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天界のクレスティア  作者: 北条氏也
3/7

第3話 [ニビルの過去 ]

 皆さんこんばんは。ニビル・クレスティアです。

 今回は私の話しという事で、説明もルドルさんと交換させていただきました。今、私は目の前に見えている森に向っている真っ最中です。何故かというと、そうですね・・・・・・。

 それは次のストーリーでお話しすると思うので、それまで秘密です。それじゃ、私の小さい頃の話を少しさせていただこうと思います。

 えっ?今も小さい?そ、それは・・・・・・。あまり興味が無いから、早く次のストーリーにいきたい。ですか・・・・・・。

 少しだけ、お付き合いしてくれれば、もう少し私の事を理解していただけると思いますし、それに、次のストーリーにも少しは関係してくる?かも、知れない話なので、少しだけ、お付き合い下さい。

 

 私は小さい頃、海の見える崖の近くの、大きな御屋敷にお母さんと住んでいました。凄く大きな家だったんですけど、お手伝いさんも居ない、お母さんと私の2人暮らし、その頃の私は、明るくて活発な感じの性格で、最初からこんな暗い性格じゃなかったんですよ?私のお母さんは髪の色は金色で瞳は空と同じ色で、優しくて、温かくて、バラの良い匂いがする人でした。


 そう、あの日もいつもと同じ様に、あっという間に過ぎると思っていました。

「ニビル?ご飯よ~。起きなさ~い」

「うぅ・・・・・・ニビルまだ、ねむいよ・・・・・・おやすみなさい」

「あら大変・・・・・・ニビル。二度寝をすると、バクに夢と一緒にバクッと食べられちゃうのよ?」

「そうなの!?」

「ウフフッ。そうなのっ♪」

 

 お母さんはニコッと笑うと、私の頭を撫でてくれました。


「ほら、ご飯を食べたらお散歩に行くんでしょ?」

「あっ、そうだった!」

 私とお母さんは朝ご飯を食べ終わると、2人で手を繋いでロンダートの街にお散歩に行きました。

 ロンダートは、あまり大きな街じゃないけど、でも街には馬車や魔法石で動く蒸気機関車や車が走っていて、食べ物もおいしくて、街の中心には大きな鐘が吊るされた建物があって、その頃の私には全てが大きくて凄く凄かったのを覚えています。


「お母さん。今日は、おさらをかいに行くんでしょ?」

「そうよ?ニビルの気に入るお皿があると良いわねっ」

「うん♪」

 

 私とお母さんは街の中心にあるアンティークショップに行きました。


「おや?お嬢ちゃん。こんにちは」

「うぅ・・・・・・」

「あらあら、ニビル?こんにちはされたらどうするんだっけ?」

「こ、こんにちは・・・・・・」

「はい。こんにちは、奥さん、この前頼まれていた物。入りましたよ?お気に召すかは分かりませんが」

「見せて頂けます?」

 

 お母さんがお店の人とお話をしていたので、私は邪魔をしないように、店内を見て回っていました。そこである物に私の目は釘付けになりました。


「うわぁ~。きれい・・・・・・」

 そこには、金色に光るロケットペンダントが有りました。

「ニビル何を見てるの?」

「これきれいだねお母さん!」

「あぁ~。ロケットペンダント。ニビルはこれが気に入ったの?」

「うん。でもすごく高そう・・・・・・」

 

 それは私のような子供でも分かるくらい高いもので。1の後ろに0がたくさん付いていました。


「買ってあげましょうか?」

「う~ん・・・・・・」

「欲しくないの?」

「ほしいけど、0いっぱい付いてるから・・・・・・」

 

