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【アニメ放送中!】世界最強の魔女、始めました 〜私だけ『攻略サイト』を見れる世界で自由に生きます〜(Web版)  作者: 坂木持丸
最終章 インターネットを使ってみた

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最終話 エンディング後も自由に生きてみた


 ……そんなこんなで。

 なんだかんだと、すったもんだはあったものの。


 世界樹の杖の返却も済んだことで、世界を揺るがしたサ終騒ぎについては、今度こそ完全に幕を閉じ……。


 こうして、ローナの物語は、無事にハッピーエンドを迎えましたとさ。


 ――めでたしめでたし。

               (完)



 …………………………。


 ……………………。


 とはいえ、ローナたちの人生は、『めでたしめでたし』の後も続いていくわけで。



「――さあ、みなさん、エリミナさんを信じましょう! 私もエリミナさんを信じるようになってから、友達もいっぱいできて年収も上がりました! 世界が救われたのも、みんなエリミナさんのおかげです!」



「……くくく……集いし星が新たな力を呼び起こし……光さす道となるのだ……」

「……来るぞッ……エリミナの時代が……ッ!!」



「「「――いあ! いあ! えりみな・まなふれいむっ!!」」」



 ………………。


「……いや、なにしとるの、おぬし?」


「あ、一般通過テーラさん! えへへ! 私、最近『エリミナ教』の教祖になりまして!」


「世界最強の教祖、始めとる……」


 ……ちなみに。

 隕石戦のあと、ローナが配信サイトを通して……。



『隕石の攻略法は、エリミナさんが全部、一瞬で考えてくれました』

『エリミナさんの導きがなければ、この世界は終わっていたと思います』

『エリミナさんは神です!』



 と、世界中に伝えていたのだが、その結果――。




「「「――エリミナ神、万歳ッ!!」」」




「……え? ……え?」


 エリミナは、ついに神となった。


 そして、ローナはズッ友の黒ローブ集団に誘われて、新たな宗教『エリミナ教』を創始し……『自称・普通の女の子業』から『教祖』へと見事にジョブチェンジを果たしたのだった。


 まあ、教祖といっても、ほとんど教団運営は黒ローブ集団に丸投げしていたが……。

 聞くところによると、最近はエリミナ教の信者も増えてきて、各地に『自由のエリミナ像』が建てられ、世界中でエリミナを祀る教会の建設ラッシュも起こっているらしい。


「でも、テーラさんたちの信者は減っちゃうかもですが……」


「む? あー、それは気にせんでもよいのじゃ」


「え?」


「……この前の隕石戦で、われは悟ったのじゃ。もうこの世界に女神(われら)は必要ないと。ここから先は、神ではなく人間が創っていく時代じゃとな」


「テーラさん……」


「…………」


「……本音は?」


「働きたくねぇのじゃ」


「なるほど」


 ……閑話休題。


 ちなみに、隕石戦の影響といえば……。

 あのとき結成されたエリミナ率いる『人類連合軍』は、『人類連合』という国際機関として存続することになった。


 というより、『こんな恒例行事みたいに滅びかける世界なのに、人類同士で争ってる場合じゃねぇ』という当たり前の危機感から、エルフ、水竜族、ドワーフ、魔族……など、国や種族関係なく協力していこうという話になり……。


「で、誰がトップになるかだが――」


「はいはい! 私はエリミナさんがいいと思います!」

「ふむ、エリミナ殿以外に適任はおるまいな。ローナ殿は……うん、まあ……」

「エルフは皆、エリミナ推しである」

「水竜族(うち)も娘が『まほエリ』ファンでな」

「いつもうちの娘(ワッフル)がお世話になっております」

(……エリミナ・マナフレイム……そなたがナンバーワンなり……)


