き着きます。

そんなみんなを、にこにこしながら見ている文香さん。でもちょっとさみしそう。それを見たお祖母ちゃん。

「ほら、文香もぎゅってしてあげる」

と文香さんも抱きしめます。

「ううう・・・」

文香さん、中学生の思春期真っ只中。こういうやり取りが、うれしい反面、少し恥ずかしく思ってしまうもの。お祖母ちゃんの腕の中で、ちょっともじもじしています。


 孫とお祖父ちゃんお祖母ちゃんが思う存分スキンシップをして、みんな満足してから、

「さて、そろそろいくわね」

とお祖母ちゃんが言います。

「あ、おかあさ~ん、お祖父ちゃんとお祖母ちゃんかえるって~」

と文香さんが奥に声をかけると、

「う~んごめ~ん、仕事に行く支度で手が離せないの~!父さん母さん、気を付けて帰ってねぇ~!!」

とお母さんが返事をします。

「おお、わかった。お前もがんばれよ~!それじゃまたあさってな!」

とお祖父ちゃんが答え、二人そろって外に出ます。

「それじゃ、あなたたち、あさってね。」

「うん、まってるね」

角を曲がるまで手を振る孫たちに手を振りかえし、マンションに向かうお祖父ちゃんとお祖母ちゃん。

「さて、マンションについたら俺たちも仕事始めか」

と言うお祖父ちゃんに

「なに言ってるの、私たちはもう仕事始めしたじゃない」

と言うお祖母ちゃん。

「ん?そうか?」

「ふふふ、私たちのこれからの仕事は、娘夫婦と孫たちが幸せに暮らしていけるように、いろいろ一緒に頑張ることよ」

「ああ、たしかにそうだな、これからそれが一番大切な仕事になるな」

そんな会話をしながらマンションまでの道をほのぼの寄り添いながら歩いていく二人でした。


 これが、お祖父ちゃんとお祖母ちゃんの今年の仕事始めです。


「うわ、なにあの二人。ものすごい美男美女・・・」

「モデルか芸能人みたいだけど、あんな人知らないなぁ」

「セレブだセレブだ」

「なにか、撮影でもしてるのかな」

「サインくれるかな」


 お祖父ちゃんお祖母ちゃん、本人同士は普通に孫の事を思いながらほんわか歩いているだけですが、あまりにも目立つ容姿のため、周りに人だかりができて・・・まあ、その話はまた後ほどお話しすることにしましょうか。








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