花の、名前は。2
『ごちそうさまー』
やっぱお母さんすごいな。まさかチーズフォンデュ出すとは思ってなかったわ。
贅沢なひとときを過ごせたわー(*´∀`*)
…………て、いかんいかん!調べものの続き、続き。
「かえで、美術の課題終わった?」
『へ、ま、まだちょっと……』
「さっさと終わらせなさいよー」
『うん、早く終わらせる』
ひゃー、時間が限られてるぅ~! なんとかしてあの小説を読まなくては!
ド ド ド ド ド ド ド ド ド
ガチャ
えーと、どこまで読んだっけな、あ、ここここ。
ーそれは魔法の力をもっていて、われわれ人間はこの希少な植物を“海の花”と
呼んでいた。ー
へー、ここに出てくる花は 海の花 ってよばれてるんだねー。
どれどれ………………
ーだが、その見た目は名前と対象的に、太陽のような橙の花弁がこの花の魅力でもあった。ー
ん? 橙の花弁? 今私の持ってる花は……
“橙” 色。
何このピタリ感。絶対これ偶然じゃないよね。この小説を書いた人は、この家宝のことを知っているのか? え、待って、これ誰が書いてるの?
ユーザー名は………… “人魚の女王”
なんかちょっとユニークな名前。海大好きって感じが伝わる。
でもこんな名前じゃどんな人か全然想像つかないなー。
とりあえず、この小説からわかったことは、多分この家宝の花は海の花という
呼び名があるということ。
そして、この花には多分魔法の力があるということ。
……………え?! マホウ??!!?!!!?!!
えー待ってー、なんで魔法の力を持ってるかもしんないのがここにあるのよ。
てかこれどこで手に入れたの?! なんだか自分の先祖がむちゃ恐ろしくなってきたんだけど。お母さん知ってるのかな…… いや、知らないよな。
でも待って、かえでちゃーん、おちつけー。
これはあくまでどっかのネットにあげられたどっかの小説にすぎなく、ネットには
デマ含め正確な情報ではないものも多いんだ。
これはただの作者の妄想の話だったりするかもしれない。真に受けちゃだめだ。
そうだよ、この世界に魔法なんか存在するはずがない。
ただのおとぎ話にすぎないんだ。
この家宝が“魔法の花”だなんて、“ありえない“。
「かえでー、いつまで課題やってんのー?」
『い、今終わったとこだから! すぐ元の場所に戻すよ』
ふぅー、危なかったー。それにしても不思議な小説に出会っちゃったなー。
魔法ねー、もし魔法があったらどうしよー。
きっといろんな物事をあやつれるんだろーなー。
空も飛べて、信号を待たなくてすむんだろーなー。
よし、家宝 無事 帰還。
……また暇になっちゃった。
かえでちゃんはここからゆっくり花の謎にはまっていくのよ………




