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転校初日・四時限目休み時間

俺たちは更衣室に向かっていた。

俺の右に羽柴、左に柴田と横一列になって歩いているのだが、廊下にいた生徒が俺たちを避けて端の方へ移動していく。

何だ、この状況。


「モーゼの十戒みたい」


俺の左斜め後ろを歩いている伊達が面白げに呟いた。

やめてくれ。逃げ出したくなる。


なぜこのような事になったのか。

四時限目終了のあと柴田と教室を出た時に、羽柴が持ち前の俊足で追ってきて柴田と軽い口論になった。そこを伊達と小山が収めて、更衣室へ移動することにしたのだが。


「次の校内新聞のトップが決まったね」

「新聞?」

「新聞部が毎週月曜日に全校舎の掲示板に貼り出す記事があるんだ。一学期の恒例行事はほぼ終わってネタに困る時期だから、あちこちで歩き回ってると思う」

「詳しいな」

「知り合いが所属してるから」

「織田信長が両柴を従えて往来を歩く様子は、さながら天下統一を見据えて突き進むかのようだ」

「やめろ、小山。更衣室へ行くだけだ」

「あはは、小山は時代劇好きだよね」

「最近は暴れん坊☆将軍にはまっている。いつか浜辺を馳駆したい」

「それこそトップ記事になるよ」


後ろで伊達と小山が楽しそうに話しているのを聞きながら、俺は両隣の二人を交互に見て溜め息を吐いた。

あれから一切会話がない。話しかけても空返事で終わる。俺を挟んでギスギスしないでほしい。転校初日からストレスが溜まる。


「織田くん、あそこが更衣室のある実習棟です。一年生は三階なので急ぎましょう。あと五分で授業が始まります」


柴田が真新しいプレハブ校舎を指さして冷静に言った。

それをもっと早く言え。

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