「……え? ……え?」


 エリミナ本人は謙虚に辞退していたものの。

 世界中からの熱い推薦というか“推し”があり――。



「――全会一致により、初代人類連合長は、エリミナ・マナフレイムに決定する」



「おめでとう」「おめでとう」「おめでとう」「おめでとう」「おめでとう」


「…………あ、ありがとう……」


 こうして、エリミナは『神にして人類のトップ』という地位にまで出世することになったのだった。


 そんなこんなで、世界がエリミナを中心にひとつにまとまったことで、隕石騒ぎのどたばたは急速に落ち着いていき……。

 あっという間に、平和な日常が戻ってきたというわけだ。


 ちなみに、ここまですぐに平穏が戻ってきたのは、ドールランド商会の尽力も大きいだろう。

 メルチェは終末の混乱の中でも商売を続け、経済システムの崩壊を防ぐのに貢献した。


 とはいえ、メルチェにとっては、全てが計算通りであり……この混乱を利用して、ちゃっかり世界の経済システムを牛耳ったりもしていたが。


 ついでに、最近の彼女はというと――。



「……ついに、ローナ電気動力株式会社(カンパニー)を設立したわっ」



「わーい」


【ぴぴぴ✜ エリミナ“ふぃぎゅあ”を利用した人形兵(ソルジャー)の貯蔵も充分なのデス✜】


「あたしのデータによると、すぐに世界を支配する巨大複合企業(コングロマリット)になりそうだね」


 と、ローナやピコたちと新たな事業を始めていた。


 この電力事業を始めた理由は、商売のため……ではなく。

 ローナたちの次なる夢のためだった。



「えへへ! 目指せ、この世界初のインターネット! ですね!」


「……うんっ」



 どれだけ時間がかかるかはわからないが……。

 それは、そこまで遠くない未来かもしれない。


 ………………。


 …………。


「――とまあ、最近の私たちは、こういう感じで楽しくやってますね」


『φ(..)メモメモ』


 と、ローナの語った近況を、ロムルーは無表情のまま本に書きこんでいく。


「でも、ロムルーさん。どうして、私の話なんかに興味を?」


『A.次のこみけで ローナを主人公にした

   ローナ系小説を出したい』


「ローナ系小説……?」


『A.最近 俺HUKEEEE小説と一緒に 

   流行ってるジャンル』


「なるほど……? あ、そうだ! 小説を書くんでしたら、せっかくですし、今度インターネットにも投稿してみませんか!」


『A.インターネットに?』


「えへへ、インターネットには、小説を投稿できるサイトがたくさんありまして! あっ……その私を主人公にしたっていう小説のいいタイトルも思いつきました!」


『Q.kwsk』


「はい、そのタイトルは――」


 と、ローナは一拍置いてから、胸を張って告げる。







「――『【朗報】SSSランクは最弱だと家から追放された私、外れスキル【インターネット】が覚醒してうっかり最強無敵の魔女になってしまう(笑) ~今さら戻ってきてくれと言われても、もう遅い。私は神様たちと楽しくスローライフを送りますので~』……です!」




『(`・ω・)b』



 と、そんなやり取りをしていたところで。



「――我が使徒ローナよ。そろそろ時間ですよ~っ!」

「「る! ローナ、早く来い!」」

「ローナの姐御ぉ~、どこにいやがりますか~?」



 我が家の庭から、ローナを呼ぶ声が聞こえてきた。


「あ、もうこんな時間っ! 今行きまーすっ!」


 と、ローナが急いで返事をして庭へと出ると。

 すでに、みんながバーベキューの網を囲んで集まっていた。



「あっ! こんにちは、ローナさん! 先にいただいてます!」

「……こ、こんにちはぁ……本日はお日柄もよく……」

「ごきげんよう、良いおハーブ日和ですわね」

「「「……くくく……ローナ様の肉を確保しておきました……」」」

「あら、ローナちゃん。シャンプー変えた?」

「……ん。おう、ひさしぶりだな、嬢ちゃん」

「ふ、ふん……べつに待ってなんかないんだからね」

「遅ふぇふぉじゃ、ローナ……むしゃむしゃ」

【ぴぴぴ✜ 〈計測結果〉:20秒の遅刻なのデス✜】

〘――こんまざー♪ 同志ローナよ――今日も幸福ですか?――〙

(……久しゅうなり……そなたに与えられし“ふぃぎゅあ”の体、めちゃ素晴らしきかな……)

「ふふ……神域の外はなかなか愉快ですね、救世主」



「あ、みなさん、もうおそろいですね!」


 そこにいるのは、ローナと一緒に隕石と戦った仲間たち。


 隕石戦のあとは、みんな後処理で忙しくて、こうして集まれる機会がなかったが……。

 このたび、世界の終わりが完全に回避されたことが決定したので、あらためてみんなでお祝いすることにしたのだ。


「救世主様、草ァッ!(挨拶) これ、『本日の主役』タスキです!」


「ありがとうございます、エルナちゃん!」


「おひさ~☆ であるな、ローナ殿……む、少し髪が伸びたか?」


「え、そうですか?」


 エルフの女王に言われて、気づく。

 そういえば、旅に出てから髪を切っていなかったが……。


(……もうそんな時間が経ったんだね)


