法事
節目のこの日が、来たのだ。
今回は法事からのスタートです。
これは、夏の話である。
うーん。複雑。
祖母と、後一人の
何回忌も合わせての法事を盆にした。
結果を言うならば、そうなのだが、
今回は親戚一同集まった日でもある。
そのため、法事が終わった後は
昼ご飯をそのまま食べる事になり
男衆が
昼ご飯を食べつつもお酒を飲み
女は昼ご飯を食べつつも
片付けをしたり
お供えを開封して分配する形になるのが
いつもの恒例である。
話の輪に入れない私は
昼ご飯を食べ終わったので、
暇つぶしに食器洗いをする始末。
・・・・。
だって、暇つぶしになるし
良い人に見えるし
信頼を稼ぐには打ってつけである。
『うーん。ユウキさん達、居ます???』
祖母の家からはユウキ達の気配がしない。
?????
ユウキ達とは、
私のそばに居る幽霊達であり
私のそばに居る幽霊達が組んでいる。
幽霊組と呼んでも反応するほど
馴染んでいるのだが、
・・・・・・・・・・・???
祖母の家に入れないのだろうか?
【いや、流石に
盆だし法事も兼ねてると
なお、入るの遠慮する話だから】
この、常識人ぶってるヒトが
ユウキである。
生前から術も持ち合わせてるらしく
幽霊組の頭をしている。
そして、この会話は、
脳内チャット形式で有り
近くに窓があるため、
窓越し会話になってると思う。
【常識だからな?
普通だよな?
俺、普通の事を言ってるの分かる?
流石に分かるよな?】
『分かるけど、なんか、
普段は我が家に普通に入ってるし
猫を観賞で愛でたり
自由人してるのそっちじゃん。
・・・・流石にそうなるのですか』
マジで、普段が自由。
私の服を購入するのに憑いていったり
降って湧いた気分で
ホームセンターへ散歩に行く時にも
神社へ参拝しに行くときも
大抵、本当に幽霊組が憑いてくるのだ。
ユウキが、ほぼ毎回。
【なるのですわ。
その辺を弁えないヤツから
消滅していくのがこの世の常】
世知辛い。と
真面目な顔で遠くを見る目をする。
お盆の時はなんだかんだで
集まりが悪い時もあるが
大抵、みんな、居るのです。
「親父がこの地のまとめ役でなー。
背中に入れ墨入れてよー」
その声はこの家の兄弟さん。
・・・・・・・・・・
・・・・・。
お皿を洗う手が止まった話。
祖父が、そうらしい。
この土地の、まとめ役。
【あー、なるほど。
理解したわ。そりゃ、そうか】
ユウキは何を納得したのだ????
私には、訳が分からない。
分かるはずがない。
【いや、まぁ、
厳ついし、態度も御上系だし
リキもあるし、納得って話】
力のことをリキって呼ぶユウキに
若干の違和感を覚える。
呼び方的に純粋なパワーの意味じゃない。
眼力とか、別側面みたいなニュアンスで
言ってるのが伝わる。
『あー、態度に出てた?ごめん』
【その反応も仕方ないから気にするな】
理解の範囲でした。
私は大抵、理解されない反応を
返されるから
嬉しいけど、なんだか、複雑。
【つー事は、敵に回したら
当時繋がりで来るよな、コレ・・・。
予定にすらないけど、確定詰む】
当時繋がり。
まさかだけど、
生きてた頃の繋がりで呼びかけたら
御近所さん、含めての集団が来るの?
なにそれ、怖い。
『私になんかあれば、来るのです?』
【有り得まくるから、やばたん。
お前が俺達関連怪奇で死んだら
タリス達に処されるから
関係すらないが、ワンチャン。
ワンチャン、助けにもなるから、
ポイント、稼がないと。
いや、無理ゲーでは?やめとこ】
確かに、私の護り担当は過激である。
占星術の叡智である
ホロスコープに宿ってる
タリスとキラキラは、
ユウキ達に対して条約を交わしており
ユウキ達が悪霊になったり
私がユウキ達関連のオカルトで死んだ場合
処される。らしい。
そこまでして、私のそばに居るのも
自身の保身と強化が狙いなので旨味もある。
この辺、計算高いユウキさんです。
『明日、大掃除、頑張らないとな・・・』
恒例の大掃除&御墓参りが
明日待ってるわけです。
【おう。頑張れ。
俺達も憑いて行くから】
どうやら、幽霊組も明日は憑いてくるらしい。
他の子達も宿ってる品々を
リュックに詰めて連れているのを決めて
今、食器洗いに専念するのでした。
相も変わらず、信頼を稼ぐ私ですが、
家に帰れば
そんな信頼も沈むのです。
自信なんて、折られるのが常です。
私よりも出来る人が多いのですから
当たり前です。




