第2-1話 無視される立場
◇◇◇第二十層◇◇◇
「みんなお疲れ‼ 十九層のボス強すぎっしょ……。怪我人はいないっすよね?」
「そう言っているあんたが大活躍していたじゃない。Z+魔法だったかしら? あんな大量のバフをメンバー全員に付与するなんて」
「意外とキツいんすけどね……。原理は言えないけど」
「そう言われると余計に気になるわね」
ですよね〜。それでも言わないけど。それは置いておくとして、第十八層を攻略した俺達は、続く第十九層をクリアし、久しぶりに賑やかな街を歩いていた。
初めて訪れたのは第二層。次は第七層の海底都市。直近では第十層で、現在に至るまで街はなかった。
けれども、どうしてあの時にルグアは団長の座を譲ったのだろうか? そもそも団長は何をすればいいのやら……。
「四代目【アーサーラウンダー】ね……。アタシもギルドとは敬遠していたタチだから、これといった情報は皆無だわ」
「そ、そんな……」
今まで頼っていたチェリスに頼れない。俺自身何から始めれば……。
『ギルメン募集してまーす‼』
『ギルド? ちゃんと報酬ある? それならいいけど』
『うぐ』
『こっちの方が楽しいよ‼』
あらゆる場所からの勧誘の声。第二十層ではギルド勧誘が盛んに行われていた。しかし、レベルアップでステータスが下がるというゲームの仕様から、入る条件がとてつもなく厳しいようだ。
「なるほどね……。どこも競争が激しすぎるわ。だけど、もう少しメンバーいた方が、アタシ達のギルドとしてはいいかもしれない。犬少しやってみたらどうかしら?」
「俺がっすか?」
「ええ。団長なんでしょ?」
「そそ、そうっすけど……。大丈夫かな?」
「やらないで損するより、やって損した方がマシよ?」
「は、はぁ……」
「ほら‼」
――バシンッ‼
戸惑う俺に力強く平手打ちをするチェリス。仮想世界なのにヒリヒリするくらい痛い。HPゲージは減らなかったが威力がヤバかった。
半分泣きそうになりながら、俺は勧誘を始める。だけど、恥ずかしくて声に出せない。勧誘するという緊張の重圧さに、身体が強ばってしまった。
『おいおい、あそこにドラゴン連れているプレイヤーがいるぞ‼』
『どど、ドラゴンですって⁉』
『もしやテイマーか?』
〖どうやら、我のことを言っているようじゃな……〗
「みたいっすね……」
クリムへの評価が増える。俺には見向きもしてくれない。
『何あのくるくるほっぺ。リアルだったら大量に写メ撮れるのにもったいなーーい』
『え? だれだれ?』
『ほら、あの小柄な男の子』
「今度はアイライなんだりょん‼」
スポットライトはフィレンに変わった。俺に気づいてくれる人はいない。
『あの美脚何? めちゃくちゃ美人の人が二人並んで立ってるわ‼』
「へっくしゅん。あたしとチェリスが噂されてますね……」
「誰か俺に気づいてよぉぉぉぉぉぉぉーーーーーー……」
誰も視線を向けてくれない。どうして他のみんなは評価されているのに、俺だけ無視されるのか、ルグアの意図が全くわからない。
こんな俺が団長でいいのだろうか? 不安だけしか感じられなかった。
さて、第2章が始まりました!!!!!!!
いかがでしょうか?
これからさらにアレンが成長していくので、優しく見届けてください!!!!!!!
良ければブクマ・評価・レビューをよろしくお願いします。




