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異世界迷宮の追従を  作者: えぁりん
♯第三章 仲間
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§039 舞踊

7層の攻略を始める前に、ステータスの再確認を行う。

商人がLv30となり、奴隷商人が解放されている。

これでナズとアナの遺言作成や、奴隷取引が自由に行えるようになった。


商人は豪商に成れると言う話だが、

成り方が不明なので一先ずはここで終了と言う事で良いだろう。

条件が「商売で100万ナール稼げ」とかだと、

いくら強くなっても無理がある。

何せ豪商だし、金勘定で無茶を強いて来る可能性は高い。


次にLvが高いジョブは戦士と探索者。


どちらもLv29なので今セットするのはどちらでも構わないが、

Lv30になったら戦士は不要になる。

探索者はLv50までお世話になるから、

最後の締めとして戦士に成っておこう。


メインジョブを商人Lv30から戦士Lv29にセットした。

ボーナスポイントが128から127に減る。


今までは5thジョブに振って来たが、

商人が外せる事で4thジョブへ変更した。


魔結晶も育てて懐を暖かくしたい。

10万ナールの黄色までは8倍で・・・えーっとちょっと待てよ。

5万ナールが4倍で2万5千ナールが2倍だから・・・12500回か。


約12000匹倒せば10万ナールか。ちょっと厳しいな。

64倍にしたら約1500匹。これならまだ可能性があるように思える。

いつも思うけれど64倍って凄いな・・・。


そしてカルクが無いと計算が直ぐできない事に気付いた。

大学は4年まで通ったが理数系では無い。

経験値やスキルのポイント割りの試行に、割と恩恵があったのだ。


4thジョブに落とした事で、浮いた7ポイントを結晶化促進へ変更する。

余った1ポイントはワープかステータス増強かと迷ったが、

ここからはスラッシュ2回か3回の戦いになるだろう。

目先の筋力差は誤差になるだろうから、

もう必要となる事は無くなるのだと思う。


従って、余らせるのも勿体無いのでワープをセットした。

ま、迷宮内での移動に関してはダンジョンウォークすれば良いのだけども。


 ・フジモト・ユウキ 人間   男 21歳 戦士  Lv29

  設定:戦士(29)探索者(29)剣士(23)英雄(17)

  取得:村人(5)商人(30)色魔(1)奴隷商人(1)


 ・BP127

   鑑定          1pt   4thジョブ      7pt

   キャラクター再設定   1pt   武器6        63pt

   獲得経験値上昇×10 31pt   詠唱短縮        1pt

   必要経験値減少/5  15pt   ワープ         1pt

   結晶化促進×8     7pt


 ・ナジャリ ドワーフ ♀ 16歳 鍛冶師 Lv24

 ・アナンタ 猫人族  ♀ 20歳 戦士  Lv25


この構成でハチノスまで向かってみよう。


ミチオ君が8階層を突破した時は既に探索者Lv30を越えていたはずだ。

自分もその後を追っている。

中々順調なのでは無いだろうか。


「アナ、ここはボスに向かいながら、近くなら雑魚も狙おう」

「はい」


「ナズ、ここの魔物であるミノやボスのハチノスは突進を仕掛けて来るが、

 エスケープゴートやスリープシープのように動きを止める事ができない。

 突然来るし、その時は避けるしかない」

「はい」


「特に、アナが盾で守り切れず逸らしたりかわしたりする時が問題だ。

 アナの真後ろは敵の射線だと思え」

「はい」

「ご主人様!通路を右にミノが・・・多分3匹です」


「よし、解かった」


角を右に曲がると、ミノとエスケープゴートがいた。

臭いで感じている訳では無いから、同型の魔物は判別が難しいのだろう。


  ・ミノ

   ・ミノ

 ・エスケープゴート


うーんと、この場合はどうするんだ?

突進力の強いミノを倒して、1匹をアナ、エスケープゴートはナズかな?


「アナはミノを、ナズはエスケープゴート。

 アナの受け流した突進に気を付けろ」

「「はい」」


一番奥のミノに向かって走り出す。

手前の2匹を目前にした状態でオーバーホエルミングを使う。

世界が歪み動きがスローモーションになったミノを、

跳び箱のようにして飛び越える。


魔物には一瞬で対峙する相手が消えたように見える事だろう。

敵が判断を迷う一瞬の隙があれば、2人が戦い易い状況を用意できる。


奥のミノに剣先が当たる距離まで来て、ラッシュで突く。

もう最低2太刀は必要なのだ。

無理に切り込まず、反撃されないように深くは踏み込まない。


オーバーホエルミングが切れて、ミノが頭を下げたまま向かって来る。


(──オーバーホエルミング!)


