§341 残念
朝食を済ませた後は、昨日宣告したように全員が迷宮である。
食事を済ませた者がラティに集まり、装備を身に着けて行った。
クルアチの装備は自分が預かっている。
盗賊退治の際に身に付けさせた硬革セットだ。
武器もその時に使った白銀の槍で十分だろう。
全力で戦わなければならないような事は多分無い。
ハンダールには空きスロットなしの白銀の剣、
そしてやはり空きスロットなしのチェインメイルを渡した。
何れも以前パニが使用していた物だ。
いきなり反目して襲い掛かって来た所で、
オーバードライブが有れば何とでもなる。
そもそも身代わりのミサンガだってあるんだから。
そもそもハンダールの身体能力は、
新米盗賊であったのでほぼ皆無であろう。
オーバースキルに付いて来られるだけの技量は無いし、
Lv差的にも致命傷を受ける程のダメージは有り得ない。
それに、自分が他の盗賊を1薙ぎで葬って来た所は見ていたはずだ。
よもや良い武器が与えられた位で自分に勝てるとは思わないだろう。
大体迷宮の中で1人だけ逃げようと思っても、
出口までの間に魔物に囲まれたらアウトだ。
流石にその位のお頭は回ると思いたい。
フィールドウォークでトラッサ横の大木を指定し、
装着に手子摺っているヴィー達より先に行かせて貰った。
「ナズ、アナ。ハンダールが逃げないように自分の後を行かせて欲しい」
「解りました」「かしこまりました」
ダンジョンの壁を通過し、28を指定する。
元々攻略可能な最深層が自動的に表示されるのだ。
56が表示され、1つ減らすと55、その次が38。
もう1つ減らしたら28が出て来た。
自分が入った後、ハンダールに続き全員がちゃんと付いて来たようだ。
「魔物は何だったっけ?」
「動きから察するに、グミスライムではないでしょうか。
この階層で跳ねて動く魔物はその位しか考えられません」
「いつも凄いですね、アナさんは!」
「い、いえ、そんな」
「クルアチ、これから戦う魔物はグミスライムと言って、
武器による攻撃が効き辛い。魔法で倒す事が主体になるので、
飛び掛かって来たら払い退ける位で構わない」
「は、はい」
「前衛はナズとアナに任せるので、お前は中列に位置してくれ。
その後ろに自分とハンダールが付く」
「やってみます」
「ハンダールは見るだけに留めて置け。・・・と説明してやってくれ」
「かしこまりました。
xxxxxxxxxxxxxxx、xxxxxxxxxxxx」
「xxxxxxx」
「ではアナ、先行を宜しく。
後方から魔物が迫った場合は、引き付けるだけ引き付ける。
その後は後列の魔物の奥へ移動魔法を使って逃げ、纏めて倒す」
「な、なるほど。素晴らしい作戦です」
その後、アナはグミスライム3匹と、
タルタートル1匹のグループを見付けて来た。
前面にいたタルタートルは動きが遅いので追い越され、後列となる。
ナズは鉾槍の槌部分でグミスライムを薙ぎって遠ざけ、
タルタートルの後方へ送った。
しかも上手に2匹同時だ。
グミスライムは流動体ではあるが、当然打ち付けられたら飛んで行く。
そしてゴム毬みたいに跳ねて、形勢を再び整えるのだ。
残念な事にスライム系の耐性属性は土属性であり、
反対にタルタートルの弱点属性が土属性であるので、
両方の属性を考慮して魔法でダメージを与える事が難しい。
最適解はサンダーストームを2連射となる。
オーバードライブで弓を構え、発射。
そしてガンマ線バースト、メテオクラッシュとサンダーストームだ。
発動を確認して矢が飛んで行く先を眺めたが、
時の流れが元に戻ると魔物は消滅してしまった。
28層はもう1ターン圏内なのか。
恐らくだがオーバードライブのダメージ倍増量も、
Lvに応じて威力が増しているのだと思う。
そうで無ければ計算が合わない。
いや計算などした事が無いし、具体的な数値だって知る由も無いけれど。
2ジョブ分の知力がLv差2倍になっているだけでは考えられない程、
魔法の威力は強化されているようだ。
オーバードライブも含めて、
多分フラットの状態より2倍程度は強くなっている。
副ジョブが可能であると言う自分の能力は、
Lvが上がれば上がる程加速度的に強化されて行っているらしい。
ある意味存外なチート能力であった。
最大の懸念はここから成長速度が鈍化する事だ。
「す・・・凄い威力ですね?」
「私達は33層を攻略したのですし、
何でしたら56層も渡り合えて来たのです。
旦那様がお強くなられたのであれば、
私達も同じだけ強くなっているのだと思いますよ?ナズさん」
「そっ、そうでした。ご、旦那様、ありがとうございます」
「え?あ・・・ああ、まあ、うん。ほら、アイテム、アイテム」
「拾って参りますね」
ナズとアナがそれぞれ駆け出して拾いに行ってくれた。
これはハンダールにさせても良いかな?
