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0503・新宿ダンジョンでの練習 その2




 Side:北条光時



 俺達を襲ってきた連中の1人を殺した。そいつは俺が【身体強化】をして振るったメイスの直撃を受けて、ヘルメットごと頭をカチ割られた。流石にヘルメットがあったのでミクの様にはいかないが、それでも額の下までメイスがメリ込んでいる。


 俺は素早くメイスを戻して離れると、途端にそいつは倒れ血を大量に噴き出した。それを見て硬直する襲撃者達。そんな事をしていると死ぬんだけど、理解してないのか?。



 「シャッ!」



 どうやら二郎衛門さんが来てくれたらしい。【身体強化】か【俊敏】かは分からないけど、すぐに来てくれて助かった。流石に1対7は厳しいし、あのまま俺1人ならジリ貧で負けてたよ。


 二郎衛門さんの一撃を首に受けた奴は、あっさり首から上が「スポーン」って飛んでいった。何でも血が噴出する影響で飛ぶ事があるらしい。もちろん必ずではないらしいんだけど。


 それを見て更に動揺しているらしく、完全に足が止まっている襲撃者。今の内に一気に攻めてしまった方がいい。俺は殺したヤツの横で呆けている襲撃者に対し、再び【身体強化】をしてメイスを振り下ろす。


 それは寸でで回避されたけど、肩に直撃して骨を砕く。



 「ぐぁぁぁぁぁぁぁぁ!?!!?!?!」



 流石に絶叫するような痛みに襲われたらしく叫ぶが、すぐさまメイスを戻し、今度は頭に直撃させてやった。再びヘルメットごとカチ割った俺は、一旦バックステップで離れる。流石に今は状況判断をしたい。


 左を見ると二郎衛門さんが新たにもう1人の首を刎ねていた。またもや「スポーン」と首が飛ぶ。不謹慎だがギャグみたいに見えてしまうのは何故だろう? 人の首が飛んでいるからだろうか?。


 盾を油断なく構えていると、次に来たのは葉月さんだった。センが来るものとばかりに思っていたが、葉月さんは来てすぐに薙刀を袈裟に振り、襲撃者の防具ごと斜めに両断した。流石のドラゴン素材、剣道の防具なんて障害にもならないな。


 次に来たのはセンで、リーダーっぽいヤツの首を突き刺していた。その後はもがき苦しむヤツを放置して、別の敵を探している。そちらにはユヅキさんが行っており、即座に首を刎ねられて首が落ちた。これで襲撃者は全滅だが、いったい何なんだこいつら?。



 「皆、お疲れ様。こいつら後ろをつけていた連中だけど、何で今ごろ襲撃してきたんだろ? 俺達を襲うにはタイミングがおかしいと思う。周りに人が居ない時を狙ったっていっても、そんなタイミングは何度もあったしさ」


 「そうだね。後、襲撃してきた割には弱い。良い武器を持ってるからじゃなくて、この人達って向かってきただけなんだよ。何か危険な武器で攻撃してくるとかじゃなくてさ」


 「最初に使われたのはクロスボウっぽかったけど、それ以降は使ってこなかったな? 確かクロスボウってダンジョン内で殺される人が出てから登録制に変わってなかったか?」


 「そうじゃの。届出をして登録せねば持てん筈だ。このクロスボウは回収して警察に被害届けと共に出すか。その前に動画のデータを複製しておいた方が良いの。警察に渡したが最後、データを紛失する、あるいは消されるなんて事があるからのう」


 「実際にそういう事件もありますからね。そしてそういった場合、何故か殆ど処分を受けないのですよ。裁判にも大きな影響を与えるにも関わらずです。あまりに怪しいので、警察には複製したデータを渡すべきでしょうね」


 「それ以前にライブ配信中だから、多くの人が目撃しているのが現実ですけどね。それでも証拠がどうとか五月蝿いでしょうが、それは見ている方が記録してくれているかもしれません。海外の方も多く見ているようですし」


