藤、行方知れず
やっちゃえ
これは、前話の続きである。
犯人、痛い目に合うだろうね。
『はい、感想、寄こせやがれです』
藤の開花は
4月下旬から5月上旬である。
今年は
去年、大きな植木鉢へ植えたので
根っこが充実してないのを加味して
開花しないと思うので
新芽を楽しむ予定なのに、
よくも、やってくれたな。
〔楽しみでしたのに、
やぁですねぇ~〕
残念そうに眉を下げ
寂しげにしてるこのヒトは、
御稲荷様の使いの方である
沖彝様。
藤を楽しみにしており
個人の範囲で祝福をしてたり
かなり、念を込めてた。
その背後には
“祟”
と、漫画的表現でデカデカとした
文字を背負って
満天の笑みを浮かべ
尻尾が少し膨らみ
狐の耳は垂直三角形の形をして
耳の先端が丸いなのに
角に見える。
そんな姿が脳内再生される。
『そうですね』
かんなり、怒ってるの察し。
耳が角に見えるって
相当ですし。
〔個人の範囲でお見舞いします。
足の指に血豆をプレゼント♪です〕
変わらずの満天笑顔での
この、言葉の内容は少し、怖い。
犯人居場所、知ってるよね?
うん、藤に祝福を付けるから
逆探出来るわけか。
なーる。
【目星が付いてる行動で怖い】
沖彝様の様子に引き気味の
ヒトは、幽霊ユウキ。
藤の新芽を喜んでたヒトで
春は新芽や枝葉が伸びるさまを
楽しんでる節もあったような気もする。
〔後、涼に警告しておきますが
犯人は男性なので
探し出すのは、止めて置いた方が
よろしいですよ?〕
『み?』
私、代理人涼子は、
犯人を知りません。
年齢も背格好も性別も知りません。
知ってたら、警察へ伝えてます。
オカルト的存在が言う単語に
知らない単語がある場合
“____だ”となり
何か発言した。とだけ
脳内チャットで伝わります。
この単語が出るときは
オカルト的用語が多く、
だいたいそっち系と分かる。
【・・・・・・。
おい、お前、何所まで掴んでる?
後、俺達も手を出せる程度の余地は
残ってるか?】
あの、ユウキさん?
考え込む黙りと表情で、言う、
手を出せる余地とは、何?
〔そこは問題なく。
あなた方が手を出しても
タリスさん達に突撃命令しても
まだまだ手を出せますよ〕
沖彝様、あの、
笑顔から普通顔に戻りましたけど
手を出せますとは?
・・・・やっぱ、
会話内容から
小さな不幸、不運を運ぶ
呪い兼祟りとしか、
分からないのですが???
【よし。沖彝、後で場所を教えろ。
大きな連鎖を避けてながら
ソイツへ一発入れる】
あ、これ、
呪い&祟りの合わせになるヤツ。
しかも、全員が報復しても
小さな不幸の範囲で抑える方向だわ。
・・・・・。
なら、いいよね?
いいですよね?
こう言うの、自業自得なのだから
少しぐらい、する。
『タリス、キラキラも
ユウキ達に着いていって
藤泥棒へ一発、入れて。
小さい不幸を小さい不幸のまま
ソイツの身に受けるように、
精神へギュッと一発の内容を、ね。
ユウキさんと相談してから
一発入れてね』
こう言うのは、
キチンと主語述語を付けて
誤った意味へ解釈されないように
言わないと、ヤバいことになる。
だって、
お祓いや呪い返しに繋がりかねない。
・・・・・。
タリス達への攻撃命令が
呪いと判断されるかは
タリス達の種族上の関係で
分からないが、回避しなければならない。
念には念で
ユウキと相談するように言えば
問題は無い。
【OK】
【はい、お任せ下さい】
タリス、キラキラは
ホロスコープに宿ってる精で
私を護る担当であり
私を主としてる。
ゲーム的に性能を伝えるなら
バリアを用いた特殊タンクアタッカー。
タリスのバリアは板、面。
キラキラのバリアは砂。
うーん。怖いね!
『後、ユウキさん。
タリス達の一発で
小さな不幸の連鎖から来る
大きな不幸にならないように
監督してね』
タリス達が、
やり過ぎをする可能性があるので
タリス達の指示後で、
事後報告とお願いを言う。
お願いと言うか、
これは、ほぼ命令では???
申し訳なく、なってきた。
【おー、良いぞ。
こう言うのは諸々、決めないと
一発、入れるの無理になるからな】
『上限って決まってるの?』
と言っても、
オカルト的存在に人間への危害上限はない。
それこそ、個人の裁量。
ユウキに聞くのは確認である。
【その辺は個人の裁量。
相手に非が有るけど
やり過ぎは駄目だよねって話だ。
人間同士が行う正義の行使に
私刑は無し。
公的な機関とそのルールの範囲のみ。
俺達も基本的にその辺、守ってる】
うわー。
マジ、良心で動いてる。
【恨みを買えば、お返しも熱い。
ソイツのやらかしによっては
恩を売れそうだ】
爽やかな笑み。
ユウキもキてますね。
・・・・・・。
あ、呪術系売買派閥組織で
ソイツの情報を公開からの
拡散希望とか、ありそう。
『そう言えば、
日本の法に呪いに関する
罰則が無いから、ある意味合法だね。
私は、なにもしないけど。
イメージで
瑪瑙ナイフや水晶ワンドで
グサグサしそうだけど』
カッターも、
イメージでグサグサ出来るけど
瑪瑙ナイフや水晶ワンド等の
使い慣れた物でグサグサが楽。
イメージしやすいと言う意味だけど。
外国には呪いに関する法があるから
こう言うの赤裸々に
大公開出来るのは
日本の法のおかげでもある。
【確かに。
余所の国なら、
この内容が犯罪予告扱いで
違法と判断されそうだな】
だよね。
うん、犯罪予告扱い。に
なるのか。コレが?
『それでも、
ユウキ達の実在を
私が証明、出来ないから
無理では?』
だって、私はオカルト的存在が
見えない聞こえない人。
スピリチュアルで言うと
ダウジングを用いた物探しが得意や
天然石関連の力が
熱として手から感じ取れる程度。
オカルト的存在が
見えない聞こえない人だから
なーんも、しらね。
犯人がどうなろうと
顔も知らない相手なんですから
私はなーんも出来ません。
【それでも、
ホロスコープをネットで購入して
海外から来てるし
時期的要素も加えれば
警察でもお前、個人へ辿り着く。
現実にオカルト要素を
混ぜた作り話と謳っても、
どう受け取るなんて人次第だろ?】
ユウキは軽やかに語る。
表情は何も語らず、
当然を軽々しく言う。
その軽さに少し、憎さを感じながらも
私は恨みを込めながら
小説作成を開始した。
藤を引っこ抜いた犯人が
この小説を見てますように!
【ソレは、ソレで
怖イ願イデスね】
『ユウキさん、片言ですよ?』