「クルアチ、魔物が消えたらアイテムが落ちるので、
それらをハンダールと2人で拾いに行け。それも伝えてくれ」
「え、あ、はい、奥様を向かわせてしまい、申し訳ありませんでした。
次は気を付けます。
xxxxxxxxxxxxxxxx、xxxxxxxxxxxxx」
「xxxxx!xxxxxxx!xxxxxxxxxx!!」
「あの、先程の魔法に驚いて足が動かないのだと・・・」
「ええ!?・・・まぁそうか。
これからそうやって魔物を倒して行くので慣れろと言って置いてくれ。
それからアイテムを拾う事を忘れずに伝えて置け」
「は、はい、かしこまりました。
xxxxxxxxxxxxxxx。xxxxxxxxxxx」
「xxxxx・・・xxxxx」
「分かりましたと、言っております」
よしよし、では次からは2人に任せて置ける。
ナズにもアナにも、自分の成長曲線が他人と違って早い事を明かしている。
その影響は同じパーティにいる全員に恩恵があると言う事も。
自分の魔法が強化された分だけナズ達も強くなっているのだと、
そう認識できているはずだ。
自己肯定感を強めて頂ければ嬉しい限りである。
***
その後は迷いながらも中間部屋まで進む事ができた。
結局クルアチもハンダールも、
魔物が消えたらアイテムを拾うだけの係りになってしまっており、
アナが石化させたら武器を振って貰おうかと考えていた計画は頓挫した。
道中1回だけ出てきたノンレムゴーレムだけは2ターン目を要求され、
改めてゴーレム系の固さと言うかHPの多さを認識したのであった。
脳金の枠って得てしてそういう物だろう。
「時間はどうだろう?」
「まだ昼食には余裕があるかとは思います。
このままお帰りになるのでしたら、私はエミーちゃんをお手伝いします」
「下層に送った連中を探す手間もあるし、いったん解散しようか」
「そうですね、それが宜しいかと」
「じゃあクルアチはハンダールが何かやらかさないように、
緩めに見張っておいてくれ。ハンダールの装備だけ回収する」
「あ、はい。かしこまりました。
ハンダール、xxxxxxxxx」
クルアチに命じられてハンダールから装備品を返却され、
クルアチにダンジョンウォークを教えて外に出た後、
自分がフィールドウォークを使用して家に帰した。
そもそも移動魔法を使える人間が攻撃魔法を唱えている時点で、
この世界ではおかしな事のはずである。
ハンダールはその辺りの知識が不十分なまま辺鄙な村で育ち、
おまけに禄に教育もされず盗賊となったからであろう、騒がれずに済んだ。
ボーナス魔法にはびっくりしたようだが、それも最初の1発だけだ。
どうせ魔法使いなんてレアなのだから、この先出会う事は無いとは思う。
今後ハンダールが違和感に気付く事は無いと信じたい。
その後はアナと2人で2層からラティらしき気配を探して行く。
トラッサは探索者に取って住み良い町であり、
迷宮はどの階層であってもそれなりに人が入っている。
尤も、1,2層は実りの少ない不人気層。
3層はコボルトハンターが幅を利かせていた。
アナによると、今日も頑張っているそうだ。
彼らが頑張ってくれているおかげで安定して市場に流れ、
自分たちがそのカードを得られるのだ。
果たしてジャミルから買ったカードの何枚が、彼らの提供品なのだろうか。
「ここにも居りませんね、4層でしょうか」
「4層はチープシープが居てそこからが人気階層だったよな」
「そうですね。人が多くなりますと探す事は困難ですが、ラティ達は5人。
この階層では珍しいはずですので、直ぐに見付けられるかと思います」
そう思っていたが、4層でも5人組のパーティは見付けられなかった。
「では5層か?早過ぎるな」
「流石にラティ達の移動速度で5層となると難しいかと。
パーティを分けていた可能性があります」
「ああ、その線は強いな。2人と3人か」