 と、少し感慨深くなる。


 旅に出てから体感で4年……もう永遠に15歳のままかと思うこともあったが、ついにローナも16歳になった。

 身長は……まあ、そこまで伸びなかったけれど。

 それでも、少しだけ大人になれた気もする。


「そうだ、救世主様っ! また、あの隕石戦の“あーかいぶ”を摂取したいですっ!」

「「る! ルルも見たいぞ!」」

「わらわも!」


「あ、そうですね! 世界終わらなかった記念にぴったりですし!」


 というわけで。

 ローナはあらかじめ開いていた配信サイトを出そうとしたのだが。


「あ、あれ、どこに出したっけ……? えっと、えっと……いったんインターネット画面を全部開いてっと――わっ!?」


 ぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱ――っ! と。


 ローナの周りに、無数の光の窓が洪水のようにあふれ返ってしまった。


【ぴっ!? 何事デスか!?】

「わ、わふっ!? どんだけありやがるんですか、それ?」


「た、たぶん1000以上……? なんとなく一度開いた画面は消せなくて……うーん、でも、そろそろインターネット画面の整理しないとなぁ」


 と、ごちゃごちゃのインターネット画面の群れをあらためて見る。

 そこには、ローナがこれまでの旅でお世話になってきた画面たちが並んでいた。



 ――旅の最初に助けてくれた『攻略サイト』の地図。

 ――ローナを温かく歓迎してくれた『掲示板』。

 ――屋台コンテストで活躍した『お絵描きサイト』や『録音サイト』。

 ――マリリーンの心を救った『動画サイト』。

 ――“こみけ”からお世話になっている『通話サイト』。

 ――マザーのデビュー配信で使った『配信サイト』……などなど。



 ずらりと並んだ画面の群れを見ていると、これまでの旅を思い出して感慨深いものが込み上げてくる。


(ここまで……本当にいろいろあったなぁ)


 最初は、実家からゴミのように、ぽーいっと森に捨てられて……。

 装備なし、仲間なし、知識なし、レベル1で始まった旅だった。


 それが、いつの間にか、これだけたくさんの友達に囲まれて、たくさんの思い出を作って、気づけば世界を救ったりもして……。

 本当に、人生はなにが起こるかわからない。


 ただ、ひとつわかることは……。

 こんな、平和で、自由で、騒がしくて、最高に楽しい日常が――きっと、これからもずっと続いていく、ということだ。


「うーん……あっ、あった。これかな?」


 と、ローナがようやく画面の群れの中から、お目当ての配信サイトの画面を見つけると。



「救世主様っ! 早く再生ボタンを押してクレメンスっ!」

「「――るっ! るっ!」」

「それ、われも映るんじゃよな!」

「……ま、幻術の勉強になるし見てあげるわ」

「我が使徒ローナよ、はよ!」



「は、はい!」


 気づけば、ローナの周りにみんなが集まってきていた。

 そのみんなの声に応えるように、ローナは右手を高々と上げる。



「――それじゃあ、いきます……ぽちっとな!」



 こうして、みんなの輪の中心で。

 ローナは気合いを入れて、えいっと再生ボタンを押し――。



「――って、あれ? ……あ、違う画面押しちゃった……わ、わわっ、変な画面出てきちゃったっ!? ……で、でも、大丈夫っ! この『×』ボタンを押せばいいだけだし……あ、あれ、ちゃんと『×』押したのに画面が増えて……あ、あれ? あれれ……?」



 かちっ、かちかちかちかち……っ、と。


 なぜか、画面がどんどん増殖していく。


「わ……わっ!?」


 増えて、増えて、増えて、増えて、増えて、増えて……。


 そして――。



「……っ!? そ……そん……な……っ」



 ローナは思わず、その場に立ち尽くした。

 その視線の先、ローナが呆然と見つめる画面の中に表示されていたのは――。





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⚠ システムが破損しています!     ✖

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        ⚠警告 ⚠

危険なウィルスが(67)件検出されました!

ただちに修正ソフトをダウンロードして、

脅威を排除し、デバイスを保護してください!

           [無料ダウンロード]

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「――い……インターネットが壊れたっ!?」



 ……こうして。

 ローナは、最後までわたわたしながら。

 インターネットの『×』ボタンを押したのだった――――。










くぅ〜疲れましたw これにて完結です!

ここまでお付き合いいただき、ありがとうございました!


完走した感想ですが、とにかく頭を空っぽにして楽しんでいただけたのなら嬉しいです!


あと10月からアニメが始まりますので、そちらもぜひ楽しんでいただければなと! 目指せパチスロ化!


最後に、改めてこの作品を見つけていただきありがとうございました!


それでは、またどこかで!




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― 新着の感想 ―
最初はネットのネタを詰め込んだだけの出オチ作品だと思ってたのに、 なんとも絶妙なバランスでいいテンポで走り抜けましたね。 楽しく読ませていただきました、完結お疲れ様です。
てか、ロムルーって声が付かないままサ終を迎えたのかww不憫すぎるww
アニメ第1話視聴して面白そうだったので読みに来たら面白すぎて一気読みしましたw 面白い作品なので最後までアニメ化してパチンコパチスロ化、更にソシャゲへと目指して下さい
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