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ゴカジ潜入!

朝目が覚めるとモフモフの感触を楽しんだ。

昨夜寝るときに俺とユイとライカで無言の締結が行われた。


モフモフ共有宣言だ(無言だけど)


これは俺とユイとライカでジーナとリンダを挟む形にすればみんなモフモフを楽しめるという作戦だ。

この作戦は功を奏し、見事にみんなでモフモフを共有できたのである。


俺とユイはモフモフを楽しんだ後、久々に朝の日課を行うことにした。

このところずっと護衛クエストだったのでゆっくりこういう時間が取れなかったが、昨日ジーナとリンダが剣術の稽古をしていたのを聞いて俺達も精進しなきゃと思ったのだ。


俺達が日課をしている間、ライカは朝ごはんを作ってくれるということだったのでお願いした。


朝のトレーニングをしているとジーナとリンダも途中から参加し、久しぶりに四人でやった。

剣術の模擬戦では二人にアッサリ負けてしまった。

ほんとに強くなった。てか、身体能力が人族とは違いすぎだ。

悔しいので【身体機能共感ブースト】を使って模擬戦をしてみたが、善戦はできたもののやっぱり負けてしまった。

身体能力の差だけじゃないらしい。もうこの二人は達人レベルなんじゃないだろうか。

悔しいのでその後すぐ素振りを二人の倍、練習した。



トレーニングのあと朝ご飯を食べて出かけることにした。

昨日注文した品を取りに行く。

荷物の量が多いのでみんなでいくことにした。


商品は予定通り用意されていたので、残りの代金を支払って荷物を受け取り船に運び入れた。


シーラックを使ってキッチンの横に密閉度の高いチイサナ部屋を作り、天井部分に棚を作るとソコに魔法で氷を作って置いた。とりあえずの冷蔵室だ。

魔力をかなり込めて凝縮された氷を作っておいたので結構日持ちもするはずだ。


その後の予定としてはサーシェさんが兵隊さんたちに、俺たちが町に入れるよう交渉してくれているはずなのでその結果待ちとなった。

しかし、他ただ待っているのはつまらないというジーナとリンダの意見で近くに狩りに行くことになった。

ただし、サーシェさんが来たときに不在だったらいけないので俺とユイが留守番になったので三人が狩りに出て行くのを見送った。


「さて待っている間どうしよっか」

考えていることも多分一緒なんだろうけど、一応ユイに話を振った。


「船の中で出来ることとなれば、構造を弄るくらいかな?」

やっぱり同じ考えだった。


まず手をつけたのは乾板からだ。

サーシェさんの船がそうだったように、操舵室を1階から2階にして甲板に荷物があっても視界を通せるようにした。

続いて、船の左右に簡易クレーンを設置。

お風呂兼プールは操舵室の後ろ側に移動。

操舵室より前方は広い空間にした。


続いては船内だ。

階段を降りてすぐのところは部屋にして、そのまま進んだ扉を開けると応接室だ。

部屋の中央に大きなデーブルとそれに合う椅子は土魔法て作った。ほぼ鉄位まで固めて表面は滑らかに仕上げた。

壁際には調度品を置けるような棚や本棚を作り、天井部分にはシャンデリアをつけた。これはキャプテンスドエがいた部屋からの移設だ。


まあ、飾る品がないからちょっと物足りない感はあるが取り敢えず形にはなった。


階段の部屋に戻り、階段を降りて右側の部屋はリビングにした。

作戦会議も出来るように椅子とテーブルも用意したが、靴を脱いで一段上がってくつろげるスペースもつくった。

畳でも敷いてあれば完璧なんだけどさすがに無さそうなので後でカーペットでも買ってくるようにしよう。

冬はコタツとかおこうかな。


続いて階段を降りて左側の部屋はダイニングキッチンにした。

すぐ奥には先ほど用意した冷蔵室もあるしみんなで食事出来るダイニングテーブルもある。


そして階段を降りてぐるりと回り込んで反対側の扉を開けると通路になっており、寝室や倉庫やらその他キャプテンスドエが作ったであろう部屋に繋がる階段やらがある。


寝室はとりあえず普通の部屋にどでかい一個のベッドが置いてあるだけの部屋だ。

モフモフを楽しみながら寝るためには人数分のベッドなんて以ての外!という心理が働いた結果だ。


さて、とりあえず生活に必要そうな部分は出来たし、倉庫やらその他の部屋をどうしようか考えている時だった。


「すみませーん!」


『訪問者のようです』

だれか来たのか。


「はいはーい」


見るとガインさんやってきていた。


「いらっしゃい!」


「こんにちは、サーシェ様から伝言を預かってきました」


「ごくろうさま。じゃあここじゃなんだし入ってくださいな」


といって、俺達は作ったばかりの応接室へ案内した。


「立派なお部屋ですね」

ガインさんたら見る目がありますな!


