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異世界で猫に転生した俺は、理想の飼い猫生活を目指す  作者: たも吉
第一章 世界樹で野良猫生活
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外の世界を見てみたい

 竜族と天使族に認められた俺は、次の目標を「調味料の確保」に定めた。

 最優先は塩、次に胡椒と砂糖。

 塩は俺には製塩技術なんてないし、そもそも詳しい製法を知らない。

 つまり買うしかない。

 胡椒と砂糖はそれぞれ植物だけど、当然どちらも種なんて持ってない。

 種が手に入ってもうまく育てられるかわからないし、時間がかかる。

 どちらにしても、すぐ使いたい分は買うしかない。

 胡椒と砂糖は地球の中世だと高級品だったみたいだから、ここでも高級品かもしれない。

 要するに、お金が必要だということ!

 どうやって買うか、そこは置いといて、まずはお金を稼がなければ始まらない。

 というわけで、何か売れるものがないか、龍の巣を調べてまわることにした。


「龍の巣にいるモンスターって高ランクばっかじゃん?

 高ランクモンスターって牙とか爪とか皮とか素材の質が良いから高く売れるし。

 肉も高ランクのだとうまいのが多いからこれも高く売れるし」

「ランクってのは国によって基準違ったりするの?」

「や、同じっしょ。

 モンスターランクと冒険者ランクと商人ランクは世界共通だし。

 あー、あと通貨も同じだかんね」

「なるほど」

 森を調べ歩きながらフランさんからガイアの常識的なことを教えてもらう。

 竜族は多種族と交流がないから世情に疎いみたいだけど、天使族は信仰の対象にもなったりとかで多種族との交流はそこそこあるらしい。

 すっごく助かる。

「龍の巣は高ランクモンスターだらけだから、森に入ってくる人はほとんどいないわけじゃん?

 だから森の資源なんかは手付かずなんだし。

 森の資源も世界樹のおかげでめっちゃレア物になってるから高く売れるっしょ」

「この森は恵まれてるなぁ。

 金策はなんとかなりそうな気がしてきたよ。

 いろいろ教えてくれてありがと、フランさん」

「さん付けんなし。

 なんかぞわぞわするじゃん!

 フランでいいし」

「わかった、俺もジズーでいいよ」

「あいよ」


 時間の許す限り森を調べてまわってわかったのは、この森は本当に資源が豊富だということ。

 鉱石なんかもあった。

 フラン曰く、ミスリルだのマナメタルだのオリハルコンだの、名前聞いただけで高く売れるってわかるものもたくさんあった。

 薬草類もいろいろあった。

 聞いたことない名前ばっかりだったけど、きっとお高いのでしょう。

 とはいえ、超レアな素材を売ると面倒なことに巻き込まれるなんてこともあるかもしれない。

 程々の物で、必要な分のお金を稼ぐ感じがベストかな?

「一応聞くけど、オリハルコンとかポンポン外で売るとやばいよね?」

「やばいに決まってるし。

 ジズーは何かあってもワンパンで片付けるから別にいいし。

 でも外の世界は荒れるし。

 オリハルコンの奪い合いとか起こるっしょ。

 てかそういうのは昔からあるし」

「あー、やっぱそうだよね。

 売るものと量はちゃんと考えないとだなぁ」

「ま、やばそうだったらあっしが言うから安心しろし」

 なんか、フランが秘書みたいなポジションになってる。

 天使様を秘書扱いとかいいのかな……。

 まぁ、俺はまだガイアビギナーだから、無理させない程度に頼らせてもらおう。




 翌日の朝食時。

「え、森の外に出るのか!?」

 今日も朝ご飯を食べに来ているバハムルくんが驚く。

「うん、獣人の国に行きたいなって思ってるよ」

「ちょちょちょ、ちょーっと待って欲しいのだ!

 ボクまだ人化の魔法使えるようになってないのだ!」

「今回は取引をしに行くだけだからさ。

 森の外を旅するのはバハムルが人化の魔法を使えるようになって、バハムートさんの許可をもらってから行こうね」

「そんなぁ~……。

 ボクも行きたいのだ……」

「別に人化の魔法使えなくてもいいんじゃね?

 獣人相手ならドラゴンの姿のままでも危ないことなんてないと思うし」

 今日から朝ご飯に参加してるフランが言う。

「そうなの?」

「さすがに人間の国だとあっしも止めるけどな」

「あ、やっぱ人間はあかんのね……」

 元人間としてちょっぴり悲しい。

「んー、大丈夫だっていうなら連れて行ってもいいとは思うけど」

「ほんとか!?

 一緒に行きたいぞ!」

「でも、バハムートさんにOKもらえたらかな。

 他所様の子を無断で遠くに連れて行くわけにはいかないからね」

「じゃあすぐ父ちゃんにお願いしに行くぞ!

