33.嘆きの森影1[助けてぇぇっ!!! キモイ集団に襲われてますっ!!!]
[※称号[悪縁ト結ブ縁]が解除]
[※称号[新タナ歯車]が解除]
[【死ンデモ命ガアルヨウニ】が発動]
⇒即時修復、再生を行い蘇生させます 6/10
[リンッ――状態異常[激痛]を検出]
――――(落下中)――――ッグヂャ!!!――――……
――――
――
「……――――ッウ゛ォ゛ォ゛ォ゛ォ゛オ゛ーーーー……!!!」
[リンッ――詳細判明、【戦技】〈汚い遠吠え〉を開示します]
「(ビクっ――ッブクブグゥーー!!?)――っぶゥーーーーっ!?――っト゛ロ゛ぐっぜぇぇーー!!? ふ゛ぇ゛ぇ゛~~オ゛ェ゛ッ!! べぇっぺっ、オ゛エ゛ェ゛~~~~ッ!!(――鼻ふんスッ、ふんスッ!!)」
[リンッ――〈汚水適応〉を得ました]
[リンッ――〈沈水適応〉を得ました]
[リンッ――〈溺水適応〉を得ました]
[リンッ――〈深泥適応〉を得ました]
[リンッ――〈腐泥適応〉を得ました]
[リンッ――〈泥沈適応〉を得ました]
[リンッ――〈泥窒適応〉を得ました]
[リンッ――〈泥濘適応〉を得ました]
[リンッ――〈汚染(水)適応〉を得ました]
[リンッ――〈汚染(泥)適応〉を得ました]
[リンッ――〈寄生(水)適応〉を得ました]
俺が目を覚まして――というか“生き返って”最初に感じたのは、口と鼻いっぱいに泥水が流れ込んでくる最悪に不愉快でクッサい“溺死感”だった。
「――オエェ~~っ……ぺっぺぇ、かぁッ、ペッ!!――――あぁ~~……」
口と鼻から泥を吐き出し顔を上げる。
泥まみれの体を後回しに俺は周囲へ視線を巡らせた。
――そこは暗い……湿地帯? みたいな『黒い森』だった。
見たこともない草花が疎らに生え、代わりに黒ずんだ苔と泥濘、異様に太く捻じれた大木の根がこの空間の大半を占めていた。
――っふと、頭上を見る。
少しズレた所に、出っ張った頑丈そうな根っこ。その表面にべっとりと――まだ“乾いてない血肉”が擦り付いていた。
「――――なるほど……謎はある程度解けた!!」
――いや、別に言うほどの謎じゃないけど。
(多分あれだ。落下地点が悪くて、蘇生中の俺の頭があの根に『ぶちゃっ!』ってしたんだろう)
(……あれ? 蘇生途中の死亡って死んだ回数にカウントしない感じ? ラッキーか?)
「(考え中)ふむ…………ん??――――っあ゛あ゛ああぁぁぁぁーーーーっサクとはぐれてたんだ俺ェェーーーー!!!??」
――馬鹿ぁーーッ!! 俺の大バカ野郎ォ!!? 頭潰れてIQまで流れで出たんかワレぇ!!! どうでもいいこと考えてる場合じゃないた゛ロ゛ォ゛ォ゛ォ゛ォ゛!!!
「(泥濘から立ち上がる)――ヤバいヤバいっヤバいッ!!? “あんな状態”のサク放っといたら秒で殺され……いやっ普通に落下死してる可能性も――――」
――――ッドン!!
「う゛ぇっ――ッッ!!?」
――その時、“気配のなかった背後”から突然の衝撃を受け、俺は再び泥水へ押し倒された。……口泥ォ!!
[リンッ――【下剋上】が発動]
――――ガブッジュッ!!
