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異世界の神子は、逆ハーを望まない  作者: 一花八華
第一部
30/32

26

「ほら。何やってんの。行くよ。」


無理です。


「約束したでしょ。」


確かにそうだけど・・・・・・無理なんです。


「ちょっと。ミコト・・・・・・買い物行くって言ったでしょ。」


布団にうずくまり、籠城する私。その上から声が落とされる。セシル君だ。今朝の告白を受け、セシル君の顔をまともに見れる自信がない。声を聞くだけで、心臓がバクバクいってるもの。絶対に絶対に顔が真っ赤だ。こんな状態で買い物なんて行けれないって。しかも、セシル君と一緒だなんて・・・・・・無理無理絶対無理!!


「か・・・・買い物には、一人で行くから。」


「何言ってんの。ミコトは、ただでさえ危なっかしいのに・・・・一人でなんて行かせれるわけないでしょ?」


はぁ。っとため息が聞こえる。ううっ確かに私も不安ですよ。一人で買い物。でも、セシル君と二人で買い物に行く気まずさよりは・・・・・・


「る・・・・ルドルフさんと行くから。大丈夫。」


無理を言っちゃうけど、ルドルフさんにお願いしよう。うん。そうしよう。だからセシル君。私の相手はしなくていいよ。


「何それ。・・・・ミコト・・・・僕と行くのがそんなに嫌?」


傷ついたような声色が落ちてくる。


「迷惑っ・・・・だった?僕の気持ち。ミコトの事、好きになったの迷惑?・・・・僕の事・・嫌い?」


震える声に、胸がキュッと締め付けられる。


「ちがっっ。嫌いじゃないよ!迷惑じゃない!ただ、すごく戸惑ってて。どんな顔してセシル君に会えばいいのかわからなくて!」


だから、ごめん少し逃げたかったの!顔を合わせるのが恥ずかしかったから!嫌いだったらこんなに悩んだりしないよ!


ガバッと布団を跳ね除け、慌ててセシル君の顔を見る。傷つけたいわけじゃないの。


・・・・ってアレ?


「やっと顔だした。」


腕を掴まれました。

目の前には、にっこり笑ったセシル君。


「あれ?セシル君?」

「あんたが、僕の事嫌いじゃないのは知ってるよ。こんな簡単な手に引っかかるなんて・・・・・・ほんと馬鹿なんだから。」


ーーーっ!?


「セシル君!騙したの!?私っセシル君を傷つけたと思って!」


心配したのに!


「うん?傷ついたよ?ルドルフと行くっていうから。でもさ、それって・・・・・・」


にっ。と不敵な笑みを浮かべ、セシル君が私に顔を近づける。


「僕と行くのが気まずいからだよね?布団に籠って、顔を隠してたのも・・・・恥ずかしいからだよね?」


「そっ・・・・・・そんな事っっ。」


ばっ・・バレてる!全部バレてる!心の中読まれてるーー!?


「傷ついたけど、嬉しいよ?だって、ミコトが僕の事・・・・意識しちゃってるって事だから。」


ーっっ!!


顔が火照るのがわかる。自分でもわかる。私、今っっすっごいすっごい真っ赤だ。耳まで熱い。


「顔・・・・真っ赤すぎ。ミコト・・・・可愛い。」


ーボフン!


心臓が止まりそう。




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