 ジズーも来るのだ!」

「待って待って、ご飯食べてからね?」

「わかったのだ!」

 テンションMAXで魚にかぶりつくバハムル。

 うーん、バハムートさん許可出してくれればいいけどなぁ。


 食後すぐにバハムートさんの城に行った。

 バハムルのこととは関係なく、俺もバハムートさんにお願いがあったのでちょうどよかった。

「今回は俺もお願いがあるから、それと合わせて俺から話してみるよ」

「わかった、お願いするのだ!」

「てかフランはなんでついてきたの?」

 なぜかフランもついてきている。

「や、普通に暇だったし。

 てかあっしジズーの監視役だし」

「あ、そっすか。

 まぁ、別にいいんだけどさ」

 面倒くさがりなイメージだけど、仕事はちゃんとやるタイプなのかな。

「ジズー様方、旦那様がお会いになります。

 どうぞお部屋へ」

「ありがとうございます」

 バハムートさんの部屋に通された。

「おお、ジズー。

 何やら頼みがあると聞いたが?」

「朝早くからすみません。

 今日は人手をお借りしたくてお願いにきました」

「人手?何をしようというのだ?」

「先日、無事天使族にも認めて頂けまして、これから世界樹で暮らしていくために必要なことをしようと思いまして。

 衣食住を整えるために、まずはお金を稼ごうと思うんです。

 それで、龍の巣の素材をいくつか外の国で売りたいのですが、荷物を運ぶ人手をお借りできないでしょうか?

 今手持ちに何もないので心苦しいのですが、お礼は後日お持ちしますので」

「なるほどな。

 別に例などいらぬよ。

 先日うまいキマイラを食わせてもらったことだしな。

 荷は馬車で運ぶのか?」

「はい、そうしようと思ってます」

「ならば馬車を抱えて飛べればよいな。

 爺、二人ほど手伝いに出してやってくれ」

「かしこまりました」

 一礼してシツドラさんが部屋から出ていく。

「ありがとうございます。

 本当に助かります」

「良い良い。

 にしても、なぜ天使が一緒にいるのかと思ったが、すでに天使族に認められていたとはな。

 ミカエルにしては早かったな」

「あっしがうまく説得したからだし。

 超有能っしょ」

 バハムートさんの前でもいつも通りなのかこの天使、つえー。

 そう思っていたら、横でバハムルがじっと俺を見ていた。

 あーはいはい、大丈夫忘れてませんよ。

「バハムートさん、もう一つお願いがありまして。

 今回の取引にバハムルも連れていってもいいでしょうか?

 本人は外の世界に興味があるようでして、いい機会なのでどうかと思ったのですが。

 ちなみに行き先は獣人の国です」

「バハムルもだと?

 バハムルはまだ小さな子供、外に出すのにはまだ早い」

「と、父ちゃん!

 ボクは外の世界を見てみたいんだ!

 ホントは旅をしたいけど、それは早すぎるってジズーにも言われたから我慢するぞ!

 でも、今日付いていくだけなら危なくないのだ!

 父ちゃん、お願いするのだ!」

「いや、しかしな……」

「もちろんバハムルのことは責任を持ってしっかり見てますので。

 何かあれば命に代えても守ります」

「うーむ……」

「竜王のおっちゃん、子供が心配なのはわかるけど、ちょい過保護すぎじゃね?

 基本ジズーがついてれば安全だし。

 ちょい世情に疎いとこあるけど、そこはあっしと荷物持ちのドラゴン二人がカバーすれば問題ないっしょ?

 ぶっちゃけジズーとあっしとドラゴン二人いれば、おっちゃんとか族長にも負ける気しないし。

 な?大丈夫っしょ?」

 こいつマジか……、バハムートさんをおっちゃんと言うか……。

 え、フランって何気に天使族の大物なの?

「確かにそうではあるが……」

「良いではありませんか、あなた」

 エキドナさんが部屋に入ってきた。

「バハムルはまだ小さい子供ですから心配なのはわかりますが、ジズーさんがついていてくれるのです。

 安全に外の世界の勉強ができると思えば良いではありませんか?」

「お前も賛成なのか、しかたない。

 バハムルよ、ついていってもよいぞ」

「ホントか?父ちゃん!」

「ただし!

 ちゃんとジズーの言うことを聞くのだぞ?

 そして、行くからにはしっかりと外の世界を見てこい、よいな?」

「わかったぞ!

 ありがとう父ちゃん!」

「よかったなバハムル」

「うん!」

「てかさっきさりげなく言ってたけどさ。

 フランもついてきてくれるの?」

「ジズーは世間知らずだし。

 あっしがついてないと心配っしょ」

 何気にフランも過保護な気がする。

 心配してくれて嬉しいけどね。

 なにはともあれ、無事バハムルも許可がとれたし、森の外へ出発だ。

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信長の秘書

別作品の投稿を始めました。
今は仕事が忙しくて書けてませんが、しばらくはストックを投稿していこうと思います。
よろしければ、そちらもお読み頂ければ幸いです。

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