風香さん登場
…そういえば、風香さんはいつ来るのk…
コンコンコン
現在午前八時一八分ニ九秒五七。
こんな時間にいったい誰が…。
「失礼しまーっすぅ」
この声…まさかっ!
ガラガラガラ…ピシャン
「おはよう水樹ちゃん。体調はど…って誰ー!」
「「「「?」」」」
「ふっ、風香さ…あのっ、コレはっ…その、昨日…知り合いに、なった…精霊使いさん、たち…で、す…。驚か、せて…すみま、せん…」
「風香…とか言ったな。初めまして、私は霊の精霊使いの霊子だ。先程は、驚かせて申し訳なかったな、風香。そしてこれからよろしくな」
「初めまして、私の名前は文子と申しますの。文字の精霊使いをやっているんですの。よろしくお願いしますですの、風香さんっ」
「初めまして、僕は情報の精霊使いの情なのだっ。風香くん、今後ともどもよろしくなのだっ」
「初めまして、私の名前は憶といい、記憶の精霊使いをやっているものですわ。今後ともよろしくですわっ、風香ちゃんっ」
「か、風の精霊使いの風香です…。よろしくお願いします…」
「ところで風香、突然で悪いんだが…」
「?なんでしょう」
「今日今からそちらに行ってもよろしいか?」
「本当に突然ですね」
「風香と水樹の仲間に、私たちも会ってみたいんだ」
「い、いえ…私はかまいませんけど…他の人のいいかどうかは、実際に本人に会ってから聞いてみてください」
「分かった。では、そうさせてもらう」
「ちょうど今、他の精霊使いたちもウチに来ているんです。おそらくはですが、その方たちが…短くとも昼くらいまでいらっしゃると思います。それでもよろしいですか?」
「ああ、かまわん。他の精霊使いたちとも会えるとなると、むしろ好都合だ」
「…分かりました。それでは水樹…」
風香さんは私の方を向いてニヤリと笑ってみせる。
「さっさと準備を終わらせてちゃっちゃと帰るぞーっ!」
「は、はいっ…」
「よーっし、お前らも手伝えっ!」
「はいっ」
「はいですのっ」
「はいなのだっ」
「はいですわっ」
霊子さん、文子さん、情さん、憶さんの四人がはぼ同時に言った。
人数が多いと、なんだか、にぎやかで、楽しい。
「一人で静かにしているのが好きそう」とかよく言われるけど、やっぱり私は、静かよりにぎやかなほうが好きだ。
…それに、一人はやっぱり寂しいし、だんだん不安になってくる。
準備している最中に憶さんが
「ねえねえ、情ちゃん。情ちゃんはさぁ、こうなることまで知っていて、霊子ちゃんにさっき質問してたんですわね?」
と聞いて、情さんが
「僕は、せっかくのチャンスを無駄にはしたくないだけなのだっ」
と返していた。
その一連の出来事を知る者は、話していた当人以外にいなかった。




