8/20
8
街の方では女の子が帰って来ていない事で、少し騒ぎになっていました。
女の子のお母さんは、帰っていった子供たちに話を聞いて、御屋敷へ向かいました。
「私の大事な娘を、返して！」
お母さんと共に、たくさんの人々も御屋敷へ駆けつけました。御屋敷の中では、お母さんの声が聞こえても、女の子は帰るのを嫌がりました。しかし、外からの声は激しくなります。それを見ていた少し大きな悪魔が、女の子へ声をかけました。
「着いてきて」
少し大きな悪魔は、女の子の手を引いて御屋敷の裏口から、女の子を外へ連れ出しました。
