独立国家、俺の国 8
改めましてこんにちは。どうも、竜王を押し付けられまして、俺です。
ホント酷い話ですよね、全く…
冗談じゃ無いっての…
そういうのはね、全然間に合ってますよと、
折角のご案内でしたが、本日は死んでもご遠慮させて頂きますねと、
丁寧なお断りをさせて頂いたのにも関わらず…
そのお断りをご辞退されてしまうという…全くイミフな展開で、絶賛絶望する俺です…
こうなったら明日にでも、
朝イチでクーリングオフをしようと思います。 ついでに警察と消費者庁にも電話してやる…
最早、嵌められたと…そう言わざるを得ないのと、
なんか俺の困ってる顔を見て、
妙〜に、ウキウキのイサクさんが、
そりゃもう、余りにもムカつくんですよ…?
高校サボって友達とゲーセンで遊んでたら、
次の日学校行ったら、
「お前ら今日から、生き物係と百人一首クラブな…」
…と、かつて先生からそう言われた、
苦いあの夏の日を思い出しますよね…
問答無用の、ほぼ強制的なヤツ…
俺の人生には、ソイツが時々やって来ます…
運命なんざ、一切信じませんが…これって宿命なのでしょうか?
キャンセル料をきちんと払うので、すぐにキャンセルでお願いします…
まあ仮に?百歩譲って…?
いや、なんなら十万八千歩くらいは余裕で譲っても…?
それでも竜王をヤれと言うのなら、
ここは一旦受け入れるが、任期は絶対に一年だけだぞ?
それ以上やらせるなら、絶対にゴネてやるからな?
いい大人が見苦ししいわって、周りのヤツ全員からそう言わせるくらいにはゴネてやるからな?
良いか、邪悪がゴネたらどうなるか?
お前ら全員に、心底思い知らせてやるからな?
そして?
同時に竜王の権限を持って宣言しておくぞ?
俺は放任するタイプだ…一切干渉しない、そういうやり方だと…そういうスタイルの男だと…
良いか?
そこんトコ、よーーーく、覚えておけ?
あくまでも徹底抗戦の構えだった俺を説得したのは、まさかミューと九郎だった…
まさか…お前たちが裏切るのか?一瞬そう思ったが、
「向こうから下に付くと言うのだ、便利な小間使いが出来たと思えば、別に断る事も無いであろう?」と九郎。
以下同文…とミューも。
グヌヌ…まあ、お前らがそういうなら…俺も、我慢するかって気に…
…ならないよ。
なるわけがねえよな?
だってバカ王のお守りだぞ?絶対に嫌だし。
竜王になんぞ、絶対にならない、そう思ったものの…
俺だけがジタバタしてるのも、やたら俺だけがアホっぽいし…
最悪コイツらから、大人げないとか、絶対に言われたくも無いし…
ここは不服だが、必死にぐっと我慢し、飲み込む事にした。
まあ俺は本気の放任主義者だ。
故に、あとは勝手にしやがれと…
そう思ったが、なぜか地竜さんが俺に相談してきた。
竜王よ、困ってるので助けて欲しいと…
だーかーらぁ?
俺は放任しゅ…いやまあ待て、
そういえば地竜さんだけは?
一つくらいなら?恩を売っとくのもやぶさかでは無いよな…?
なにより、今後うちの国の地下水路の建設に、ご助力頂くとなると?
多少の無理は、この際聞いてもいいよねと、そう思う…下心全開だが、そこはギブアンドテイクだ…
恩を売ったら百倍で回収…商人と書いて、あきんどって読むのだよ。
良いでしょう。地竜夫婦よ、そのお悩み?
俺に言ってみなさい。
「お聞き頂き、ありがとうございます我等の王よ…」
ん?あ、ああ…困ったときは…困ったときは、困ったときは、お互い様だからね?
ここは大事だから、三回言っとくが?
今後俺も、必ず困ると思うし…
助け合いって、大事だよね?大切だよね?
「それでは申し上げます、我等の住処の近くに、凶暴な鬼族が流れ着き、住み着いてしまったのです。
駆除は簡単では無いものの、我等にも出来なくは無いのですが、何分、我は半身怪我の身、
嫁も下手に力任せに暴れれば、この素晴らしい環境を、著しく破壊しかねないのです…」
貴族?なにそれ?美味しいの?
「鬼族…親族を祖に持つ、個々に強い戦闘力を誇る、大型の魔人と言われし者らで御座います…」
ほお…き、って鬼のことか。ほうほうなる程。
で?
そいつら討伐すんのか?それともただ追っ払うのか?
「そこは、王の御心のままに…」
え?
放任主義の俺に向かって?
まさかの丸投げ?いやいや君たち、嘘でしょ?
「我等小間使い如きが王に命令など、まさか出来よう筈も御座いません…」
うわ出たよ…ご都合主義…
グヌヌ…ま、まあ…取り敢えず…一回見てみて決めるか。
最悪、滅ぼしたって問題無いなら、さっさと滅ぼしゃいいし…
労働力に期待できそうな、素直な良い連中なら?
名目で…シャダ商会の入社試験として、
俺の国造りのお手伝いさんとして、しばらく面倒見てやっても良いかも?だしな…
ダメだ…どうも下心のアクセルが、今日はずっと全開なのだが…まあ…良いか?
うん分かった。
一回見てみてから決めるわ。
なんでもかんでも、目に付くモノを片っ端から滅ぼすとか?
俺ってそこまで、邪悪じゃないんだよね。マジで。
こう見えて俺ってさ、割と話しのわか…(※以下略)
そんな訳で?
下心丸出しですので、どうやら鬼退治とか…そんな流れですね。
じゃあ、一旦帰って準備させて頂いたいと思います。
数日以内には、前の洞窟に…
え?寝床は違う場所なの?
じゃあ、一旦、そこまで行きますかね…
アレ?イサクは?
どうやら、懲りもせず、走って逃げたようだった…
捕まえても良いが、まあ…その無駄な努力に免じて、
肩をポンポンしてから、笑顔で見逃してやろう。
ホントイサクったら、今日だけのすぺさるサービスだぞ?
ほい、ポンポンっと?
「うぎゃああああ…」ニヤリと…
クックック…まあこれで気も済んだし、今日だけは許してやっかな。
まあ…気をつけて、帰るまでが遠足だぞ?
頑張って、走って帰れよな。
(※すぐに九郎に回収されました)




