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『ブラックデビル』〜人類vs人間兵器〜  作者: ヒュンメン
大陸戦争編
36/83

036 正体

 バール達の背後にはとても背の小さな1人の老婆が立っていた。銀色の髪の毛を後ろでお団子結びしている。


「出たとはなんじゃ。人を幽霊扱いしおって。まったく無礼なやつじゃ。」


「ははは、ごめんなさい……。」


声を上げたのはモエだった。彼女が申し訳なさそうに謝る。


その後ろでディープとトゲゾウが真剣な表情で目を合わせる。


(さっきの不気味なオーラ……どうやらただのお婆さんでは無さそうね。)


そんなことを知りもしないアカツキ義勇団は、老婆に案内されるがままに、建物の中に入っていく。


オーラの正体が小さな老婆だと知り、安心するアカツキ義勇団と、警戒する六槍師とクロガネ。




館内が明るくなった。中はとても簡単な造りの、ただの古びた旅館だった。お世辞にも綺麗とは言えない内装。壁の板の一部は剥がれかけている。


館内を見回していると突然、老婆が振り返った。


「そういや、テツがお主らにここを貸してやってくれと頼んできたのじゃが、一体何をする気なんじゃ?」


どうやら老婆は六槍師のテツを知っているらしい。どういう関係かは分からないが、なぜこの旅館を紹介したのか、少し理解できたような気がした。


「テツさんを知ってるの?」


先程「無礼なやつ」と言われたモエが聞く。


「知ってるも何も、奴はわしの弟じゃからのう。」



「え……」



「お、弟ーー?!」



驚く一同だが

老婆は目を丸くし、なんだ、聞いてないのか。と言わんばかりの表情をする。


不気味なオーラを放っていたことは、老婆がテツの姉であるということに関係しているのだろうか。


(ということは、この人も羅天術を使うことができるのかも……。)


ハヤトが身構える。


思わぬ出会いに動揺するアカツキ義勇団。

彼らにとって大きな意味を持つ訓練が、始まろうとしている。

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