 そう言って私がしょんぼりとしていると、お母さんはニコッと笑うと店の人を呼んできました。


「すみませんご主人。これも頂けます?」

「お母さん!?」

「ニビル。もう少しで5歳のお誕生日でしょ?これは特別。その代わり大事にするのよ?」

「うん!いっしょうの宝物にする!ありがとうお母さん」

 その帰り道どこからか声が聞こえてきたんです。

「ニビル・・・・・・」

「だれ?」

「どうしたの?ニビル」


  私がキョロキョロと辺りを見わたしていると、お母さんが心配そうに私を見ました。


「ううん。なんでもないよ?」

「ニビル。我の声に応えよ・・・・・・」

 その声は街の中央の鐘の方から聞こえてきていました。

「お母さん。あそこに行ってみたい」

「教会に?良いわよ、行ってみましょうか・・・・・・」

 お母さんはそういうと私の手を握って教会の方へと歩きだしました。

 

 教会に着いた私は鐘に向う階段を上がっていきました。

「ニビル。お前を待っていた・・・・・・」

「あなたはだれ?」

 私の前には白い髪に黄色い瞳の男性が立っていました。

「私は光の神。ウィプロス。セレスティアとの契約通り、お前に私の力を授ける・・・・・・」

 

 そういうと、ウィプロスは光の玉になって、私の中に入ってきました。


(あれ?あの人。いなくなっちゃった・・・・・・)

「ニビル~。どこに行ったの?」

「あ、お母さんがよんでる・・・・・・」

「ニビル。心配したのよ?急に居なくなったら心配するでしょ?」

「ごめんなさい・・・・・・」

 私がしゅんとしている様子を見て、お母さんはニッコリと微笑むと言いました。

「気が付いたらどこか行っちゃうのは、元気な証拠だものね、さぁ~。お家に帰りましょうか♪」

「うん!」

 お母さんはそう言って、私に手を差し出しました。私はお母さんのその手を握って、家まで帰りました。

 

 家に帰ると、お母さんがロケットに写真を入れてくれました。

「これでよし!出来たわよニビル」

「ありがとうお母さん!」

「これでいつでも私はニビルと一緒よ?」

「うん!これからもずっと一緒だよっ」



 その日の夜、私は急な高熱に襲われ、お医者さんに見てもらいましたが、原因不明という事でした。

「ニビル。辛いでしょ?大丈夫よ。お母さんがついててあげるから・・・・・・」

「はぁはぁはぁ・・・・・・うん」

 私が熱に苦しんでいると、また声が聞こえてきました。次は私の頭の中から・・・・・・。

「ニビル・・・・・・ニビル・クレスティア」

「・・・・・・だれ?」

「苦しいか?ニビル。なら力を解放しろ・・・・・・」

「解放?そうすれば、この苦しいの無くなるの?どうすれば良いの?」

「なに、簡単な事だ・・・・・・・術を使えば良い」

「術?術ってなに?」

「魔法だ、魔法を使え。そうすればすぐに楽になる」

「魔法?だめ!ここにはお母さんが・・・・・・」

「このままでは、お前は間違いなく死ぬ。俺はお前に死なれては困る。周りを気にするとはお前は変わったな、クレスティア。しかし、お前が使えないなら、私が使ってやろう・・・・・・ギガ・シエルクロイツ」

 

