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異世界の神子は、逆ハーを望まない  作者: 一花八華
第一部
28/32

24

掴まれた腕から、熱を感じる。


セシル君の赤い瞳が、熱を帯びている。


「あの…その…私も…」


好き…だよ。

そう答えようと口を開けた所を、セシル君の白く長い指が押さえる。


ーむぐ。


「弟とか…そういった目で好きとか…いらないから。」



「あのね。言ったよね?ミコトを姉だなんて見れないって。」


大きくため息を吐き、セシル君は眉間に皺を刻む。


折角の綺麗なお顔が…。


「ミコトが、僕を男として見てないのはわかってるよ。僕も成長して振り向かせるつもりだったし。」


陶磁のような白い頬が、ほんのり紅く染まる。


「でも、うかうかしてたら…あんた他の奴に取られちゃうし…。」


視線を逸らし、もごもごと何かを呟く姿に…キュンと胸が疼いた。


ーかっ可愛い!


でも、きっとこれ言ったら本気で怒られる。



そんな気持ちが顔に現れてしまっていたのか…ジトっとした目で、セシル君に睨まれた。


「あーもー!本当は、意識されてから、もっとロマンチックに告白とかしたかったのに!!全部ミコトのせいだからね!」


え?なんで?


「ソレってすごく理不尽…」


「ー理不尽じゃない。だって、こうでもしないとあんた鈍すぎて気付かないよね?僕の事、意識なんて絶対しないよね!?」


ー否定ができません。いや、そもそもこの数ヶ月の間の何処でセシル君は私に好意を?


すごく嫌われていた事や、叱られた記憶しかないんだけど…。


「何処が…」

「どこが好きとか、いつ好きになったとか聞かないでよね。そんな痴態晒せたいの?羞恥プレイとかごめんなんだけど!?」

「ーすみません。」


私も自分がさせられたら嫌だ。

本当にごめん。



「一人の女性として、ミコトの事好きだから。」


ーグイッと腕を更に引っ張られる。

コツンとおでこがあてられた。



「僕の事、意識させるから。」


「覚悟してよね。」



ーちゅっ。


可愛らしい音と共に、腰を屈めた私のおでこに…セシル君の唇が触れる。



「?」

「!?」

「!!?」


おでこを抑え、狼狽する私にセシル君は満足そうな顔を浮かべ笑った。



「ははは。顔が真っ赤だよ。ミコト。」


「えっ!?セシル君…やっぱりからかって…」


酷い。歳上をまたそうやって…



「ーきゃ!?」


壁に押し付けられ、座り込む。

上から見下ろすようにセシル君が立ち、壁との間に私を挟む。


「まだ、そんな事言うの?」

「だって…。」


「本気だからね。本気で誰にも渡したくない。」


強い眼差しが、私を射抜く。




「振り向かせるから。僕の事も見てよ。ミコト。」



ー紅い瞳は、強さと儚さを宿しながら…ゆらゆらと揺れ私を見つめた。











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