天才の学校生活
なんかさー、鍵かっこの種類が2つしかないからさー、3人出てきたときとかどうしたらいいのかわからないんだよねー。みんなはどうしてるのやら。
やっと小説らしい長さになったかな?
「みんな席についたわね。出欠とるわよー。いない人いるー?」
「五十嵐さんと高木さんがいませーん」
「えー、またそろってずる休みしてんの?飽きないわねー。」
「あ、あのね、今日はずる休みじゃなくて、サッカー部とバスケット部はキャンプでいないの。だから二人だけじゃなくて他にも休んでる人いるでしょ?」
「ほんとだー」
「ふーん、つとむも健人も頑張るときは頑張るのねー。」
そっかー、キャンプかー。きっと向こうで全国大会に向けてトレーニングしてるんだろうなー。
五十嵐つとむと高木健人は天才トップ2ボーイズのコンビで、むちゃくちゃ仲がいい。二人とも私の幼稚園からの幼なじみです。
つとむの方が成績は上。あ、ちなみに補足なんだけど、成績の順位は男女別で、私は女子の学年トップで、つとむは男子の学年トップなんだ。
それで、つとむはサッカーが得意で、健人はバスケットボールが得意なの。
「じゃあ、休みはそれだけね。次に、来週から源氏物語の暗唱テストが始まるのは知ってるよね?範囲は前に言った通りです。全員のテストをみるのにかなり時間がかかるので来週一杯はずっと暗唱テストになります。待ってる間は枕草子の全文書き写しをやること。いいわね?」
《はーい》
キーンコーンカーンコーン
「では、これでホームルームを終わります。」
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「うひょー、前までずっと短い古文の書き写しだったのに急に枕草子かよー、もういやんなっちゃう!」
「えー、私はむしろ好きだよ?古文写し。」
確かに、結衣は昔からそういうの嫌いだったよねー。刺激的じゃないことするの。
「かえでは古文写しとかレポートとか退屈じゃないの?」
『えっ、私は別に退屈とは思わないし、そもそも勉強が好きだから、課題を出されていやだなーと思ったことは一度もないよ。』
「いいなー、勉強が好きとかさ、私みたいなそんな勉強好きじゃない人には分からないよ。その考え方自体」
「勉強嫌いなくせによくここまでこれたな。」
「あら、それはどうも、上原さんー」
ほんとだよ、まるで偶然としかいいようがないよ。それこそ結衣は真の天才なんじゃないのか?
「あ、そうそう、今日ニイサ先生に相談したいことがあるんだけど、放課後付き合ってくんない?」
『いいよー、私は大丈夫。』
「ごめん、放課後は部活でテレビのお仕事があって一緒は無理なんだー!ごめんね。」
「へー、テレビ出んのか。ならしょうがないな。かえでと二人で行くよ。」
『結衣、仕事頑張ってね!』
「うん」
結衣はアイドル部という部活に入っていて、その部活の一環としてテレビのお仕事も入ってくるんだって。いわばもう芸能界の仲間入りです。さすがだな。
あ、ちなみに、ニイサ先生というのはこのクラスの担任で、さっき出欠とってたのもこの先生。小学生からずっとこの学年を担当してきた人なの。フルネームは元寄ニイサ(だいぶ変わった名字……)。
「あ、そういえば、最初の理科って元素の表のテストじゃなかったっけ?」
『「あ」』
「まあ、大丈夫よ。教科書パーっと見とけば覚えられるし。」
『私も暗記はバッチリだと思う。』
「そうだよねー!」
「『「アハハハハハ」』」
こうやってテストの前とかに笑ってるのはいつも私達3人だけ。他のみんなはいつも焦ってる。
そうだよ、結衣は暗記のスピードがすごいんだよ。だから二番目に頭がいいんだよ。
「結衣は笑ってないで早く教科書見た方がいいんじゃないの?」
「はいはい、そうしますよーだ」(……美希のケチーー!!)
キーンコーンカーンコーン
“はーい、席についてー、テストやるよー”
授業後。
「ふぅー!テスト危なかったー!物理の授業記号出すぎてこんがらがりそうだった」
「えっと……あ、よかった!全部あってた!かえでは?」
『……と、うん、全部あってたよ!』
「じゃ、3人全員満点だったのね!」
「『「やったーーー!!!」』」
大体満点で盛り上がってるのもいつも私達3人だけ。
こんな感じで毎日学校生活送ってます。
書く時間とれてよかった!奇跡だわー。