 「……レティーはいったい何をしてるんだ? 殺されたヤツの首から上を喰ってるのか?」


 「私には特殊な能力として、脳を捕食した際に対象の知識と記憶を奪うという能力があります。コウジが脳を潰した奴等は無理ですが、残っている脳は5人分あります。なので少々お待ち下さい」



 ドローンカメラがレティーの捕食? シーンを映しているが、これを見ている人達は大丈夫だろうか? 吐く事は無いと思うが、なかなかアレな映像だとは思う。


 全ての首を溶かしてしまった後、レティーが沈黙したまま時間だけが経つ。3分ほど経っただろうか、突然レティーが話し始めた。



 「色々と本人の記憶が鬱陶しいのでアレですが、リーダー格の男の脳が捕食できたのが良かったですね。どうやらこの男達は金で雇われた連中で、それもSNSとやらで相手の顔が分からないままに行っています」


 「最近そういう事件が多いからのう……調べるのは難しいかもしれんな」


 「この者達のハコにその記録は残っていますので、それを奪って持ち帰れば宜しいかと。それと指を切り落として持ちかえれば認証を突破出来るはずです。コウジ、この男達の親指を切り落として下さい。私がすぐに【血止め】を使います」


 「分かった」



 俺はレティーに指示された通りに親指を切り落とし、その親指の血をレティーが即座に止める。何故か作ったような指が手に入ったが、それとハコを一緒に小さい袋に入れる。これで証拠品は手に入っただろう。



 「暗証番号が必要な場合も、私が脳を捕食したので分かります。元の星でもこうやって私が協力して闇ギルドの連中のメンバーを暴いてきたのですよ。そして主が闇ギルドを潰して回っていたのです」


 「成る程のう。相手の情報は殺しても奪えるから、わざわざ情報を聞き出す為に生かす必要もない訳か。レティーが脳を喰ってくれれば本当の情報が手に入る訳じゃしの」


 「わざわざ生かす必要も無いって、よくよく考えたら凄いですよね。死んでいても相手の知識や記憶を奪えるんですから」


 「私が手に入れられるのは脳全体が残っている場合です。例えば海馬が欠損していれば、大幅に得られる情報は減ります。言ってくれれば情報収集はしますが、代わりに脳を潰さないで下さい。それをされると情報収集が出来ません」


 「ああ、それはそうだな。すまん。………もしかしてレティーって死体からでも読み取れる? たとえば自殺した死体とかでも」


 「??? ……脳が残っていれば読み取れますよ。ただし新鮮さが失われると、どんどん読み取れる情報は減りますけどね。新鮮な方が読み取れる情報は多いです」


 「<ガイア>にはスライムが居ないからアレだけど、犯人探しに恐ろしく役立つんだね、スライムって。警察だってスライムが居てくれれば、超簡単に犯人が逮捕できると思うんだけど」


 「居たらですね。流石にレティーしか居ないのですから無理ですよ。……そういえば襲撃してきた人達の目的は何だったのでしょう?」


 「コウジ達が持っている主から貸し出されている装備ですね。ただ襲撃してきた者達は、ドラゴン素材だという事を信じていなかったみたいです。だからあんな装備でやって来たのでしょう」


 「ドラゴン装備の前じゃ、紙ほどの抵抗も無かったね。しかも避けるのも下手くそだし。首なんて普通は当たり難いんだから、避けやすいのに」


 「十字槍は避けにくいだろうと思うけど、当たっているのは横刃じゃなくて穂先なんだよなー。つまり普通に避けられてないって訳で……。本当に目先の金欲しさに襲ってきたんだなぁ」


 「そもそも私達はミク殿から【身体強化】を教わっていますから、そんなに弱いという事は無いのですけどね」



 それも動画を見ていれば分かる筈なのだが、この人達は調べもせずに襲ってきたんだろう。


 ミクは言ってたな、「戦場ではマヌケから先に死ぬ」って。この人達を見てたら心の底から正しいって思うよ。


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