「う、うぅぅ・・・・・・うあぁぁぁぁッ!!」

「どうしたの!?ニビル。苦しいの!?」

「お、お母さん・・・・・・にげて・・・・・・」

 私はお母さんを見て苦しい中。必死に訴えようとしましたが、お母さんにちゃんと伝えられたかどうかは分かりません。


 でも、そこからの記憶はあまりなくて、気が付いた時には家がめちゃくちゃに壊れていて、お母さんが私の目の前に倒れていました。

「・・・・・・お母さん?」

「ニ、ニビル。・・・・・・だい、じょうぶ?」

「お母さん!しっかりして!今、お医者さんを呼んでくるからね、待っててお母さん」

 私は私の手を掴んで、首を横に振りました。

「おとう、さんが、むか、えにきた。みたい・・・・・ニビル。よ、く、きいて。あな、たには。ほんとう、の、おかあさ、んが・・・・・・いるの」

「本当のお母さん?」

 お母さんは途切れ途切れになりながらも、必死に私の顔を見て言いました。

「・・・・・・いい?よく、きくの、よ?セティア・・・・・・ここへ、いきなさい。大好きよ、愛してるわニビル」

 そう言い残して、お母さんは動かなくなりました。あの時の温かかったお母さんの手が徐々に冷たくなっていくあの感じを忘れる事は出来ません。


 そこから私は、お母さんが言っていた。セティアに向って旅をしていたんですけど、子供が1人で旅なんて出来る訳も無くて・・・・・・。


 あれは少し大きな街。エランドに着いた時の事です。その街はあまり治安が良くないって有名な街でした。

「お母さん・・・・・・」

「どうしたの?お嬢ちゃんひょっとして迷子?」

 

 私がロケットペンダントの中の写真を見ていると、1人の男の人が話しかけてきました。


「セティアって街を知りませんか?わたし、そこに向って旅をしてるんですっ」

「セティア?知らないなぁ~。君の両親は?」

「お父さんもお母さんも居ません・・・・・・」

「いない?どういう事?」

 その男の人は不思議そうな顔で私に聞いてきました。

「死にました・・・・・・」

「そうか、なら君は1人なんだね?」

「はい・・・・・・」

「なら付いておいで良い所に連れて行ってあげるよっ」

 私はその人に言われるまま付いていって、そこからはあまり覚えていません。


 気が付くと、暗い部屋に私は手足を縛られていて、周りには同じ歳くらいの子供が私と同じ様に縛られていて、1人また1人と怖い男の人に連れて行かれました。

「次はお前だなっ!」

「えっ!?やめて!やめてください!!」

 私も必死に抵抗しましたが、そのまま軽がるとかつがれてしまいました。


 男の人にかつがれて連れて行かれた私は、ステージの上に放り投げられました。そこでは、たくさんの人が居て、みんなニヤニヤと笑って私を見ていました。


「さて!今回の目玉商品!!うちの子供奴隷の中では、もっとも綺麗な商品です。最初は50万から!!」

「100万!150万!・・・・・・500万!!」

「500万!もういらっしゃいませんか?なら500万で終了いたします!」

 私は訳の分からないまま、袋に入れられ、どこかに運ばれました。後で分かった事ですが、そこは私みたいに身寄りの無い子供を集めて売りさばく、組織らしく、街で会ったあの男の人は私をこの人達に売ったみたいなんです。 


 私を買ったのは中年の女性の人で、その人の家は前に私がお母さんと住んでいた家と同じくらい大きい所でした。

「おばさんはだれ?」

「おば、おばさん!?」

 おばさんは私の顔をバシッと平手打ちすると凄く怖い顔をして私の事を睨み付けました。

「なんだいあんたは親に躾もされてないのかい!躾の必要が無さそうだと思って、高い金を出して買ったのにがっかりだよ!!」

「ご、ごめんなさい・・・・・・」

 おばさんは壁に掛けたあった馬を叩く用の鞭を手に持つと、私にゆっくりと近づいてきました。


「おばさん・・・・・・それをどうするの?」

 私が恐る恐るおばさんに聞くと、おばさんはニコッと笑って言いました。

「どうするって、飼い主が鞭を持った時は、出来の悪いペットを躾ける時に決まってるだろ?大丈夫。服の上からだから勢い良くやっても痕は残らないよ・・・・・・・」

そう言って、おばさんは腕を大きく振り上げると鞭を私に容赦なく振り下ろした。

「きゃぁぁぁぁッ!」

「この!私の事はおばさんじゃなくてご主人様と呼びな!!」

「うッ!あぁッ!はい。ご、ごめんなさい・・・・・・」

「ご主人様はどうした!!」

「うぅぅ・・・・・・ごめんなさい。ご主人様ッ!!」

 それからどのくらい叩かれてたのかは分かりません。でも、その御屋敷には私以外の子も居て、お母さんがいなくなってから、ずっと1人で生きてきた私にとっては、意外と居心地は良かった気がします。