突進だと思った。

思ったので咄嗟に使って正解だ。

突進では無かったとしても、別に使って損するような事は無い。


2回目の亜空間タイムが広がる。

ミノの角に当ててまた弾かれても困る。

避けながら首を狙うのが最適解だろう。


突進の射線から少しだけ外れてラッシュで首を落とした。

まだラッシュ2回の範囲内だった。

いや、戦士のLvも上がっているのだから、

その分が加算されているのかもしれない。


右を向く。


アナがミノの突進を盾で逸らしていた。

その勢いを保ったまま、ミノはナズの方に目掛けて突進を続ける。


「あぶ──」


「ない」まで言おうと思ったが、

ナズは目の前の敵を槍で突いて牽制すると、

槍の石打ち部分を地面に突いて体をひらりと持ち上げかわした。


ポールダンサーかよ・・・。


ドワーフは体が小さい。

筋肉質とは程遠い華奢きゃしゃな体だ。

あの体で、どうしてここまでパワーが出るのか不明だ。


骨格や人体の構造が、より効率的に力を生み出せるのか。

或いは魔法的な謎パワーによるものなのか。

そもそもナズは他のドワーフに比べて力が無いと言うので、

筋肉が少ない分体は軽い方なのだろう。


ともかく、ナズは槍で空中を華麗に舞った。


突進したまま走り去るミノをアナが追う。

ナズは着地と同時に槍を縦に振り、

そのままエスケープゴートの頭頂部を槍柄で打ち付けた。


──ンェエエ゛エ゛エ゛エ゛!


エスケープゴートが苦痛で悲鳴を上げる。


と言うか、あれは角でガードされていないのか?


斬撃ダメージと柄のような打撃ダメージは種類が違うのかもしれない。

 ・ゴートの角回避: 斬◎ 打× 射○ 魔×

とかかな?

単純に顔面に当たっただけかも知れないけど。


2人の動きが華麗過ぎて手を出し難いな・・・。


オーバーホエルミングを使用しながら、

後ろが無警戒なエスケープゴートに近付いてラッシュで斬った。

やや深く切り裂き、魔物は悲鳴を上げながら煙となる。


なるほど、ギリギリ倒せるダメージだと「こう」だ。


これまでにナズの与えたダメージが、

ラッシュ1回分よりちょっと少ない位までになったのだ。

今後時間を掛け過ぎるとナズが1人で倒してしまうような事も考えられる。


続いてアナを手伝いに行く。


アナは完全に密着して突進を封じており、

腰を落としてミノの角攻撃を盾で防いでいた。


ダメージを与えてはいないものの、敵の動きを完封している。

ある意味タンクの鑑だ。

猫タンク。


何だソレは、ゆる可愛かわカッコイイな。

などと考えながら、裏に回ってラッシュで2回切った。


こちらも2回目の斬撃でスパッと軽く2つになったので、

7階層の敵HPはラッシュ2回より少なく、

槍での刺突数回と鈍撃+ラッシュ1回位と言う事が判明した。


「何だか、2人とも凄い動きだったな」

「いえ、私なんて全然・・・ご主人様の瞬間移動には及びません」


まだ言うか。

普通に走っているだけなのに。


「あれはスキルだ。身体能力だけで槍を使って跳躍したナズや、

 盾だけでミノを封じ込めるアナの凄さには全然敵わないな」

「とっさに避けようと思ったら、自然とそうなりました」


思ってもできんぞ、と心でツッコミを入れた。


「私も、ちょっとあれは無理ですね・・・・」

「いやいや、盾でミノを押し込んで行くのもかなりの勇気が必要だぞ」


「あれはミノの動きを知っていればこそです。

 知らない敵では同じように行かないかと思います」


「そ、そうか」


知っていてもできんぞ、と心でツッコミを入れた。


「安心して任せられそうなので、このまま続行しよう」

「「はい」」


続いてミノ2匹、ミノとエスケープゴート2匹、

ミノとエスケープゴートとスパイスパイダーの3種盛りの順に倒し、

その次は久しぶりにコボルトが出てきた。


「あーちょっとナズ、槍を貸せ」

「はい、どうぞ」


確か、騎士になるには槍での経験が必要だったような気がする。

確証は無いが確かセリーがそんな事を言っていた。


コボルト1匹に、今更後れを取る事は無い。

ステータス画面を出してみると、戦士がLv30となっていた。


 ・フジモト・ユウキ 人間   男 21歳 戦士  Lv30


  設定:戦士(30)探索者(30)剣士(24)英雄(18)

  取得:村人(5)商人(30)色魔(1)奴隷商人(1)賞金稼ぎ(1)

     暗殺者(1)武器商人(1)防具商人(1)