[リンッ――詳細判明、【戦技】〈喰い裂き〉を開示します]
「(ブグブクッ)ふ゛ぇ゛っ!?――――い゛っでぇだろーーッ!!」
接敵により『技能』が強制発動。
そして、反射的に右肘を背後へ叩き込む。……のしかかった感触から相手が“大型の四足獣”だと分かった。
突き立てられた『爪』と、首筋に喰らいつく『牙』。
だがそれらは、“俺の皮膚を裂けないでいる”。
初めて感じる『適応の恩恵』――タフなグミでも噛んでるみたいに、肉の表面で止まっているのだっ……痛くはあるんだけどね!
――――ッグヂィ! ッバヂュ!! グヂャッ!!
一度。
二度。
そして三度目の肘打ちでようやく『獣』が離れた。……殴った感触がなぜか、“直に生肉を叩く”みたいで気持ち悪かった件……。
「こっちは急いでんじゃ――ッブふぅ!?」(デジャブゥッ!!)
強襲再来!
今度は三頭。直前まで存在感すら無かった獣――“全身の毛皮が剥がれた狼”が左右と頭上から同時に襲い掛かってきた……。
(――カッチンっ)
――――――“黒煤”――――――
――――――ッザシュィ――ッドォォォッッッ!!!
『(切り刻まれ、弾け飛ぶ“群れ”)――――ッッ!!!!』
「――ごほッ! お゛っほッ! ――――っ("左手足を戻し"立ち上がる)」
――さすがにイラっとした俺です。
連携してきたウザい『ゾンビ狼』どもを、左手足から噴き出した“黒煤”でまとめて一蹴。
刃状にぶちまけた煤が周囲一帯を蹂躙し、“計六頭”のゾン狼をバラバラに吹き飛ばした。……いやまだ居たんかいっ!
「――ぜぇ、ぺっぺっ……ンっ、ェェ~~、はぁっ――――“来いっ”」
口の中の泥を吐き捨てながら、周囲へ“意識”を巡らせる。
そして次の襲撃者が来る前にと――“遠くに散らばった黒煤”を一斉に呼び戻す。
―――――……ッ! ッ! ッ!! ッッ!!(飛来し、ぶつかる音)
――大きな音を立てながら、落下時に各所へ散ばった“武器付きの黒煤たち”が弾丸みたいな勢いで飛んでくる。……“弾丸の速さ”は知らんけど。
その中には“球状”に固まった煤も混ざっており――
――――パクっ、パクっ、パクっ、パクっ……!!
――球体の一部を口のように開閉させ、周囲に散ばった“ゾンビ狼のソウル”を次々と回収させていく。……『ゴースト』じゃないからセーフだねっ!!
「かァー、ぺっ!――(到着)――っし、錬創剣が三本と、サクの木刀。あとソウル……全部あるっ」
剣やソウルはそのまま黒煤に待たせ、持ち物の確認を最低限に済ませる。
[【不撓ノ肉体】を任意発動]
[【不屈ノ精神】を任意発動]
[【感知】を任意発動]
[【隠密】を任意発動]
[【暁天ニ呵ウ鬼】が発動]
⇒〈羅針眼〉を任意発動
⇒〈隠密幽鬼〉を任意発動
動く前に付けられる『技能』を発動。そうして俺は――『煤の足場』を形成した。
「――――よっ!(ダッシュ)」
泥濘や根っこを蹴らず、四つの足場をサイクルして空中を駆ける。
(地上だとゾン狼に絡まれるし、なにより泥がウザい――上から一択っ!)
地面から数メートル上、黒い大木の間を縫うように蹴る。
しかし、“サクの居場所”――行き先が分からない。
視線を遠くへ彷徨わせ、音に注意――そして、猛烈な“焦り”を抱えながら疾走する――その時だ。
―――――――――ッ―――ッッ――ッ――
(――っ! 音がするっ!!)
森の奥からわずかに響く“破壊音”。
静かすぎた森の空気が一瞬で“戦場の気配”へと塗り変わる。
(サクが生きてるっぽい!!――ピンチの予感もするけど!?)
(……でも、広い『羅針眼』にそれっぽい反応がない……かなり遠いのかっ?)