「動きの素早い2人組が居ますので、そちらを追ってみましょう」
追うと言っても手探りだ。
経験があるとは言え、流石に地形を暗記している訳では無い。
精々主要なボスまでの道程がうろ覚え程度であり、
魔物を探して駆け摺り回っている相手を探すとなると、
枝道の先はアナだって覚えていない訳で。
精々元来た道なら判る程度である。
「あっ、この先でしょう。あちらから向かってきます」
「あっ、ご主人サマ、もう終わり?」
「はぁっ、はぁっ、ヴィー様、お待ちっ、下さっ・・・。
ユウキ様っ・・・ですかっ・・・、
お疲れっ・・・様でしたっ・・・はぁっ・・・はぁっ」
引き摺り回されて疲労困憊したパニが息を切らしていた。
そうだな、体格は同じように見えても、パニの基礎体力は低い。
「お、おう、パニもお疲れさん、戻って良いぞ」
「ありがとう・・・ございます・・・はぁっ、はぁっ」
パニにパーティ編成を詠唱させ、
ヴィーとパニをラティのパーティから抜いて貰う。
その後自分のパーティへ呼んでワープで家に帰した。
面倒な手順が必要なのは、今パーティを分解してしまうと、
イシャルメダを再加入させられなくなってしまうからだ。
彼女は夕方まで帰って来ないので、経験が得られないのは勿体無い。
「後はラティかな?」
「パーティメンバーが減った事に気付き、
中間部屋や階層入り口に戻って貰えれば良いのですが」
「ラティだぞ?」
「・・・難しそうですね。3人組を追います」
とは言え4層は2~3人で丁度良い魔物の数であるので、
可能性がある集団は多い。
それに各々動き回るし、戦っている場合はそこで足止めを食らってしまう。
迷宮内で戦っている者の横を通り抜けるのはタブーらしいので、
最後の1匹が囲いの状態になるまではひたすら待つしかない。
それが・・・Lvの低い探索者なので時間も掛かる。
「これでは探す事も大変です。
ちょうど今ボス部屋に3名が入って行きましたので、
可能性を考えて5層の入り口で待つのは如何でしょうか」
「じゃあそうしようか。これでは確かに非効率だ。擦れ違いも有り得るし」
ダンジョンウォークで5層のエントランスで待っていると、
ジャーブがゲートを潜って来た。
ビンゴだ。
「おおっ、ユウキ様ですか。と言う事はもう直ぐお昼ですね?」
「お疲れ様です、ご主人様。お迎えでしょうか?」
「おっ、お待たせっしましたぁ・・・アレ?ごごご、ご主人様ですねっ。
もうお昼でしょうかっ」
「ああ、まだちょっと早いらしいが、取り敢えず家に帰ろうか。
ラティは自分とアナをパーティに入れてくれ」
「は、はいっ」
パーティに加えられたことを確認し、
ワープで移動ゲートを開いて自宅に戻した。
最後に自分とアナが自宅に戻る。
そこでラティはパーティを「解散」した。
こ、こ、こ、この・・・・・・、アホォォォォォォォォォォ!
苦労が水の泡である。
・・・でもそうか。
ラティはイシャルメダをパーティに入れさせた理由、
戦った分の経験値を彼女にも共有させると言う趣旨を、
ちゃんと理解していなかった。
そういえばこの世界の一般的な価値観では、
パーティの迷宮外成長と言う概念自体が広まっていなかったっけ。
彼女が残念なのでは無く、自分の説明不足が残念なのであった。
アホは自分だった。
仕方が無いので直ぐに説明し、次回からは宜しくとお願いした。
昼食はナズも手伝った事で1品多く、芋の煮付けが食卓に上がった。
魚醤や倉庫にあったアラも使用したらしく、
味付けは何処と無く芋の煮っころがしに似ていた。
しかし口へ入れた瞬間にスパイスが効いてピリッと辛く、脳が混乱する。
このおかずはパンでは無くてやはり米と一緒に食べたくなる。
魚醤料理はやはり米なのだ。
一度に炊くためにはそれなりの大きさである釜が必要だし、
売っていなければやはり作って貰うしか無い。
それにしても、ウッツの知り合いの金物工はどこに住んでいるのだろう?
