九話
あれから五日が過ぎた
PSは既に約7割近くのプレイヤーが発現していたが、Youはいまだに発現していなかった
Youのレベルは22と十分に攻略組みに通用する
職業もゲーム開始から二日目に2次職の攻撃魔法、回復魔法、支援魔法とバランスのいい“魔道師”その次の3次職もバランス型の職業で“ヴィザード”だ
ちなみに現時点での最高レベルはRedの28、その次にRedと一緒に行動しているYouの妹の27、その次は【主人公】のPSを持つAKATUKIの25と続く
ボスが出るのはゴブリンの森の深部だ
そして今Youの目の前の広場が偵察組の集合場所となってる
別に偵察組に参加する気はなく、只の見送りだ
とは言え、RedとSakiの目の前に出る気はない
Youは普段は邪魔だからと言う理由でOFFにしてる名前表示機能をONに変えると偵察組の名前を見た
一部のプレイヤーの名前の横にギルドの紋章と名前があった
紋章の横の星マークがギルドのリーダー、副リーダーを表すのだろう
ギルドとは複数人のプレイヤーが集まって出来る組織だ
ギルドにはギルドのメッセージ発信欄があったりなど様々な機能がある
GAIRU 所属ギルド★【力の傭兵】
力が全てのギルドのギルドリーダー
いい噂は聞かないが実力は本物だ
PSも発現しているらしい
RIN 所属ギルド★【赤の護衛団】
赤の護衛団のギルドリーダー
【女騎士】のPS持ち
赤の護衛団の赤はたぶんRedのことだろう
ギルド加入条件にRedファンクラブに入ってることがあるのだ
実質的に女子だけのギルドだ
その護衛団のメンバーも数人参加している
KanetuguとZero
トップクラスのソロプレイヤー
掲示板でもある意味話題の尽きることのない
ソロなのにセットで扱われるプレイヤーだ
2人ともPS持ちらしい
ZeroのPSは本人しか知らないよだが……
RekiとRena
双子の2人組みプレイヤー
早い動きで、ぴったりと合った左右対称の動きで翻弄するらしい
珍しい双子の攻略組みということで有名だ
「さすがに有名なプレイヤーが多いな……」
AKATUKIという第3位の実力のプレイヤーは来ていない
しかし、Youが一度だけ見た掲示板で見かけた名前のプレイヤーが数多くいた
「良くぞ皆来てくれた。僭越ながら今回召集かけた立場としてリーダーを勤めさせてもらうRedだ」
段差の上に立ち、自己紹介を始めるRed
騒がしかった周りも一斉に静かになる
「長い話も飽きると思うので手短にいかせてもらう。まず、今回の目的は偵察だ。今回は動きを見ることにより、ボスのレベルのライン、行動、特徴などを調べて生きたいと思う。掲示板にもあった通り可能ならそのまま討伐しに行くつもりだ。今からここの24人に4PTに分かれてもらいそのままボスの間に行く」
そうして、近くの人とPTを組んでいく
RedとSakiとRINさん含む4人の赤の護衛団
力の傭兵3人に他のギルドのトッププレイヤー
KanetuguとZeroなどのソロプレイヤー
RekiとRenaみたいな少人数でPTを組む人たち
今回は役割などの事は最初のうちは考えられてない
もしかしたらそれぞれバランスがいいPTをいくつか作るほうがいいのか、はたまた魔術師部隊、盾部隊などと役割で分けたほうがいいのか分からないためだ
「準備はいいか? いいみたいだな、それではボスのところに出発だ」
恐らくこの偵察組は討伐まで行くだろうとその時はほとんどのものが思っていた
ゲームに閉じ込められてからも今のところ元の仕様と変わってない。普通に攻略を進められる程度の強さだ
Lv10のステージのボスを相手にLvを20にまで上げた人達
5日目でLv20と言う事はこのVRゲームでのリアルスキルも高いはずだ
しかも、回復薬などをしっかり準備し、油断もない偵察組に死角はない
誰もがそう思っていた
そして、Zero一人が戻ってきて言った
「大変だ! 偵察組の俺以外の奴らがボスの“ハンタースパイダー”に捕まっちまった」
やられたのではなく捕まった
ボスの吐く糸に皆捕まってしまったようだ
某RPGシリーズなどで言う石化状態と同じ状態
HP自体は残っているが動けない状態
本来なら一回ログアウトしてからまたログインしたりなど方法はあったはずだ
元々簡単に倒されれば次の者たちに助けられると言う設定だと思う
しかし、ゲームからは出れない状態
ボスに挑むものも、ログアウトもできない
糸を切れば助かるがそれを出来る状態でもなかった
誰かが助けないとそのままデスゲームを迎えるだろう
途中までは順調に攻略が進んでいた
しかし、途中で力の傭兵団の奴らがドロップアイテムを独占しようと味方を攻撃し始めたらしい
もちろんダメージはないが、接触判定があり、そこで力の傭兵団に動きが止められるようになった
さらにHPが3分の1ぐらいになったときに攻撃方法が変わり糸での遠距離攻撃になった
それを乗じて捕縛効果のある攻撃の前に力の傭兵団のやつらが他の偵察組のプレイヤーを投げ飛ばした
そして、力の傭兵団は仲間の傭兵団が捕まってもその分取り分が多くなると言って助けようとしなかった
そしていくらHPが減っていてもボスはボス
残った2人の傭兵団もそのまま捕まったらしい
Zeroは一度は捕まったものの転んだKanetuguの剣が運よく糸を切ったらしい
周りを助けようとしたがボスが近くに来たため防御力があまりないスティーラーのZeroでは助ける余裕がなくそのまま退散したらしい
そして、助けを求めるために戻ってきたらしい
もちろん捕まった中にはRedとSakiももちろんいる
そして2日後にはデスゲームが始まる
偵察組のプレイヤーはデスゲームが始まった瞬間に殺されるかもしれない
言いようのない不安がYouの中に渦巻いた