それでも、『まだ間に合う』という希望をもった俺は、さらなる“速度”を得るために『技能』を発動した。
[【理想ノ僕】を任意発動]
⇒一時的に、『ピンチ前に間に合う速力』を激化補正
――瞬間、体が『軽い』を通り越した。
“早く駆けつけたい”という意思そのものが推進力へ変換される感覚。……いや、自分でも何言ってるか分からないけど!
(――サクに言われた通り、『ピンチ前』には絶対間に合わせ――――
――――ッビヂャァ!!
「――んばッ!?」
次の動作――煤へ踏み込もうとした俺の顔面へ、下方から“血袋”みたいなナニかが飛来してきた。……え、『隠密幽鬼』は? 音のせい? ……おめぇ探知系か??
潰れた袋。
腐臭。
粘着。
キモい。
臭い。
不快ぃ……あ゛ぁ゛〜~――――
(――――この森ウッッッゼェェェェェエェッェェエェェェェェェーーーーーーーーーーッッッ!!!!!!(怒級っ!))
――このまま『魔王』に進化できそうなぐらいムカついた――あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あああぁぁぁーー(ストレス症状)!!!
それほどまでにこの森に奴らは『不意打ち』が多いっ! 出会った三分の三が“そういう系”かよッ!!
「ん?……んぅッ!?――ッッ」
――だが次の瞬間、その怒りは“別の感覚”に塗り潰される。
「――ぐっ、ガァァァァァっーーーーッ!!!」
顔面に浴びた“液体”――腐肉のような臭いと糸みたいな虫が蠢くその血液から、遅れて熱が帯び――激痛が“神経を貫いた”。
熱いッ!
痛いッ!!
痺れルゥ!!!
――神経に直接、赤熱した針金をねじ込むような、這い回るような激痛ッ! ヤッバいぃっ!!
[リンッ――〈毒血適応〉を得ました]
[リンッ――〈腐血適応〉を得ました]
[リンッ――〈神経(熱)適応〉を得ました]
[リンッ――〈神経(痺)適応〉を得ました]
[リンッ――〈神経(穢)適応〉を得ました]
[リンッ――〈痛覚(増)適応〉を得ました]
[リンッ――〈呼吸(難)適応〉を得ました]
[リンッ――〈呼吸(害)適応〉を得ました]
[リンッ――〈寄生(血)適応〉を得ました]
「(地面に落ちる)――っづ……ァァァァ゛ァ゛ア゛ア゛ッ!!!」(――新規の『適応』だから効いてんのカッ!! クッソイテェーーーッ!!!!)
痛みで足場から落ち、苔生した地面でのたうち回る。
視界が霞む。
呼吸も上手くできない。
瞼の裏で蠢く不快感っ。
「――く゛ぉ゛ぉ゛お゛ーッ! い゛ぃ゛ーー、あ゛っ――――ッ!」
――そんな中、視界の端に偶然――『泥濘』が目に入った。
「(泥水へin)ッ――(バボッ、ボボボボ……っ)――!!」
――躊躇も外聞もなし! 俺は這うように泥濘へ顔を突っ込ませる。
「(――っバグブっグボっグブッ……)――ッ!!」
泥水の中で顔を、口内を、眼球、瞼裏を無理やり洗い流す。……今だけは、このクッソ汚い泥水が『オアシス』に感じられた。
[リンッ――〈腐泥(傷)適応〉を得ました]
[リンッ――〈腐泥(瘴)適応〉を得ました]
[リンッ――〈腐泥(病)適応〉を得ました]
――内容がエッグい!『適応さんっ』マジでオナシャスッ!!
「(泥からの帰還)――ボハァッ!……っは゛ぁ゛ーー、お゛っ゛! オ゛エ゛エ゛ェ゛ェ゛~~……は゛ぁ゛は゛ぁ゛――――――ぎょッ!」
泥を撒き散らしながら顔を上げる。
その結果――意識できるレベルで痛みが引いているのが分かった。……『泥パック』のおかげか、はたまた相棒である『適応さん』のおかげか……どっちにしろ助かったぁ!
――しかぁーしっ! 顔を上げてすぐ目の前に、汚口を開けたゾン狼が飛び掛かってきていた。……ビビッて変な声出たわ!?