 3食きちんと出ますし、お風呂も週に1回入れますし、初日は凄く叩かれたけど、あれからは悪い事か、ご主人様に変な事言わなければ、叩かれませんし、それに何よりも、雨風をしのげる場所がある事が一番でした。

 後から聞いた話によると、ご主人様は私の様な可愛くて小さい子を買って来て、成長したら売りさばいて、お金にしていたそうです。


 私がご主人様に売られてから1年以上が経った。ある日、お客さんだって呼ばれた私が、ご主人様の部屋に行った時の事です。

「ニビルです。ご主人様失礼いたします」

「ニビルかい?入りなさいっ!」

「はい・・・・・・」

 私がご主人様の部屋に入ると、2人のタキシード姿の男の人が立っていました。

「あの・・・・・・ご主人様、お客様がいらしてるなら、わたしは後から・・・・・・」

「良いんだよ。あんたのご主人様は今日からこの方達だっ」

「あの・・・・・・それはどういう事でしょう・・・・・・」

「良いから!あんたは早く支度しておいでっ!お代はもう頂いてるんだよっ!!」

「ひっ!・・・・・・は、はい」

 私はすぐに部屋に戻ると支度をして、その男の人達について行きました。


「あの、ご主人様。どこに・・・・・・」

「・・・・・・」

「はい。だまってます・・・・・・ごめんなさい」

 私が質問すると、鋭く睨み付けられました。あの時の目は今でも鮮明に覚えています。


 そこから馬車に乗ったり、蒸気列車に乗ったりしました。

「うわぁ~。大きな門ですね。ご主人様!」

「・・・・・・」

「あうぅ・・・・・・ごめんなさい」

 私が大きな門を見て声を上げたら、また睨まれました。


 私達は門から馬車で移動すると、少し行った所に、大きな病院の様な施設が見えてきました。 

(ここが新しい、わたしのおうち?なんだか家というよりも・・・・・・病院みたい。まさかっ!ここでわたしバラバラにされて売られるの!?)

 私は前の御屋敷で私と同じ子達が話している事を思い出しました。私達みたいな身寄りの無い子供は、家政婦にされるか、男性に可愛がられるか、内臓を取り出されて売られるか、殆どそのどれかになるみたいです。だから、家政婦にされている私達は幸せだってその子達は言ってました・・・・・・。


「うぅ・・・・・・」

 私はビクビクしながら、その施設の中に入ると、中からは動物の鳴き声や人のうめき声なんかが響いてきて、その時は私も殺されるんだと直感的に思いました。


 でも、その区間を通り過ぎて6階に行くと、今度は打って変わって研究所の様な場所になっていました。色々な機械が置いてあって、白衣を着た人たくさんいたので、私はほっと胸を撫で下ろすと急に前を歩いていた2人がピタッと止りました。

「ん?あの・・・・・・どうかされましたか?」

「・・・・・・入れ!」

「えっ?あ、はい・・・・・・」

 私は言われるがままに部屋に入ると、部屋の扉が閉まり、中に閉じ込められてしました。

 その部屋はガラス張りになっていて、中には良く分からない機械がたくさん付いてました、外には白衣を着た人達が忙しく動き回っていて、皆、私の事を見つめていました。


私が部屋の中をうろうろと歩き回って抜け道が無いか探していると、天井の穴から大量の水が流れ込んできました。

「えっ?うそっ!?わたしおよげない・・・・・・」

 部屋は見る見るうちに水で満たされていきました。

「出して!ここから出して!!」

 私はドンドンと閉められた扉を力一杯叩きました。

「何かわたしが悪いことしならあやまります!だから出して下さい!!ご主人様・・・・・・」

 私は泣きながら、必死に扉を叩きましたがまったく反応が無いまま、遂には天井まで水でいっぱいになりました。

(い、息が・・・・・・もう・・・・・・)