やはり騎士が無い。

ミチオ君が推測していたように、恐らく槍で倒す必要がある。

ミチオ君やロクサーヌが騎士を獲得した際は、

槍で倒す実験をしてからだいぶ後だった。


えーと、ラッシュ2回分でやり過ぎ、通常攻撃はラッシュの半分。

ラッシュ1回と通常攻撃1回だと、

HPが低めのコボルトはやっぱりやり過ぎのような気がする。

ではデュランダルのラッシュ1回と、槍のラッシュでどうだ。


いや、デュランダルのラッシュ1回でも倒してしまうかもしれない。

槍のラッシュ3回だな。


等とブツブツ考えていたら、コボルトに斬り付けられた。


──ピッ!


「いっっっっ、痛いな!意外と!」

「7層ですしね」「ご主人様、大丈夫ですか!」

「だっ、大丈夫だ、手を出すな」


コボルト如きと思って舐めてはいけないな。

ラッシュで1回突く。

・・・

ラッシュで1回突く。

・・・

ラッシュで1回突く。


倒せない。


ラッシュで1回突く。

・・・

ラッシュで1回突く。

コボルトに穂先が貫通して煙になった。


槍の通常攻撃10回分かな?

他の敵とはHPの量が違うから、

計算した所で参考にはならない。

デュランダルに比べたら基礎攻撃力は相当低いと思うし。


と言うか、ラッシュしながら槍で3連撃とかは無理だ。

そもそも結構重たいから2回シュッシュッと振るのも厳しい、ギリギリだ。

ナズは3回突いていたし、これを振り回して3連撃も見せていた。


ドワーフは凄い。

ナズに槍を返しながら頭を撫でた。


「あっ・・・・・・(えへ)」


「ナズ、槍を返すぞ。これで準備ができたようだ」

「準備ですか?」


「ああ、いまから騎士になる」

「は、はあ・・・」「ええっ!?」


ナズは理解できず、アナが驚嘆して沈黙が訪れた。


・・・

・・・・・・

・・・・・・・・・


「・・・ご主人様、騎士と成るには戦士として──」


「今まで戦士だった」

「えっ、あ、あの、ご主人様は商人では──」


「あの時は商人だっただけで、戦闘中はずっと戦士だったぞ」


本当は同時進行だったのだけれど、嘘は言っていない。


「スキルも使っていたからな。ラッシュは聞こえていなかったか?」

「そういえば、言っておられましたね?」

「ええと・・・では、騎士ギルドに──」


「前にも言った通り、自分がギルド神殿だ」

「それでも・・・」


「槍で倒さなければ成れないらしいので、ナズに借りた」

「・・・・・・」


「そのために槍をお使いになったのですね?」

「か、かしこまりました」


かしこまらなくて良い、今からお前の主人は騎士だ」

「はい・・・」

「騎士様になられたのですね、凄いです!おめでとうございます」


「とは言え、役職がある訳では無いから何も偉くは無いけどな」

「そっ、それもそうですね」

「・・・・・・・・・」


いいぞ~、アナ。

半信半疑で疑念に満ちた目。

その目で今日は攻めて貰おうかな。

オラ、ワクワクしてきちゃった。†

∽今日のステータス(2021/08/04)


 ・フジモト・ユウキ 人間   男 21歳 戦士  Lv29

  設定:戦士(29)探索者(29)剣士(23)英雄(17)

  取得:村人(5)商人(30)色魔(1)奴隷商人(1)


 ・BP127

   鑑定          1pt   4thジョブ      7pt

   キャラクター再設定   1pt   武器6        63pt

   獲得経験値上昇×10 31pt   アクセ1        1pt

   必要経験値減少/5  15pt   詠唱短縮        1pt

   結晶化促進×8     7pt


 ・ナジャリ ドワーフ ♀ 16歳 鍛冶師 Lv24

 ・アナンタ 猫人族  ♀ 20歳 戦士  Lv25


  ↓


 ・フジモト・ユウキ 人間   男 21歳 戦士  Lv30

  設定:戦士(30)探索者(30)剣士(24)英雄(18)

  取得:村人(5)商人(30)色魔(1)奴隷商人(1)賞金稼ぎ(1)

     暗殺者(1)武器商人(1)防具商人(1)騎士(1)


 ・ナジャリ ドワーフ ♀ 16歳 鍛冶師 Lv25

 ・アナンタ 猫人族  ♀ 20歳 戦士  Lv26



 ・異世界10日目(昼過ぎ)

   ナズ・アナ5日目、トラッサの市まで1日、宿泊7日目



 ・トラッサの迷宮

  Lv   魔物       /    ボス

  7 ミノ         /  ハチノス

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