「(迎撃ッ)――っインターバァ~~ルぅ!!」
反射で左腕の煤を“刃”に変え、そして振り抜く。……切実を添えて。
――――ザンッ!
――横一閃。
迫る狼の体を上下に切り裂いた。
(っ――今度は“居る”! なら――)
切った勢いのまま、“周囲の気配”に意識を向ける。
反応が……四つ。囲まれていた。
――最初感知できなかったのは『戦技のせい』と結論付ける。……だってステータス読んでる余裕ずっとないしっ!!
「(剣の柄を握る)――――すぅーー……」
裂いた流れを止めず、黒煤で武器を呼び寄せる。
錬創剣――『星葬の壊剣』。
超重量級の柄を“腕”に戻した左手で握り――再び振り回す。
――――ッ――ッギュッゥゥゥゥゥゥーーーー!!!
『――――ッッ――――!?』
――振るう間際、一斉に飛び掛かってくるゾン狼たちが――全員、滑った。
足を取られて姿勢を崩し、そのまま剣の間合いに吸い込まれてくる。
「――ふ゛んっ!!」
――――ッフ゛ォ゛ォ゛ン゛ーー!!
――――ッグッジャバジュ――ッッ!!!
――某エルフの回転切りっ!。
滑り込んでくる群れを壊剣でまとめて叩き潰す。……んん~、気持ちぃーー!!
――狼が“転倒”した現象。あれは偶然ではなく、この“錬創剣の効果”にあった。
『星葬の壊剣』には常に微弱な重力場が発生しており、それで……あー……その、引き寄せられて、転んだ? んじゃない? …………“微弱”な引力TUEEEEEEEEっ!!(偶然かも)
「(振り抜きながら索敵)――――っ! そこかっ――グラァ!!(怒りの投擲)」
少し離れた背後。
人型っぽい気配を察知した瞬間、俺は壊剣をそのまま投擲した。
[リンッ――【暁天ニ呵ウ鬼】が発動]
⇒〈投擲術・破砕〉が発動。投擲物に[激突性][貫通]付与
――――ッッブヂャァ――ッ!!!
補正の乗った剣が標的――“全身から血膿と茸を生やす腐敗亡者”の頭部へと直撃する。
肉と血飛沫が爆ぜ飛び、それ以上の“くすんだ胞子”が大量に霧散した。
「――うげぇーっ!?――戦略的前進ッ!!」(キモいあいつは見なかったことにしよう!)
くっつけた“黒煤”で剣を回収し、ソウルも残さずパクらせる。
すると周囲や“上空”から“別の気配”が集まって来たこともあり、俺は急ぎ黒煤で離脱した。……敵の供給速度エグ過ぎないこの森??
「(空中を疾走中)急げっ、急げっ!!――――――――――ッッッ!!!!!」
――三度目の正直……いや、それ以上に絡まれたか?
でも、今回ははっきりと解った! 感じたッ!
背後からすごい勢いで――“ヤバい気配”が迫ってくるッ!!
(――速いっ!? 加速バフでも距離が縮まってきてる……ッ!!)
(どうする……? また『投擲』で自分ごとぶっ飛ばすか――――)
俺が対処を考えていた――その時。
背後からのヤバい気配が――不自然に“ぱたりと消えた”。
「――は?(振り返る)」
あまりに突然で、俺は踏み切った体勢のまま反射的に背後を振り返ってしまう。……それが“ダメ”だった。
「――――――――あ。
アー。 あ。
あ゛ーーーー!!!!
ア゛ァ゛ーーーー!! アァー。
ァ゛。 あ。
アァ。 ぃあ゛っーーーー!!!」
――――ッガシィッ――――ッドォンッッ!!
「ッ――――!!!??」
――一瞬のことだった。
気づけば俺は、“背後から伸びた複数の手”に頭と首を掴まれ――そのまま横の大木へ叩きつけられていた。
「っ――く゛ぅ゛ぅ゛――――ッ!?」
硬い樹皮が爆ぜた。
視界が白く弾ける。
首の骨が軋み、脳がぐらりと揺れた。……いや、“潰れた感覚”だったかもしれない。
――――ッズゥッ――バッギヂュゥッ!!!
