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「ほら。何やってんの。行くよ。」
無理です。
「約束したでしょ。」
確かにそうだけど・・・・・・無理なんです。
「ちょっと。ミコト・・・・・・買い物行くって言ったでしょ。」
布団にうずくまり、籠城する私。その上から声が落とされる。セシル君だ。今朝の告白を受け、セシル君の顔をまともに見れる自信がない。声を聞くだけで、心臓がバクバクいってるもの。絶対に絶対に顔が真っ赤だ。こんな状態で買い物なんて行けれないって。しかも、セシル君と一緒だなんて・・・・・・無理無理絶対無理!!
「か・・・・買い物には、一人で行くから。」
「何言ってんの。ミコトは、ただでさえ危なっかしいのに・・・・一人でなんて行かせれるわけないでしょ?」
はぁ。っとため息が聞こえる。ううっ確かに私も不安ですよ。一人で買い物。でも、セシル君と二人で買い物に行く気まずさよりは・・・・・・
「る・・・・ルドルフさんと行くから。大丈夫。」
無理を言っちゃうけど、ルドルフさんにお願いしよう。うん。そうしよう。だからセシル君。私の相手はしなくていいよ。
「何それ。・・・・ミコト・・・・僕と行くのがそんなに嫌?」
傷ついたような声色が落ちてくる。
「迷惑っ・・・・だった?僕の気持ち。ミコトの事、好きになったの迷惑?・・・・僕の事・・嫌い?」
震える声に、胸がキュッと締め付けられる。
「ちがっっ。嫌いじゃないよ!迷惑じゃない!ただ、すごく戸惑ってて。どんな顔してセシル君に会えばいいのかわからなくて!」
だから、ごめん少し逃げたかったの!顔を合わせるのが恥ずかしかったから!嫌いだったらこんなに悩んだりしないよ!
ガバッと布団を跳ね除け、慌ててセシル君の顔を見る。傷つけたいわけじゃないの。
・・・・ってアレ?
「やっと顔だした。」
腕を掴まれました。
目の前には、にっこり笑ったセシル君。
「あれ?セシル君?」
「あんたが、僕の事嫌いじゃないのは知ってるよ。こんな簡単な手に引っかかるなんて・・・・・・ほんと馬鹿なんだから。」
ーーーっ!?
「セシル君!騙したの!?私っセシル君を傷つけたと思って!」
心配したのに!
「うん?傷ついたよ?ルドルフと行くっていうから。でもさ、それって・・・・・・」
にっ。と不敵な笑みを浮かべ、セシル君が私に顔を近づける。
「僕と行くのが気まずいからだよね?布団に籠って、顔を隠してたのも・・・・恥ずかしいからだよね?」
「そっ・・・・・・そんな事っっ。」
ばっ・・バレてる!全部バレてる!心の中読まれてるーー!?
「傷ついたけど、嬉しいよ?だって、ミコトが僕の事・・・・意識しちゃってるって事だから。」
ーっっ!!
顔が火照るのがわかる。自分でもわかる。私、今っっすっごいすっごい真っ赤だ。耳まで熱い。
「顔・・・・真っ赤すぎ。ミコト・・・・可愛い。」
ーボフン!
心臓が止まりそう。