直接頼みに行く事ができれば早いのだが。
クレープの焼き台やカモーツを煎る網目の器具は返答がまだ無い。
本日の昼食はエミーに満点を与え、沢山撫でてやった。
ヴィーは別に肉で無くとも辛ければ満足だったらしい。
*
*
*
昼食後は勿論迷宮の続きである。
分割したジャーブ率いる下層組のパーティは、
4層のチープシープまでの地図を取り終えたようだ。
次は5層のスパイスパイダー、6層のエスケープゴート、
7層はミノと続く。
スパイスパイダー対策には毒消し、パーンには詠唱中断が必要なので、
午後は分断せずに5人で当たれとお願いした。
お願いしたと言うより、そうヴィーに圧力を掛けた。
午前中の状態でパニが毒を患ったら大変な事になるからな。
ヴィーもパニが大事だと思っているようだし、
素直に言う事を聞いてくれそうで何よりである。
やはり装備の脱着に時間が掛かるヴィーを置いて、
我々28層組は先行して迷宮へ向かった。
***
グミスライムのボスであるゼリースライムは、
グミスライムを4,5個集めた位の大きさである。
グミスライムの大きかった個体がバランスボール位有るので、
ゼリースライムは大体横幅的に1メートル50程度あるのだと思う。
そんなのが通路に出て来るのか、33層先では。
3匹並んだら道が埋まってしまわないか?
取り敢えず今はボスとお供の2匹を始末できればそれでいい。
33層先の階層でもこの布陣を取る訳では無いのだ。
そもそもこの国では攻略不可能だろう?
「ナズ、アナ。2人でゼリースライムを囲って、
こちらに向かって沁み出て来ないように牽制していてくれ。
真ん中に壁魔法を出す」
「解りました」「やってみます」
「クルアチ、ハンダールに前に出て行かないように伝えてくれ。
それからクルアチはお供のグミスライムの相手をして欲しい。
逃げながらで良いのでその槍で突いて動きを妨害し、
ナズとアナに向かわせないようにしてくれればそれでいい」
「かしこまりました。xxxxxxxxxxx?」「xxxxxx」
元々クルアチは小動物や魚を捕る位には槍を扱っていたのだ。
ブヨブヨ多少跳ね回るグミスライムを相手にした所で、
引き付けるだけであれば問題はないだろう。
装備だってこの階層であれば劣る物では無いし、Lvは十分足りている。
武器で倒す必要が無いのだ、30秒耐えてくれればそれで。
前パーティがボスと戦っている間に簡単なブリーフィングを終え、
クルアチとハンダールは緊張した様子で順番を待った。
逆にナズとアナは既に攻略法を知っているので、表情も明るい。
──ゴゴゴ・・・・。
「お、自分達の番だ。
前のパーティが戦いを終えると自動的に扉が開くのだ。
行くぞ?クルアチ」
「はっ、はい」
クルアチは魔物相手に初の戦いの場となる。
どんな風に動くのか楽しみだ。
何せ野盗と戦った際は自分の戦いで精一杯であり、
クルアチに任せたエルフ盗賊をどうやって落としたかは見ていなかった。
ナズとアナはいつも通り走ってボスの煙まで向っていく。
予めその位置にバーンウォールを出し、2人は前後に囲った。
オーバードライブを掛けて弓の発射後にサンダーストーム、
メテオクラッシュの後に追加の弓の発射で様子を見る。
クルアチも遅れて右側に出た煙に向かって行く。
大きさ的にはそちらに集まった煙は間違いなくグミスライムだった。
だが、反対側に出た魔物は残念ながらタルタートルだ、サイズ的に。
煙からボスとお供の輪郭が現れて戦闘が開始される。
早速ナズがボスの触手を受けながら、タルタートルの攻撃も受けた。
伸びて来たゼリー状の触手を鉾槍の槌部分て叩き割り、
そのまま槍で地面を叩くと槌部分の重量で反動を作って体を浮かし、
タルタートルの噛み付きをヒラリと躱した。
そして樽状の甲羅の背中に乗る。
流石はナズ。
以前は撓らせた反動で体を浮かせていたが、
それができなくなったのだと言う報告は受けていた。
それでも彼女は大槍の特徴を生かして、それをやって退けた。
ここでオーバードライブの効果時間が切れた。
その後ナズは樽状の背中をコロコロ転がしながら、
器用にゼリースライムの追加の触手を薙ぎ払った。
曲芸師かよ。
もうナズは1人で曲芸師として生きて行けるぞ?
