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奴隷傭兵、ブラニオール奪取戦4

「なぁ、『高潔の薔薇』だけか?敵の数が随分少ないように感じるんだけどな」


 州都を攻めるならそれなりの軍容で臨むはずだ。最低でも一万以上はいると思ったが、七千ほどだった。


「恐らく、州都を守る部隊に迎撃と追撃をされたんでしょうね」


「それなら楽勝じゃんねー」


「いえ、そうとも言えませんよ。見る限り、『高潔の薔薇』はほぼ無傷のように思います。油断は禁物ですよ」


「州都からまだ追撃を食らうって可能性はあるか?」


 エルは少し考えたが、首を振った。


「わかりませんが、可能性は低いでしょうね。ブラニオールが落ちたというのはまだ誰も知りませんから警戒するのが普通でしょう」


「なるほど、相手が混乱している隙に討って出ようってことだな」


 エルは無言で頷いた。『高潔の薔薇』はまだこちらに向かって進軍をしている最中のようで、土煙が立っている。


「エル、今度も何か陣とか組むのか?」


「いえ、地の利はこちらにあります。それに、相手はまだ陣を敷くのに時間がかかるのと、妖魔兵の本領は攻撃したときの破壊力です」


 今回はキングオークも含まれる。その破壊力を考えたら突撃して粉砕するのがベストってことか。


「ただ、相手の団長だけは注意が必要です。対象物を巨大化させるスキルを持ってます」


「そいつは、俺が相手したほうが良さそうだな」


「お願いします」


 素直に考えりゃ、『高潔の薔薇』の旗が集中して立っている場所。つまり敵部隊のど真ん中を攻めりゃいいってわけだ。


「それでは、突撃開始します!」


「突撃いくぞぉぉぉ!」


 エルと俺の指示で三千の妖魔兵は敵軍に向かって突撃を開始した。先頭にはオーク部隊が先行し、その後にジェネラルオーク、ワーウルフ、キングオーク率いるハイオーク集団の群れが続いていく。その姿は異様だ。通常ならこれほど多くの妖魔兵が戦場に姿を現すことなどないからだ。これに、慌てたのは『高潔の薔薇』の傭兵団だった。


「だ、団長!敵は妖魔兵の大軍です!あんな妖魔兵の大軍初めて見ました!」


「うるさい、見えてんだよ!おまえの感想なんか求めてない!」


 こんなわけ分からん傭兵団、今までいなかったぞ。妖魔兵を使う連中なんて数少ない。それに、数だって精々二、三百程度だ。それを三千以上の妖魔兵だなんて。まさか、アリシア・・・・・・!?いや、そんなわけない。あいつが扱えるのだって精々三百が限界だったはず。調教師が大量に集まっているのか?調教師は希少適正だったはず、籠で背負えるほどこの国に数がいただろうか・・・・・・。考えていても仕方ないな。


いつも拙書を読んで頂きありがとうございます。


☆、ブックマークして頂けたら喜びます。


今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。

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