何処に出してほしい?
ロボットモノで、出撃時に何でカタパルト使うんかなぁ? と思ってました。
そもそも、推力確保の為に使われていたのに、とか思ってたから。
推力温存の為には、宇宙でも必要なんだなぁ慣性だけなら不要だが、遅いヤツだと、推進剤の問題が出てくるのですね。
外伝です。
*
今日の昼食は、ざるそば(かわいい)が売り切れてたが為、きつねうどんとなってしまった。"もり"のざるではなく、かけだ。
なんということ。麺類30円引きが最終日だったせいか?
仕方ない。こういう日もあるのだろう。さーて、勝手に職場の冷蔵庫にぶち込んどいた、誰も使わないであろう、本ワサビ(凄く高い)と、大根おろし(まとめ買いしないと高いヤツ)をトッピングして……
そして、たぬきの! たぬきの成分であるこいつ、油モノのこいつッ! 天かすを処分という名目で食することから、全てが始まる。
始まる!! 重要だから。
そもそも、たぬきそば、うどんでは、天かすがもれなくついてくることに、疑問に思ったことは? あるよ、ね? 無いって言ったヤツ、次の演習覚えておけ。
きつね系は、稲荷神社というものがあって、そのお供え物が稲荷。豆腐の油揚げを甘く煮詰めたものを置く。丼にも。OK?
ならたぬきは? 天ぷらのカス、具=種がないから種無し、た"ね"ぬきだから?
だが、今この瞬間、赤いたぬきと緑のきつね。それらの融合した、たぬきつねうどんが完成してしまった。
あれぇ? 食堂のおばちゃん(Ce6850糧食生成機)、私が頼んだのは、たぬきうどんであって、たぬきつねうどんではない。
そば無くなってゴメンね? あ、いや、別に良いから。――え? 油揚げサービスする? ありがとう、でも天かすでもう十分……かけだから山芋もサービス? いらないから、かけるなッ! 私にかけるなッ!!
マジありえない、何かの間違いじゃ?
でも、間違いじゃないのが、現実。
安心仕手欲しい、私はまだまともだ。あのおばちゃん(糧食生成機)は異常だ。
緑のきつねは、お稲荷さんだけ回収し、残りは泣く泣く捨てた。
食べ物を粗末にしてはいけない。だがしかし……私に対しては無理。
食べた量により、メンテナンスルームに向かわされてしまう。
私、『システィーナ』。階級は少佐。
所謂サイボーグというヤツだが、食事がとれる事に、喜びを感じながら、複雑な気持ちと表情を浮かべる。いつものこと。
人造化された時点で、もう、そんなのどうでも良いと思ってはいたけれど、辛い。
唯一の救いは、子供を、卵巣と子宮がなんとか残されている為、自分で赤ちゃん作れること。
そして、あまり興味ないけれど、消化器官の損傷は酷かったらしいけど、脾臓と胃から上は生き残っていた。
肝臓? 代用品が腐る程存在している為、どうでもいい。
下腹部? ほぼ無くなっていたらしいけど、何故か重要な部分だけ生き残ってる。小腸も、大腸も無くなってしまったのに。なんで……?
あと、サイボーグであるので、脳にちょいと……なんだろう、脳改造とヤツされてるので、そんな……一部の人に言えば無駄なことも、数秒どころか、コンマレベルで思考可能だ。
そして、私の機体と直結している。楽なんだけど、気持ち悪い。
脳改造された時に施されたのか、私がどうしてこんな体になったのか、全く知らない。
説明等全く無く、未だにまともな回答がない。結局、受けられていない。
いつも思うことがある。
「一体、私の臓器、どうなってるの?」
食料を食べたら、出てくるところがある。あるのだが……彼女の場合、出るところはあるが、本人には定期メンテナンス以外、排出されない。
その事実も、彼女本人には全く伝えられていない。
真実を知っているのは、一人の科学者。そして、メンテ担当の技師数名だけである。
情報を漏らしたら、全ての関係者が粛清されるであろう。責任者含めて。
彼女がデストロイヤーにならないことを祈ろう。
「さーて、今日は一体何体撲殺すりゃ良いの?」
自分の意思とは関係無く、いつの間にかカタパルトデッキに発艦準備された、二足歩行のロボット、分かりやすくいうと、モビルスーツ。
マニューバーユニット"HMu-689-Y"。
食事のことでリソースを食い過ぎていたのか、記憶が少々飛んでいるうちに、搭乗しかかっている状態でいた。
パイロットスーツも着ているし、まあ良いか。
全高7.59mの機体の胸部装甲から入り、着装する。
装甲を閉じると、モニターに自己診断システムによる機体の状態が表示される。
右手には……何も持っていない。左手には……何も持っていない。
頭部中央に、所謂メインカメラっぽい、青く光る。その両側には、IRSTらしき赤い光線が伸びる。それは一瞬だけの光。
ついでに”ブォン”という効果音。
「いつも思うんですけど、これ。要らないと……」
『準備完了報告よし。ダークグレイ01、発艦せよ』
『クリアー・テイクオフ。発進準備完了!』
『発進準備完了』
この人たち、何で戦闘機の時は淡々と作業するくせして、2本脚の私のときだけ、こんなにテンション高いの?
男も女も、全員ノリノリじゃないですか。
『りょーかい!! カタパルト準備完了、エアロディフィレクター展開確認。最終確認よーしよーしよーし。発進準備完了』
あとは、フライトデッキから、コントロール要員からの指示で、勝手にとばされるだけ……ってッ!
「あああいやあああああッ! グッ!!」
元は人間だった彼女。その為か、約2秒で140ktどころか、大気圏内では亜音速、宇宙では亜光速にまで加速してぶっ放されるのは、毎回恐怖を味わう。
「せ、せめて、いきまーすとか言わせて……」
デパーチャー……
……
今の彼女は、サイボーグであった。
だが、サイボーグであるが故、誰もが加減という言葉を忘れていた。
生身に細胞も存在するのに。しかし、そんなの関係ない。それが軍隊というヤツであった。
サラ、物理で敵機を殴った人は、毎回こんな感じで出撃させられているのだ。
本来、全高約3mの小型機、というかパワードスーツの類。
主に採掘、工作用に使用されていたのだが、兵装拡大の為、インベトリ等のオプションパーツにより、8m、幅程までデカく、比重量を補うためのブースター等取り付けらるという魔改造が施されてしまった。
結果、生身の人間には耐えられない凶悪過ぎるGや複雑な兵装システムにより、常人には使用不可能となり、システィーナ、彼女専用機となった。
「この、変態技術者共め……」
彼女は今日も、母艦周辺に漂うアステロイドとデブリ。そして、邪魔な"ヤツ"を消していく。