「ごっ、ごばっ・・・・・・うぶぶぶ」

 私は薄れてゆく意識の中で、今までの事がそうまとうのように、頭の中を駆け巡っていく感覚を感じました。

「被験体の心拍数。どんどん減少。これ以上は危険域に入ります・・・・・・」

「水を排出しろっ!」

「はいっ!!」

 水の中にいた私には何があったのか分かりませんが、完全に意識を失う寸前に水がどんどん抜けて行きました。

「ごほっ!ごほっ!!はぁはぁはぁはぁ・・・・・・たすかった」

 そう思ったのも束の間、また天井から水が入ってきて部屋を満たし、そして私が気を失う寸前で水が抜けた。


「被験体。魔法を使用しません」

「生命に危険が及べば必ず使うはずだ。使うまで責め続けろっ!」

「はいっ!」

 それを何回も繰り返されました。後半、意識を失ったら、部屋の特殊な装置から電流が流され、無理やり起こされて、また水で責められる。それが、その日は1日中続きました。途中から、私が苦しんでいるのを下で見ている。この白衣の人達に何か、強い感情が芽生えましたが、それがなんなのかはその時の私には分かりませんでした。


 その日から私は毎日。色々な痛い事。苦しい事をされ続けました。頭に変な装置を付けられ、体を色々調べられたり、注射されたりと私の意思とは関係なく色々されました。その中でも一番辛かったのは、両手両足を縛られ、舌を噛まないように口に丸い物を入れらた状態で脳の神経を司る部分に電気を流された事です・・・・・・。

 あれは例えるなら、全ての爪を剥がされた後に、針で指を突き刺されてる感じでした。と言っても爪を剥がされた事無いんですけどね・・・・・・。でも、色々されたおかげで、自由にウィプロスを呼び出して、魔法が使えるようになったんですから、それは感謝しないといけないですね。 


 施設に連れてこられて、私は一瞬の隙を見て、ウィプロスの魔法の力を使って、あの施設を抜け出しました。それが、ほんの一ヶ月前の事です。そこから私は追ってを振り切って、色々な場所に身を潜めてきました。私は、ルドルさんとステラさんに会う前に洞窟の中に隠れていたのは覚えています。

「お母さん。わたし・・・・・・何か悪い事したのかな?」

 私は首に下げたロケットペンダントを開けて中で微笑んでいるお母さんの写真を見つめていた。

「ご主人様の言う事もまもってたし・・・・・・その後もわたし。いっぱいがまんしたよ?」

 お母さんの写真を見て、今までの事を思い出しているうちに自然と涙が込み上げてきて、胸の奥がぎゅーっと締め付けられてる様な感じがして涙が止りませんでした。 

「お母さん・・・・・・会いたいよ・・・・・・もうわがままも言わない。家のこともぜんぶわたしが・・・・・・わたしがするから・・・・・・もどってきてよ」

「足跡が有るぞ・・・・・・・」

「まだ近くに居るはずだ!探せッ!!」

「見つかった!はぁはぁはぁはぁッ・・・・・・」

 その後、私は追って来た人達に見つかって必死に洞窟の中を逃げ回った事は思えているのですが、そこからの記憶が一切ありません。次に気が付いた時はベッドの中でした。

 この一ヶ月間は殆ど水しか飲んでいませんし、食べ物も森にある物だけでしか口にしていません。だから、起きてからステラさんの所で食べたゼリーが凄くおいしかったのを覚えています。えっ?いつそんな物を食べたのかって?書いてませんでしたか?なら、今の話しは忘れて下さい。


 そして・・・・・・。今、目の前にある洞窟の中からも誰かの声が聞こえてきています。

「ここから、ウィプロスと会った時と同じ様な声が聞こえる・・・・・・」

 私はもう進むしかありません。今はただ、力が欲しいです。誰も敵わない力が、私を恐れて、皆が私から離れて行く様な、そんな力が・・・・・・。そしたら、私1人で誰にも邪魔される事無く。また、静かに暮らせると思うから・・・・・・。


 









  




 










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