――この敵はどうやら、”容赦しないタチ”らしい。
間髪入れづ、今度は馬鹿力で“鋭利なナニか”が背中へねじ込まれた。
「――っぎィ!!――ッか゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ッ!!!(喀血)」
[リンッ――【生ヘノ執着】が発動]
『黒煤の服』で貫通自体は防げた――が、超重量の“衝撃”そのものは止められない。
背骨が砕けた。……痛いッ。
内臓を圧し潰される。……キツいッ!
肺の奥から熱い血が逆流してきた。……こーれはぁ慣れてきたっ!?
「―ん゛ぅ、ごぉふッ! ぎぃぃッ――――ッめんなァッ!!」
一瞬で拘束され、瀕死にまで追い込まれた――“程度”で黙っている俺じゃない!!
(――こっちは何度も死んどんじゃーーーっ!!!)
修復、再生した“脳”を無理に働かせ、大木に挟まった左半身――”黒煤を操作”する。
液体風に変化させた"煤"を隙間から這い出し、それぞれを“三頭身の人型”に形成する。
そして、刃に変えた部位で『拘束する腕』と『ねじ込んでいる武器』の切断を命じた。
――――ッザ、ザンッ!
――――ッ――――ッッッ(回避っ)!!!!!
同時に放った斬撃――しかしそれは、襲撃者の異常な反応速度によって空を切っていた。
「っ――(離脱)――――く゛ぅ゛い゛ぃぃーー、背中痛って~~っ!!」
拘束から逃れた俺は、即座に別の黒煤へと飛び退く。
人型の煤を手足に戻し、鈍く痙攣する体を立たせ――“ヤツ”を『視た』。
――――ポロンッ
[【名前】森影の継骸卿
【種族】亡者群(深淵)・異形(死体結合)
【レベル】276
【属性】深淵・深雷・物理・奇術・呪イ・掴ミ・嗅覚・出血・拘束・回復・蘇生
――――
――
【奇術】
・〈???〉
・〈???〉
【戦技】
・〈道化師の雷投〉:雷を帯びた実体のない得物を相手に向けて投げつける戦技。その真価は相手に防がれた時に発揮され、弾かれると三本に複製された投具が再び飛来する。溜めることで射程が延び、威力が増す。深淵+深雷+感電+遅延
・〈???〉
・〈???〉
・〈???〉
・〈???〉
・〈???〉]
(――――んん?? えっ? おたく、『戦技』とか使ってないん?? は? 背後取ったのってデフォ移動???――――はッ?)
(――あとコイツっ俺をビリビリナイフで不意打ちした奴じゃねーーかッ!! 絶許ッ!!!)
――不気味な存在が、“大木の表面から生えていた”。
黒く沈んだ“木影”――そこから、巨大な上半身がぬるりと這い出しているのだ。
巨大なマントが歪な肉体を覆っている。
だが、それでも隠し切れない“手足の群れ”が嫌でも視界に入った。
枝と見紛うほど細長い腕――
腐敗し、指の欠け落ちた脚――
獣のような毛むくじゃらの腕と先のない脚――
傷痕だらけの剛腕――
そして、場違いなほど白く細い、女性の手足――
――統一性がない。まるで“別々の肉体”を無理やり一つの怪物に押し込んだ――そんな“異常性”。
四つの腕には“それぞれ別の得物”が握られ、見える位置だけでも顔が三つ生えている。
それが呻き声や奇声を漏らし、さらにマントの下からも“別の声”が蠢いていた。
(――あぁ~~、ハイハイ……この方――嘆きの森影のボスじゃないですかヤダぁー……)
――ステータスで“察し”、自分の“不運”を呪った瞬間である。
そして――
――――カ゛ッ゛ァ゛ァ゛ァ゛ア゛ァ゛ァ゛ァ゛ア゛ァ゛ァ゛ァ゛ー゛ー゛ー゛ーーーッッ!!!!!!
