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異世界で猫に転生した俺は、理想の飼い猫生活を目指す  作者: たも吉
第二章 野望のはじまり
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ゴールデン・ガンジー

 朝食後、キャベツとレタスの苗を畝に植えていく。

 けっこうな数があるので大変なはずだけど、薫子さんとバハムルはほんと楽しそうに作業している。

「これを植えたらどのくらいで収穫できるのだ?」

「えーっとね……」

 本を見て確認してみる。

「だいたい一ヶ月くらいかな?

 まぁ、土の質の違いで多少前後するんだろうから、そのへんは実際に見ながらってことになるんだろうね」

「なるほど!」

「美味しいのができるといいねー」

「そうだねぇ」


 畑での作業の後は、森で乳牛探しをする。

 鶏の飼育で手がいっぱいになると思ってたけど全然手がかからないので、それなら牛の世話をする余裕はあるかなと思ったからだ。

 乳牛に関してもコロさんに聞いている。

 まだら模様の牛のモンスターは乳牛のようで、種類もいくつかあるらしい。

 なので、まだら模様の牛を探す。

 薫子さんとバハムルを連れて三人で探そうと思ってたけど、フランとロナと百段もついてきた。

 疲れてるだろうから休んでればいいのにと思ったけど、暇なようだ。

 百段も桜と椿は澪と雫についていってるから暇らしい。

 ついでに、マッピングもする。

 とは言っても、大雑把にどこに何があるとかだいたいの距離とか、そういうのをざっと記録するだけだ。

 龍の巣は一応そこそこ広い森なので、森のことを全部覚えて把握するのは大変だ。

 簡易的な地図があるだけでも十分助かる。

「うーん、いないねー」

「森にはレッドブルがいるから、乳牛もいてもおかしくはないと思うんだけどなぁ」

「あっしはミルクあんまり好きじゃないから別に見つかんなくてもいいし。

 つーかほんと、乳牛とかいなくてもよくね?」

「栄養面を考えるとミルクは大事なんだけどね。

 まぁ、ミルクが苦手な人はそれなりにいるから気持ちはわからなくはないけどね。

 でもね、ウ・コッケーのおかげで卵が毎日手に入るから、あとはミルクがあれば美味しい食べ物を作れるんだよ」

「美味しい食べ物!?

 異世界の食べ物なのか!?」

 バハムルが秒で食いついてきた。

「うん、プリンっていうんだけどね。

 プルプルして甘くて美味しい甘味だよ。

 俺は大好きだったなぁ」

「なにそれ。

 絶対食べてみたいし!

 絶対に乳牛を見つけてみせるし!

 しかも高ランクを!」

「ボクも!

 ボクも絶対見つけるのだ!」

 それから、フランとバハムルがかなり気合を入れて探したが、その日は見つからなかった。

 次の日もフランとバハムルが一日中探し回ったが、見つからなかった。

「むー、全然いないのだ!」

「まぁまぁ、落ち着くし。

 とりあえずこの二日で森の西側はだいたい探したし。

 明日からは南側を探すし。

 まだ探してないところはたくさんあるから、まだ諦めるなし」

「そっか、わかったのだ!」

「なになに?

 何を探してるの?」

「あ、澪!

 それに雫たちも!

 ビックリしたのだ!

 今帰ってきたのか?」

「うん、そうだよー。

 ただいまー」

「ただいま~!」

「「ただいま戻りました!」」

「「「「おかえりー!」」」」

「で、何を探してるの~?」

「今ボクたちは乳牛を探しているのだ!」

「あー、牛乳ねー。

 確かにほしいとは思ってたけど、なんで探してるの?

 牛乳飲みたくなったの?」

「ミルクとか別にいらないし。

 プリンだし」

「プリン?

 プリンでなんで乳牛?」

 澪の頭の上にハテナマークがたくさん浮かんでるみたいだ。

「あー、えっとね。

 澪たちがいない間に鶏を見つけて飼い始めたんだよ。

 で、その鶏たちは飼うのに全然手がかからないから、それなら次は乳牛かなって思って」

「あ、卵もあるのね。

 なるほど、それでプリンかー」

「澪たちもやっぱりプリンを知ってるのか?」

「もちろんだよ~。

 私たちの世界じゃ知らない人はほとんどいないんじゃないかな~?

 美味しいからね~」

「おおお……、やっぱり期待できそうだし……。

 きっとめちゃ美味しいっしょ」

「プリンは素材の味がすごく出るからね~。

 いい卵といい牛乳を使えばすごく美味しいプリンができるよ~」

「そうなん?

 卵は最上級のものだし、どうせならミルクも最上級のものがほしいし。

 乳牛ならどれでもいいってジズーは言ってたけど、ここはやっぱり一番高ランクのゴールデン・ガンジーを手に入れたいっしょ」

「へぇー、卵そんなにいい卵なんだ?」

「うん、超高級卵って感じですっごいよ」

「そっか~、楽しみ~!」

「よし!

 バハムル、今日はもう寝るし。

 明日朝からめっちゃ探しまくるし」

「そうだな!

 明日は夜が明けたらすぐ探しに行くのだ!」

「俺たちもお供するっすよ!

 うまいもんのためなんすよね?」

「うまいもんが食えるならなんでもするっす!」

「よーし、お前らよく言ったし!

