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『ブラックデビル』〜人類vs人間兵器〜  作者: ヒュンメン
クリーガー編
72/83

071 クリーガー

「おいおいおい、どうしたんだよ?ネリゲール。グラト・Nはその程度なのか?」


 薄暗い謎の空間に、1人の男の笑い声が響き渡る。



「……やめておけ。スピラ。所詮あいつは力任せの能無し野郎だ。その下に付く奴らの力など、たかが知れている。」


 その後方からもう1人やってきた。見た目は男だが、体は細く、髪は腰まで伸ばしている。


「あのよクラウス、俺とデルッツは新鮮なまま餌を連れてきたんだぜ?それなのにこいつと言ったら、村を血塗れにして大暴れだ。暴れたいなら1人でやってろよ。俺たちは団長に忠誠を誓った。団長の指示に逆らうんじゃねえ。」


「そのデルッツはどうした?スピラ。」


「どっか行っちまった。まぁ餌を取りに行ったわけじゃねえだろ。あいつが幻覚を見せて俺が地下室へ飛ばす。それが1番楽なんだ。わざわざ面倒なやり方は選ばねえよ。」


 どうやらエド班が到着した村の住民はスピラとデルッツ。この2人に拐われたようだ。目の前が白くなる現象と、瞬く間に消えた村人の話は2人の能力に関係している。



「次はどこにいくんだ?」


「もうこの辺に人はいねえよ。栄えてるところには手出すなってあの方からの指令もある。」



 すると、横からネリゲールが口を挟んだ。


「……あの方は、既に次の獲物を見つけている。団長をこの世で1番力を持つ者にするための獲物だ。」


「どこにいるんだよ。そいつらは」


「……奴らは、おそらく大きな騒ぎを起こすとやってくる。僕らを止めるために。それを逆手に取るんだ。」


「なるほど。あえて都市を狙うことでこちらに注目させ、一網打尽にするわけか。」


「感心してる場合かよ!……俺たちはあの方の意の下、そして団長の実力の下で世界を支配するんだ。まぁ、お前みたいにヘマはしねえけどな。」


 そう言ってスピラはネリゲールに唾を吐きかけた。黙って下を向く姿を、蔑むような目で見下している。



「…………くそ。僕だって。」

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