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拝啓、遥か過去の自分へ  作者: 尚文産商堂


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第48話

それからの俺は大きく変わった。

秘密のスマホを持ち、たくさんの技術を、全くもって新しいシステムを作り続けた。

不思議とならないように、大学院博士課程に進み、今の研究とスマホのデータをつなぎ合わせて自然になるようにすることも忘れない。

博士号を取得してからは手野グループにある手野総合研究所へ就職し、あっというまに幹部まで昇格した。

多数の論文や技術、それに賞を受け、定年となってからも嘱託研究員として引き続き研究一色の生活をしている。


時空洞ことワームホールはあれ以後開いてはいない。

ただあれだけ巨大なものを、つまり物を1つぐらい送るぐらいの大きなものを開けるための手続きが非常に煩雑で、面倒が重なるということからしていないだけなのかもしれない。

それに、適切なもの以外はどこにつながるかすらわからず、へたをすれば宇宙全体が崩壊するなんていうことだってあるだろう。

だから未来でも、取り扱いに困っていることだろう。


そして今。

俺は80にもなってもなお、たくさんの名誉号や、政府関連の仕事に従事している。

それだけのことをしてきたということなのだろう。

頭もまだまだしっかりとしているし、何をしても世界が変わっていくという印象がある。

いつまでも若いままではいられないのはわかっている。

でも、いつまでも若いままでいられるかもしれない。

未来を知っているからこそ、過去を変えられるということも知っている。


拝啓、遥か未来の自分へ。

今、あなたがいる未来に向かってちゃんと地ならしをしています。

ちゃんとできているでしょうか。

あとはあなたに託します。

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