第126話 イェーガー、それは速き狩人
投稿遅れてすまん。本当だったら木曜日出せたはずなのに、コスプレ運動会したり、バイトしたり、サークルの友達と朝までお話ししたりしてたら投稿が遅れてしまった。
ホバリングヨシ!ブースター制御ヨシ!尻尾……若干ブースターの吹く炎にあてられてる気がするが熱くないし、こんがりと焼けてもない白亜色だしヨシ!時速300キロは、城ヶ崎の最高速度。それを完璧に自分の支配下に置くことがどれだけ難しいか、このイェーガーを使ってから理解した。
恐怖はある。だが、それを置き去りにできる以上の自信がある。初めて自然界に降りて苔魔猪と対峙した時とはまるで違う、無謀ではない勇気がある。
『準備は万端か新顔。』
「ああ、いつでも行ける!」
『行くぞ。』
「おう!」
滑走、ブースターが点火し体が空中へと持ち上げられ、巨大化したスカイラン・スクワールへと肉薄する。巨大な腕から繰り出される右ストレートを掻い潜り、足元まで辿り着く。そしてやつの体を人肌を這う虫のように、ブースターを使ってヤツの体表に合わせてホバリングし弱点個所を目指す。
背中の中央部分にリーダーを発見する。
「見えた!弱点個所……!」
俺を体から引き剥がそうとするやつの左腕をよりも先に俺は弱点個所辿り着き、そこに向けて引き金を引き続けたビームライフルを至近距離からぶっ放す。
「キィィィァァァ!?!?」
叫び声と共に五体ほど焼死体が噴き出し、弱点箇所が消える。それを確認次第、一度イェーガーのブースターでやつの体を旋回し弱点箇所を把握。今度は、右足脹脛部分。ビームライフルを左手に持ち替え右手で機械剣を引き抜き、加速と共に機械剣を突き刺し引き抜き、離脱と同時にビームライフルで集中砲火を浴びせる。
「オラァ!次!」
弱点個所が消えたと同時にスカイラン・スクワールが暴れ出そうとするが、足元の体重バランスが崩れたことで体勢を崩し地に足をつく。しかし、それでもやつは止まらない。巨大な両腕を振り回し地面へと叩きつけることで砂埃を舞わせて俺の視界を塞いできた。
『その場で回転し砂埃を吹き飛ばしを行う。』
ブースターの向きが時計回りに変わると、俺の体が縦軸方向に回転を始める。ブースターによるジェット噴射によって辺りに立ち昇った砂埃はまるで台風の目のように俺を中心として晴れていく。目が回って吐き気がするが気合で耐え、そのままやつの左二の腕に移動した弱点個所にビームライフルを数発撃ちこんだ後にビームライフルを空中へと投げ捨て、機械剣を鞘に納め、両腕のマンティスガントレットのブレードを展開し、やつの弱点個所に突き刺し
「パージボルト20%・雷鳴鎌斬り!!」
雷の如き怒号と発光と熱が叩き込まれた。溢れ出す焼死体、自らの体を構成するスカイラン・スクワールが減ることで、巨大なスカイラン・スクワールの全長が徐々に縮み始めた。
投げたビームライフルをキャッチして弱点個所の移動を確認し、移動しようとすると、やつは右腕を使って俺の行く手を阻もうとする。俺はやつの薙ぎ払いに合わせて体を捻り尻尾で応戦し右腕を押し上げ弾く。そしてそのまま、体勢を崩したやつの胸元へと回り込み、弱点個所に加速を加えた尻尾を叩きつける。
「食らえオラァ!!!!!」
衝撃音が樹海に鳴り響き、血飛沫の代わりにボロボロで原形を留めていないバラバラになったスカイラン・スクワールの死体が当たりに飛び散り、巨大だったスカイラン・スクワールの全長はもう半分以下の辺りまで縮んで来ていた。
「そろそろテメエもキツくなって来ただろ。スカイラン・スクワール!」
「ギィァァァ!!!!!!!」
まだやる気満々って感じだが、明らかにやつにもダメージが蓄積されて行っている。食らうはずだったダメージを群れの仲間全員が引き受けて相殺していればここまで小さくはなっていなかっただろう。だが、リーダーが弱点が攻撃されたことで状況が変わった。リーダーが死ねばZONEによる統合が解除される。リーダーはそのことを十分に理解し、現状に焦りを感じ思考が乱れ、群れの誰か一匹にダメージを押し付けようとして今に至っている。
「焦りが丸見えだぜリーダーさんよォ!!!」
全長が縮んだことでやつの速度が増している。さっきよりも速く、さらに機敏に動いてやがる。弱点個所を攻撃するとしてもここからだと、速さが足りていても難しい。なら、こっからは弱点は狙わない。真っ正面からぶっ潰す!