 じゃあ今日はとっとと寝て明日に備えろし!」

「「「おおーっ!」」」

 そう言ってフランたち四人はそれぞれ部屋に戻った。

 超気合入ってるなぁ……。

「私たちも明日から乳牛探し手伝うよ。

 フランほどじゃないけど、やっぱりプリンが食べられるならやる気でるよね」

「そうだね~!

 今日は疲れたし、私たちももう寝て明日に備えよっか~」

「そうだねー。

 じゃあジズー、今日はとりあえずもう寝るね。

 話は明日ってことで」

「あいよーっ。

 おやすみー」

「「おやすみー」」

「フランたちの様子だと、明日は相当探し回ることになりそうだし、俺たちももう寝ようか」

「そうだねー」

「そうですね、では私も失礼致しますね」

「「「それじゃ、おやすみー」」」


 コケコッコー!

 と、ウ・コッケーたちが鳴く前にフランが俺を起こしに来た。

「ジズー、早く起きろし。

 今夜が明けたし」

「え?まだ薄暗い気がするんだけど……」

「今太陽が出始めたところだし。

 すぐに明るくなるし」

 こいつマジか……。

 いつもはちっとも起きないくせになんでこんな時だけ起きれるんだよ……。

「わかったよ、起きる……」

 部屋を出ると、バハムルに起こされた澪や雫たちがいた。

「おはよう……。

 雫よく起きたね」

「バハムルが激しすぎて寝てられなかったよ~……」

「昨日のバハムルのテンションを考えると、文字通り激しく起こしてきそうだね……」

 というより、寝起きでテンション低いのは俺と澪と雫の三人だけで、他の六人はみんなやる気に満ち溢れている顔をしている。

 フランとバハムル、それにクリスとレオはまあわかるけど、薫子さんとロナもテンション高いのはちょっと驚いた。

 みんな未知なる食べ物プリンに興味津々ってことなのかな。

「じゃあ、みんな起きたから探しに行くし!」

「待って待って!

 さすがにちょい落ち着こうかフラン!

 気持ちはわかるけど、せめて朝ご飯くらいは食べていこうよ」

「……しょうがないし。

 じゃあぱぱっとご飯食べてから行くし」

 逸るフランを抑えてまずは朝食にする。

 澪と雫に美味しい卵を味わってほしいので、オムレツにした。

「えっ!この卵すごく美味しいね!」

「なにこれ~!

 ほんと高級卵みたいだね~!」

「でしょ?

 ビックリだよねこの卵。

 俺、日本にいた頃は卵なんてどれもそんなに大差ないと思ってたけど、全然そんなことはなかったと思い知ったよ」

「たしかにこの卵なら、美味しいプリンになりそうだね~」

「卵がここまで高品質だと、牛乳も室にこだわりたくなるのもわかるね」

「だしょ?

 最高のプリンを作るためにミルクもこだわるべきだし」

「高ランクの乳牛が見つかるといいんだけどねぇ」

 朝食を手早くすませた後、三手に分かれて乳牛を探すことにした。

 俺と薫子さんとバハムルが南側を、フランとロナが東側を、澪と雫とクリスとレオが北側を探す。

 ついでのマッピングも忘れずにする。

 みんながんばって探したけど、その日は見つけることはできなかった。

 三日後、森のマッピングもほぼ終わりかけて、龍の巣には乳牛はいないのかなとみんな諦めかけていた時、フランが執念で乳牛を発見した。

 しかも希望通りの最高級乳牛のゴールデン・ガンジーらしい。

 金と白のまだら模様で、なぜか羽が生えていた。

 そういえばレッドブルも羽が生えてる個体がいたなぁ。

 てことはこの乳牛も希少種とかそういうのなのかな。

「おおー、五頭もいるじゃん。

 よく見つけたなぁ」

「当たり前だし。

 あっしに不可能はないし」

 そう言いながらも顔はすっごく満足気だ。

「あとは、どうやって連れていくかなんだけど……。

 おとなしくついてきてくれないかなぁ」

「モォー。(私たちをどこかに連れて行くの?)」

「うん、うちに来てほしい……ってえぇぇー?」

「え、どうしたの?ジズー」

「なんか、百段たちみたいに言葉がわかるっぽい!」

「ウ・コッケーは会話ができるほどの知能がなかったけど、この乳牛は知能が高いんだろうね」

 薫子さんがそう教えてくれた。

「なるほど、そういうことか。

 えーっと、俺たちはミルクがほしくて乳牛を探していたんだ。

 生活と安全は保障するので、うちに来てもらえませんか?」

「モォー。(安全な場所でご飯をくれるなら私たちはミルクをあげるよー)」

「そっか、ありがとう!

 これからよろしくね!」

「お、大丈夫っぽいし?

 これでプリン食べれるし?」

「うん、ついてきてくれるってさ。

 ご飯をくれればミルクをくれるって言ってくれたから大丈夫だと思う」

「っしゃー!

 これでプリンだし!」

「楽しみなのだ!」

「「やったっすー!」」

 こうして俺たちは、最高級の牛乳を手に入れた。

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信長の秘書

別作品の投稿を始めました。
今は仕事が忙しくて書けてませんが、しばらくはストックを投稿していこうと思います。
よろしければ、そちらもお読み頂ければ幸いです。

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