第8話 悪の輩
ブクマがいつの間にか3件に!?やばいほど嬉しい!!最低でも3人も読んでくれている人がいる。それだけで自分は嬉しいです(泣)
「はぁ…もうヤダ…。」
玉座に座る魔王サタリシアに、床に正座をやめ、胡座をかいて座るマコト。
「まぁそうカッカしないでね?サタラン♪」
「サタラン言うな!!あーもう!あなた本当に望んで魔王軍来たんですの!?」
「…ん?望んで?…いいや?」
「…は?あなた何を言って―――」
ドガーーーーン!!!
いきなり城内にとてつもない大爆発音が聞こえ、城内が大きく揺れる。
「なな!なんだ!?」
動揺するマコト。
「シュバル!シェザル!居ますの!?」
揺れる城内の中、サタリシアは大声で誰かを呼ぶ。すると――――
「はい。魔王サマ。お呼びで?」
「そうですそうです。お呼びで?」
「ウワッ!なんか天井から女の子出てきた!」
2人の女の子が天井からヒョイっと上半身を出す。
「良かったわ。今魔王城はどうなっていますの?」
「爆発音が聞こえています。」
「そうですそうです。あと揺れています。」
真顔で答える2人。
「ブッ…フフフ…ッ」
笑うマコト。
「ちっ…違うわよ!そういう意味ではな――――」
「魔王城に悪の輩が攻めてきました。」
「そうですそうです。それも大勢。」
「意味分かってるじゃないのよォーーーー!」
踊らされる魔王、サタリシア。
「なぁサタラン…?お前本当にお前魔王なの?」
マコトは心配そうにサタリシアの肩を叩く。
「サタラン言うな!哀れむなァ!本当の本当に魔王よ!大魔王よ!」
ドガーーーーーン!!
2度目の爆発音が聞こえてくる。
「シュバル!シェザル!敵はいつ攻めてきましたの!?」
「つい10分前くらいです魔王サマ。」
「そうですそうです。ちょうど『歓迎の挨拶』の練習をなされていた時です。」
「ブッ…フフフ…ッ!」
真顔でサタリシアの恥ずかしい出来事を、オブラートに包んで話すシェザルに、笑いをこらえる事の出来ないマコト。
「ナチュラルに蒸し返すなァー!!というか、あなた達までなんで聞いているのよォー!!!」
サタリシアは、またもや顔を真っ赤にしながら叫ぶ。
「もういいわよ!私が行くわ!敵はどこ?」
「魔王サマおやめください。」
「そうですそうです。おやめください。」
天井からからプカプカと浮きながら降りてくるシュバルとシェザル。
「どうしてよ?」
「魔王サマが行かれてしまうと、ここはどうするのです?」
「そうですそうです。魔王サマが行かれた別ルートからこの部屋に到達した悪の輩は、『最後の部屋』なのに、魔王サマがいないなんて酷いじゃないですか。」
「た…確かにそうね。」
説得させられるサタリシア。
「ふぅ…。」
「はぁ…。」
安心したような表情をするシュバルとシェザル。
「…で?本音はどう思っていますの?」
それにカマをかけるサタリシア。
「魔王サマが行かれるとすぐに終わってしまってボクたちの出番なくなるじゃないですか……はっ!」
「そうですそうです。魔王サマは、一瞬で悪の輩を倒しちゃうのでつまらないです……はっ!」
難なく引っかかるシュバルとシェザル。
「ズルイです魔王サマ!」
「そうですそうです!ズルイです!」
シュバルとシェザルは駄々をこね始める。
「行きたいです!行きたいです!」
「そうですそうです!行きたいです!」
「ハァ…。」
サタリシアは、ため息を一つして答える。
「まぁいいわよ。別に悪巧みしてた訳ではないですし。シュバル!シェザル!悪の輩を倒して来なさい!」
「やったー!了解です魔王サマ!」
「そうですそうです!了解です!」
マコトはふと脳内である言葉が過ぎる。
「なぁ…?悪の輩って俺らじゃないか?」
やっとこ女の子出せるようになっては来たんですが、どうもサタリシアの話し方がたまにズレるんですよね。たまに「――だ!」とか「――しろ!」とか、完全にキャラ変わってるやないかーいって感じですね。語彙力的なものだとは分かっているのですがね。