機械剣を引き抜き炎描く居合軌道を放ちスカイラン・スクワールへと肉薄すると同時にマンティスガントレットを接続し、機械剣を蟷螂モードへと切り替え刀身に炎と電気を纏わせ斬りかかる。
「ギィィ!!!」
やつは統合前の各個体の長所を重ね合わせるように自分の体の配分を自在に変える。弾き飛ばされたら足をバネのように太く大きくし踏ん張り地面を蹴る。攻撃に転じる時は腕を長く力強くしながら応戦してきた。やつと俺の速度の差はほぼ互角といってよかった。
だが、ほんのちょっぴり俺の方が速かった。
「キィィ……!?」
イェーガーの最高速に体が徐々に慣れ始め、攻撃がより速く鋭敏となる。斬撃を浴びせ離脱、震脚で地面を蹴ると共にブースターで切り返し、不規則な動きで間合いを詰め、再度斬撃を浴びせる。これを最高速で連続で行うとどうなるか。やつは次第に攻撃が捌き切れなくなりタコ殴り状態となり、体がふらつく。
「さあ、狩りの仕上げだ!!パージボルト・50パーセント!阿修羅電斬撃!!!オラオラオラァ!!!」
火野さんとの模擬戦の時よりも速く、鋭い阿修羅電斬撃による連続攻撃によって、やつは弱点個所から斬殺死体が立て続けに放出しながら吹き飛ばされ、木々をへし折りながら最後に地面に叩きつけられて、最後に残ったのは完全に意識を手放したスカイラン・スクワールのリーダーの死体だった。
『敵性反応消失を確認。戦闘終了。』
「ハント完了。ふう……今の戦闘に点数を付けるなら何点だ?」
『35点だ。統合以前に撃破する予定が、新顔が予測していなかったスカイラン・スクワールの回避によって戦闘が延長。それによるイェーガーのスペア一着分破壊。ネオクリーチャーへの会話も不要だ。煽りなどで相手の判断力を低下させる戦法は人間以外有効ではない。阿修羅電斬撃による攻撃を早い段階から行っていれば、早期に決着が着いていた。』
「手厳しいなおい。」
『だが、イェーガー改善案が出た。ホバリングの多様による燃料消費を軽減するための各部の出力調整。軽量化のためとはいえ、武器を変えるために一度他アーマーへの換装を経由する必要があったため、イェーガーにも近遠距離武器の搭載を検討することだ。これが君の戦闘で得られた改善案で20点分。オーバーゾーン状態での操縦センス、三次元戦闘における判断力とその手数の多さを甘く見積もって15点分の合計35点だ。』
「ほぼ俺への評価15点じゃねえか。俺だってお前……そういや、お前に名前ってあるのか?」
『唐突な質問だな。私に固有名称は存在しない。鎧亜コマンダーに搭載された高性能サポートAIという肩書だけで十分だ。』
「こっちがお前を呼ぶときに困るんだっつうの。」
AIだからAIとか、そのまま鎧亜コマンダーからコマンダーだけだと安直すぎるよなあ。もうちょっと捻りを効かせたい。こいつに指揮官とか、あいつの自己肯定感が上がりそうで何か嫌だ。でも今回かなりこいつが指揮をとってくれたおかげで勝てたしな……一応は、コマンダーが有力候補だなでも鎧亜コマンダーとごっちゃになるな……ガイアならまだいいか。
「よし、今日からお前の名前はガイアだ。」
『ガイア。安直なネーミングセンスだ。』
「なんだ?もっとかっこいい名前でも期待してたか?」
『……そうではない』
その後無事に拠点に帰宅し、傷をツッコまれる前に早起きしていた蓬さんの超回復で回復。二度目の朝食を終え、せっせこ拠点を快適にするために作業していると、Dr.カウザーから着信があった。
「どうでしたか?イェーガーの使い心地は?」
「最初はあれだったけど、オーバーゾーン状態、ガイアのサポートもあってうまく使いこなせました。」
「ガイア……ああ、そう言えば君が名付けたんでしたね。彼には自己学習プログラムが組み込んであるので、いつか君と息がぴったりなパートナーに仕上がると思います。成長が楽しみですね。」
「あいつ感情とか必要じゃないとか言ってたのに俺のことを心配するとか、私が困るとか言ってたし、AIに感情って宿ったりするのか……?」
「AIはいくつものプログラムの集合体。それは人も同じです。感情の信号送る部分に相当するそれが無機物か有機物かの違いでしかありません。確かに最初は不愛想で感情の欠片もないでしょう。ですが、人間の日常会話などからパターンを学習しぎこちなくとも感情というものを理解し始めます。彼にも同じようなことが起きているのでしょうね。」
「へぇ……そう言えば、改善策を提示してたけど、いつ頃になったら鎧亜アーマーってアップデートされるんですか?」
「千の貌持つ化身には外部からの侵入者を排除する任を任せていますし、研究所に残っている千の貌持つ化身には、それ本来の研究と仕事があります。私はこのサバイバルフォレスト中、とくに今日は忙しいので、これが終わり次第ですね。健闘を祈ってますよ。星谷君。」
小話 裏では
ガイア『鎧亜コマンダー搭載高性能サポートAI「ガイア」……ふふ』
機械剣「お?新入りがもじもじしてるぜ」
マンティス「ほんとね。感情有りませんとかいいながら裏でこれよ」
ガイア『うるさいですね。私が、相棒ポジなので。』
機械剣「こ、こいつ声変えやがった!そこのメスカマキリみたいになってやがる!?」
マンティス「ちょっと、ガイア。あんた男性のはずでしょ!なに媚び売ってんのよ!」
ガイア『理解してないようですね。私はあくまでAIです。AIが音声や口調を変える事なんて外部からデータを取り込めばすぐに行えることなんですよ?』
ゼロ「まあ、本編中に声変わるかは作者の気分次第なんだけどね。おそらくないけど。これから僕たちの転送よろしくね!ガイア!」
イェーガー「俺のメイン回のはずじゃ……」
ゼロ「イェーガーはまだまだ活躍できるよ!僕はボロ雑巾みたいに酷使されるけどね!」
イェーガー「ご愁傷さまです。兄さん。」




