第1-EX話 アリジゴクの罠
「フィレンさん。暗いっすね……」
「確かに暗いりょん。だけど、アイライには見えるりょん。ここが地下空間ってことがわかるりょん」
ここは砂漠地帯の砂の中。アリジゴクに引きずり込まれて、俺はここへやってきた。ここのボスモンスターはそのアリジゴクだ。
ちなみに引きずり込まれたのは俺だけで、フィレンは自分から潜って来たらしい。ヌママムシだからこれくらい簡単なんだとか……。
「フィレンさん。アリジゴクどこにいるんすかね?」
「わからないりょん。だけど、気配はするりょん」
フィレンにも限界があるのか……。俺のオーラ視認能力でも見えるかな? 黒いオーラがボスモンスターのオーラなんだけど……。
暗闇の中ではよくわからない。色が同化してて、判別が難しかった。敵はどこにいるのだろうか?
『グギギ……』
「ッ!?」
「なにか聞こえたんだりょん」
直後モヤモヤっとした黒いオーラが視界に映る。ちょうど使ってみたい武器があったので、その武器を装備することにした。
武器名は【ブラウディ・ブレード】。儀式イベントで入手した武器だ。この武器の威力はクリムゾン・ブレードよりは劣るが、空間を照らす能力があることを最近知った。
手に持つと周囲がほんのり明るくなる。全方面を見れる訳では無いが、最初からこうすれば良かったと後悔した。
『グギギグギィ……』
「そこっす!」
俺は剣を振り抜く。切っ先は硬いなにかにぶつかり、弾かれた。恐る恐る手で触れると、そこはただの岩壁だった。
――『アレン。大丈夫か?』
「ルグア! 大丈夫じゃないっすね……。アリジゴクを逃がしてしまいやした……」
「アイライも見失ったりょん……」
――『そうか……。なら私が手伝ってやる。ちょっとサブマップ作るから待っててくれないか?』
「え、遠距離でもサブマップ作れるんすか?」
――『まあな……。あと5分で完成する…………。よし、これくらい完成しとけばいいか。現在地は……っと、そこにいるんだな。西……いや東か? まあいい。私の魔法で誘き出してやる』
「あざっす!」
――レイドハンティング!
『グギギグギギィ……』
ルグアの魔法が効いたのか、アリジゴクが姿を現す。しかも臨戦態勢だ。俺は剣を持ち直す。ブラウディ・ブレードが光り出す。
剣で切り裂く。すると、血のようなポリゴンがアリジゴクから吹き出した。バトルは始まったばかり。
ルグアには助けてもらってばかりだけど、討伐は自分に力でやりたい。俺だって強くなるんだ。そう思いを込めて……。
――Z+魔法 エレメンタル・フィールド!




