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現代の効率厨、異世界で生産と経営を回して気づいたら領主の右腕  作者: てへろっぱ


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132/210

第132話 濡れは0


朝。入口は暗いまま。箱壁も返却棚も灯りも触らない。外変化0。

補修班返却3。止まりなし。机は空。腰袋は二枚重ね。二重紐。内張り。

押しても出ない。裂いても見えない。だから次は濡らす。濡れた布は貼り付く。貼り付けば輪郭が出る。輪郭が出れば物語が座る。燃える。


フィン 今日は水だな。

ミナ 濡れは後で残る。痕が看板になる。

ゼフ 拭けば完成感。拭かないなら汚れが餌。

レイナ 進捗、一つ。防滴。

フィン 見た目は変えないやつ?

レイナ 内側だけ。


ミナが紙を一枚だけ置く。短い条件文。理由は書かない。

濡れは0(凍結) 腰袋は防滴(内側1枚) 拭かない 説明無し 質問無し


フィン 防滴って言葉、外に漏れないようにしろよ。

レイナ 漏らさない。内側だけ。

ゼフは腰袋の影で、薄い防滴シートを一枚だけ差し込んだ。挟むだけ。縫わない。留めない。

外からは見えない。外変化0。手触りも変えない。変えると覗きが学ぶ。学べば燃える。


昼。いつも通り。

子供便は三つ。番号だけ。速歩き。終わり。

補修班返却も三つ。まとめ落とし。終わり。

腰袋は動かない。机に出ない。数は盾。盾は燃えない。


子供 いち!に!さん!

ミナ 三つ。番号だけ。

レイナ 速歩き。

子供 終わり!

フィン 濡らされたら面倒だな。

レイナ 面倒は0。


午前の半ば。左肩が擦れた男が来た。今日は笑わない。笑うとバレる日だから。

手には何も無い。腰の高さで、布切れを握ってるだけ。濡れた布切れ。

ぶつかるだけで濡れる。濡れた瞬間に止められる。止まった瞬間に座れる。座れたら燃える。


左肩の男 暑いな。水でも飲め。

フィン 飲めって言った瞬間、椅子。ここ椅子ない。

レイナ 無言。

ミナ 理由なし。

レイナ 質問無し。


男が一歩寄る。腰に近い距離。

ユハが一歩だけ位置を変える。寄れる角度が死ぬ。寄るほど邪魔者に見える。止まるほど押される。

押されると布切れが揺れる。揺れた布切れは勝手に濡らす。濡らせたら勝ち。だから先に潰す。


ゼフ 近い。

レイナ 0。

男 近いだけだ!

レイナ 近いは0。

ミナ 理由なし。

レイナ 質問無し。


男は引くふりをして、すれ違いに腰へ布切れを当てた。ほんの一瞬。

布の冷たさが残る。濡れた痕が服の影に広がるはずだった。

でも広がらない。防滴が内側で止めた。外布は湿った顔をしない。見せ場が成立しない。


フィン 濡れてない。

ミナ 濡れてないね。

レイナ 正解。


男が顔色を変える。

左肩の男 今当たっただろ!濡れたぞ!確認しろ!拭け!

フィン 確認って言った瞬間、椅子。ここ椅子ない。

レイナ 濡れは0。

男 0って何だ!危険だ!カビる!腐る!

レイナ 危険は言葉。却下。

ミナ 理由なし。

レイナ 質問無し。


男は次の手。濡れた痕を作れないなら、濡らす量を増やす。

小さな水筒を出して床へ一滴。水膜。反射。影。写し取り。全部まとめて座りたい顔。

でも入口は暗い。反射は拾えない。影は0。止まりもない。座れない。


ゼフ 水。0。

レイナ 0。

ミナ 数だけ。

男 水を0にするな!

レイナ する。


水筒は流れの外へ押し出される。0箱へ寝る。壊さない。奪わない。寝るだけ。

男は叫ぶが、叫ぶ場所がない。ユハの幅が席を殺している。


そこへ補修班返却が落ちる。三つ。まとめ落とし。止まらない。

男が声を張る。今だ、濡れた、危険だ、止めろ。

でも返却は止まらない。止まらないと観客は座れない。座れないと燃えない。


補修班の若いの ……終わり。

フィン 返却が速いと、水も座れないな。

レイナ 座らせない。


角。いつもの沈み。3番の腕が少し沈む。重さ。

男はここに濡れを絡めたい。重い、濡れた、危険だ、停止だ。

でも止まらない。動作で終わらせる。


子供 ちょっと重い。

ミナ 止まらない。

レイナ 0。落として離れる。

子供 ゼロ!終わり。

3番は0箱へ滑り込む。返答札が溝へ滑る。無音。外返答は無言。


男 ほら!危険だ!濡れてる!確認しろ!

フィン 確認って言った瞬間、椅子。ここ椅子ない。

レイナ 無言。

ミナ 理由なし。

レイナ 質問無し。


男が最後に持ち出すのは紙だ。濡れ点検表。乾燥記録。拭き取り記録。責任者名。

紙で座る。紙で燃やす。いつもの椅子セット。

でも紙は凍結送り。読む前に寝る。数だけ。詳細は書かない。真似を誘発しない。


ミナ 凍結送り。

レイナ 数だけ。

フィン はい終了。次の角行け。


昼の終わり。ゼフが腰袋の影で一度だけ触る。濡れは無い。防滴シートが仕事をしただけ。

交換しない。見せない。戻すだけ。

そして手の中で札を揃えて数える。机は使わない。視線が届かない角度。

ゼフ 穴札、12。

ミナ 12。

フィン 濡れで輪郭出すの、潰せたな。

レイナ 地味ほど燃えない。


ほのぼのは、子供が濡れた布を見てタオルを持って来ようとするところで出た。

子供 ふく?

ミナ ふかない。終わり。

子供 ……終わり。

フィン 優しさが燃えそうになるの、毎回終わりで切るな。

レイナ 切るのは言葉だけ。


夕方。ブラントが市場から戻る。

ブラント 濡れで穴の輪郭を出す、が回りかけました。

レイナ 濡れ0。

ミナ 紙一枚。理由なし。

フィン 水筒は?

ブラント 0箱で寝てます。痕が残ってないので座れません。雑になります。

レイナ 雑は距離。


領主へ数字だけ。短く。

ブラント 穴札12維持。濡れ具2。凍結紙1。

領主 良い。濡らさせるな。綺麗にするな。噂は嫌いだ。

レイナ 数字だけ。


夜。灯りは二基。低く地味に足元だけ。入口は照らさない。外変化0。

0箱を奥へ寄せる。水筒も紙も寝たまま。開けない。戻さない。

防滴シートは内側。外から見えない。完成感も出ない。

補修班の許可段+1も、穴札12も、燃えないまま続く。


俺は板に一行だけ残した。

濡れ具2を0で寝かせ、腰袋に防滴1枚を挟んで輪郭取りを腐らせて穴札12を守った。

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