[リンッ――詳細判明、【戦技】〈獰猛な狩り〉を開示します]
“目的地”の方角から響いた――森全体を揺らす“獣の絶叫じみた大咆哮”。……しかも『戦技』と来た。
唯一の懸念だった”ひ弱状態のサク"じゃない可能性が高まったが……どうやらあちらの方も、かな〜〜り“悪縁”な状況らしい。
[リンッ――【下剋上】が対象更新]
⇒〈怪力乱神〉が発動
⇒〈不撓不屈〉が発動
⇒〈堅忍不抜〉が発動
[【暁天ニ呵ウ鬼】が発動]
⇒〈闘争意識〉を任意発動
「(両手に大剣)……ん~、でも――“サクの方がおっかない”んだよなぁ――」
ってことで――即行ぶっ飛ばぁースッ!
敵の詳細やステータスは後の回か『えりふぇいと・大図鑑』の方に書きます
チキチキっ!!
第一回ッ(かも)!
”そうだったのかっ”劇場!!
-『適応』さんって機能してる? 編-
【苦ハ楽ノ種・耐性(1~30LVまで)】
「――さぁ初陣っ! 守りまちゅわっ!!」
深き癒しの聖女、ヂツタ【レベル】174
(スペシャルゲスト・きれいなヂツタ)
「――えい♪ えい♪(大鉈で滅多斬り)」
【苦ハ楽ノ種・耐性】
「――へ? 強すぎ――にょごぉーーーー!?」
サク・バフ盛り盛り
「――天誅ッーーー!!!」
【苦ハ楽ノ種・耐性……】
「レベル1でちゅ! 余裕で耐える(バキッ)――にょごぉぉーーーー!!?」
矮小な歯蟲・神性/神食
「――――ぐじょっぐじゃ――――カチッカチッ」
【苦ハ楽ノ種・クソザコナメクジ】
「いやちょれ、もうバグとかチート……(ブチュブチッ)――ニ゛ョ゛ォ゛ン゛コ゛ォ゛ォ゛ッ゛ッ゛~~~~〜〜!!!??˚‧º·(˚>ᯅ<)‧º·˚」
――――――
【苦ハ楽ノ蕾・抵抗(31~60LVまで)】
「――ふんっ! ワタシは強くなったわっ!! さぁかかってきなさいッ!」
灰風の守衛騎士【レベル】81・83
「(盾や槍でボコスカっ)――ッ!!!」
灰風の執行者【レベル】96
「(バクスタや深風、首ちょんぱ)――――ッッ!!!!」
無謬の不死殺し、ディオネロ・エレナス【レベル】155×神槍
「(……色々)――――――――ッッッッッ!!!!!」
【苦ハ楽ノ蕾・わからせ】
「――う゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛〜〜~~!!! わた゛し゛もう゛おう゛ち゛か゛え゛る゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛〜〜~~~~!!!!!๐·°(৹˃ᗝ˂৹)°·๐」
――――――
【滅ハ救ノ花・適応(61~90LVまで)】
「――ん?――あぁはいもう解ってます。まだわたしの出番じゃないですよねはい理解してますよ?――――うわぁぁぁぁぁぁぁーーーーんんっっ!!!!!ε”ε”ε”(つд⊂)‧º·˚.」
――――
――
ゾンビ狼【レベル】??
「――ガブッジュッ!!……ガブガブっ!?」
【滅ハ救ノ花・イジケ中】
「……?…………あれ? わたし……守れてる??」
レンの心の声
『――内容がエッグい!『適応さんっ』マジでオナシャスッ!!』
【滅ハ救ノ花・歓喜】
「?……??……はっ!!? え?――いま呼ばれたっ!!?――――任せてぇーーーー!!!!! すぐに適応すルゥゥゥ~~~~ヽ(*゜∀゜*)ノ――――」
森影の継骸卿【レベル】276
「――――ッガシィッ――――ッドォンッッ!!」
【滅ハ救ノ花・絶望】
「――あァァァんまりだァァアァーーーーーーーーーー。゜゜(*´□`*。)°゜。!!!!」