歌に踊りに曲芸、おまけに料理もできて美人で愛嬌もある。
おっと、踊りは無かったか。
自分が相手せずとも、タルタートルはナズの制御下に入った。
流石にある程度伸びるとはいえ、背中までは爪も牙も尾だって届かない。
アナと2人で2匹を相手に嵌め留めて置ける事が解った。
クルアチはゼリースライム相手に善戦している。
突いても貫通して何も無かったかの如く接近してくる事を理解したのか、
跳んで来る所を薙ぎって落としたり、
地面にいる所を払って跳躍を潰したりしている。
状況を瞬時に理解し判断できるのは流石である。
ハンター稼業であった事も覗える動きを見せてくれた。
メテオクラッシュの効果時間が終わる。
では次のオーバードライブだ。
弓を構えて狙いを定める相手はタルタートルである。
手元から離れて行く矢を見ながら、バーンウォール、サンダーストーム、
そしてもう1度矢を番って放った後にメテオクラッシュと繋げた。
オーバードライブ後にもう一度MP回復のために矢を放つ。
今回はバーンウォールがボスにしか当たっていない事で、
お供の魔物達は2ターンを生き残った。
今までであれば誰かがしっかり相手取っていたために、
恐らくこの状態で倒せていたのかもしれない。
だが今回相手を務めたのはLvも低く戦いに不慣れなクルアチ、
そしてナズは乗っかっているだけで攻撃を入れていなかったため、
純粋に与えたダメージは自分の魔法のみと言う事になる。
そう思っていたら途中でグミスライムが消えた。
2ターン圏内だったがギリギリだったのだろう。
そういえば炎に弱かったな。
後からメテオクラッシュの持続ダメージが加算されて倒れたのかな?
そして3ターン目のサンダーストームを放った瞬間、
ナズが足場にしていたタルタートルが消滅した。
突然地を失ったナズは尻餅を搗いてしまい、
そこにゼリースライムが覆い被さって来た。
拙い拙い。
オーバードライブ中である自分が駆け出して救出に向かい、
途中で途切れた際にもう一度使用して水没中のナズを引っ張り上げた。
槍は自分が引き抜いた時点で驚いて手を放してしまったらしく、
ゼリースライムの体内を泳いでいる。
時間は戻ったがナズの槍は拾いに行けないし、
アナは1人になってしまった訳で、
ゼリースライムの攻撃を避けるのが精一杯なアナはどんどん後退して来た。
ヴィーの大楯でさえ浸食された訳なので、
アナの持つガーターで抑える事は当然不可能だ。
手の空いたクルアチから聖槍を借り、
オーバードライブを掛けてナズの槍の回収を試みた。
鉾槍は形状が特殊で引っ掛けられる箇所がいくつかある。
それが功を奏して、何とかナズの槍の回収に成功した。
これで奪われたのがアナのサーベルだったり、
この聖槍だった場合は倒すまで回収不可能だっただろう。
ゼリースライムの中では意外と流動があり、
突っ込んで引っ掛けようにも逃げられていた。
こいつは人を飲むだけでは無く、武器を奪い無力化するのか。
こうして攻撃のパターンを知り得る事は、
次回以降に出て来る魔物への対処にも繋がるのだと知っている。
今回、冷静に対処できる状態で経験ができた事は不幸中の幸いだった。
もっと言うと知らずして33層後のボスに挑み、
酷い事にならずに済んだと解釈するべき事案である。
前回は武器では無くヴィー自体が飲まれた。
やはり雑魚を蹴散らして急ぎ足早に駆け抜けるのでは無く、
しっかり特徴を掴んでから上位ボスに挑んで行った方が良い。
抑え込んだからと言って余裕綽々のまま次に行くべきでは無いのだ。
無事回収した槍はナズに返し、
再び2人で囲う事ができたので後はバーンウォールで焼いた。
途中からはクルアチも参戦し、
伸びてきた触手を突いたり叩いたりして経験を積んだようだ。
次回以降ナズが魔物の上に乗った際は、
消滅した後の事も考えてくれるだろう。
途中危ない事もあったが、概ね安定してボスを倒せて満足であった。
クルアチも初陣ながら大きな怪我をする事無く勇敢に戦えたようで、
初心者を含めてたった4人で28層を制する事ができたのだから、
もう天晴としか言いようが無い。
∽今日のステータス(2022/07/15)
・フジモト・ユウキ 人間 男 21歳 探索者 Lv70
設定:探索者(70)魔道士(47)勇者(35)
道化師:下雷魔法・荒野移動/知力中・知力大(43)
神官(49)僧侶(32)目利き(37)
・ナジャリ ドワーフ ♀ 16歳 隻眼 Lv28
・アナンタ 猫人族 ♀ 20歳 忍 Lv35
・エマレット 狼人族 ♀ 19歳 料理人 Lv40
・クルアチ 兎人族 ♀ 18歳 探索者 Lv1
・ハンダール 人間族 男 23歳 探索者 Lv37
・ジャーブ 狼人族 ♂ 28歳 聖騎士 Lv25
・ヴィクトラ 竜人族 ♀ 12歳 竜王 Lv16
・パニ 竜人族 ♂ 15歳 冒険者 Lv23
・ラティ 人間 女 28歳 探索者 Lv49
・イルマ 狼人族 ♀ 21歳 巫女 Lv30
・イシャルメダ 猫人族 ♀ 29歳 料理人 Lv1
↓
・フジモト・ユウキ 人間 男 21歳 探索者 Lv70
設定:探索者(70)魔道士(47)勇者(35)
道化師:下雷魔法・荒野移動/知力中・知力大(43)
神官(50)僧侶(33)目利き(37)
・ナジャリ ドワーフ ♀ 16歳 隻眼 Lv28
・アナンタ 猫人族 ♀ 20歳 忍 Lv35
・エマレット 狼人族 ♀ 19歳 料理人 Lv40
・クルアチ 兎人族 ♀ 18歳 探索者 Lv9
・ハンダール 人間族 男 23歳 探索者 Lv38
・ジャーブ 狼人族 ♂ 28歳 聖騎士 Lv25
・ヴィクトラ 竜人族 ♀ 12歳 竜王 Lv16
・パニ 竜人族 ♂ 15歳 冒険者 Lv23
・ラティ 人間 女 28歳 探索者 Lv49
・イルマ 狼人族 ♀ 21歳 巫女 Lv30
・イシャルメダ 猫人族 ♀ 29歳 料理人 Lv3
・収得品
麻黄 × 2 カルバミ × 7
ハサミ × 11 鼈甲 × 24
スライムスターチ × 53 オブラート × 1
・収得品
糸 × 32 絹の糸 × 1
コーラルゼラチン × 29 ニカワ × 1
コボルトソルト × 23 コボルトスクロース× 1
羊毛 × 56 ラム × 1
スパイダーシルク × 48 スパイス × 1
ホモール × 30 山羊の肉 × 1
皮 × 9
・異世界99日目(9時頃)
ナズ・アナ94日目、ジャ88日目、ヴィ81日目、エミ74日目
パニ67日目、ラテ46日目、イル・クル43日目、イシャ17日目
・トラッサの迷宮
1 グリーンキャタピラー / ホワイトキャタピラー
2 コラーゲンコーラル / コラージュコーラル
3 コボルト / コボルトケンプファー
4 チープシープ / ビープシープ
5 スパイスパイダー / スパイススパイダー
6 エスケープゴート / パーン
7 ミノ / ハチノス
24 ハーフハーブ / ハートハーブ
25 ブラックフロッグ / フロックフロッグ
26 シザーリザード / マザーリザード
27 タルタートル / トータルタートル
28 グミスライム / ゼリースライム