「いやぁ、それほどでもないですよ。まぁ、かけてください」


席を促すと、ガインさんは椅子に座った。俺もその正面に座った。

ユイはキッチンからお茶を用意して出してくれ、その後俺の横に座った。


「まぁどうぞ。粗茶ですが」


「お気遣いありがとうございます」

ガインさんはお茶を一口飲むと、さっそく話はじめた。


「早速ですが、サーシェ様より伝言です」


「はい、俺達が町に入れるよう交渉してくれた結果ですね」


「そうです。交渉の結果、やはり許可は取れなかったということです」


「うーん、ダメだったのか」


「はい、残念ながら」


「ということは、レンの売買の話も流れるのか?」


「いえ、そういうことではなくですね。なんといいますか、許可が無ければ正面から入れないというだけですので、別の場所から入ってしまえばいいというのがサーシェ様のお考えです」


「別の場所?」


「先日紹介したラミーレ商会には行かれましたか?」


「昨日行って買い物をして、今日も荷物を取りに行ってきたばかりだけど」


「なるほど。ラミーレ様に協力をお願いしております。そこから町に入ってください」


住民用の出入り口からってわけか。


「でも、それ大丈夫なの?」


「もちろん兵隊に見つかればラミーレ様を含めて少々厄介な事にはるでしょうが、見つからなければどうということはないよ、とサーシェ様は言われておりました」


町に入るだけなのになかなかリスクの高いことで。

しかしレンを置いて行く訳にもいかないし、仕方ないか。


「それで、どうすればいい?」


「ラミーレ商会出張所の町側の出入り口付近にグインが待機しております。町に入ってからはグインが同行しながら説明します。ただし、大人数で行くと目立つので入るのは二人までにしてください。それと、町の中にも冒険者はいますが子供の冒険者は目立ちますので町人の恰好でお願いします」


「なるほど、わかった。で、いつ行けばいいの?」


「さっそく今夜。ラミーレ商会が店じまいする直前に行ってください」


「了解」


「では、サーシェ様からの伝言は以上ですので私はこれで」

そういうと席を立った。


ガインさんを船の外まで送っていき、俺達はリビングに戻った。


「さーて、どうしたものかな」


「っていうか、行くしかないでしょ」


「だよねぇ。で、だれが行くかな?」


「俺達二人が行くと、双子ってことで目立つよね」


「冒険者の恰好もダメって事はジーナとライカもだめかな」


「だね。あの二人は何かあった時に剣は必要だろうしね」


「となると、ライカか」


「ライカかぁ。。。」


奴隷商に行くのにライカを連れて行くのはちょっと気が引ける。


「でもま、他にいない以上俺達どっちかとライカってことになるけど」


「俺達どっちか一人ってこともできるか」


「まぁ、みんなが戻ってきてから相談しよう」


「そうだね」


という話をしている時だった。


『皆様が戻ってこられました』


「いいタイミングだ」


「戻ったにゃー!」

甲板の方からリンダの声が聞こえて来たので俺達も甲板に出た。


「ただいまー」


「おかえり。どうだった?」

ライカ・ジーナ・リンダの三人は港から町には入らずそのまま西の森へ狩にいっていた。


「全然手ごたえがなかったにゃー」

「私たちの敵じゃなかったねー」

「でも十分たくさん狩れたよ」

そういって魔法鞄から魔石やら魔物の一部やらいろいろ出してきた。


「まてまて、とりあえずリビングに行こうか」


というわけで、みんなでリビングに移動した。


テーブルの上には戦利品が並べられた。

魔石だけで20個程。それ以外に何種類かの捌かれた肉、角、牙、皮など。これは・・・クモの足、かな?


「これだけ取れれば十分な収穫じゃないか」


「この辺の魔物はあまり強くなかったね」


「そんにゃこと言って、ジーナにゃんてジャイアントスパイダーの糸に足を取られてこけてたにゃ!ライカが魔法で糸を切ってくれたから助かったけど、やばそうだったにゃ!」


「あ、あれはたまたまだし!そんな事言ってるリンダだって、ジャイアントトードに食べられそうになってじゃないっ!ライカが魔法で援護してくれなかったら食べられてたよ、あれは」


「にゃにゃ!あれはジーナがこけたのについ目がいって油断しただけにゃ。普段だったら余裕で倒せるにゃ」

とりあえず三人は狩を楽しめたらしいのでそれはいいとして。


「まぁまぁ、そのくらいにして。こっちもみんなに話があるんだ」


「そういえば、サーシェさんのほうはどうだったの?」


「うん、ガインさんが伝言を持って来たんだ。ついさっきね。で、結果から言うと残念ながら町に入るための許可は取れなかったらしいんだ」


「ええーー!じゃあ町には入れないの?」


「まぁ、正面からはそうなるね。ただ、サーシェさんの知り合いの商人に協力してもらってこっそりと入っちゃおうって事になってね」


「面白そうにゃ!」


「まぁ、待ってよ。町に入ってしまえば町の人達に紛れれるんだけどさ、あんまり目立つわけにはいかないんだよ」


「隠密作戦にゃ!」


「そこで、俺とユイは一緒に行けない。双子は目立つからね。あと、子供の冒険者ってのも目立つからジーナとリンダも行けない。武器無しで行くことになるから何かあった時に対応できないだろ」


「そうすると、ボクが行くってことになるのかな?」


「そう、ライカと俺かユイのどっちか二人で行くことになる。でもライカが嫌だったら一人で行こうと思うんだけど、どうかな?」


「ボクは問題ないよ」


「まぁ、ライカだったらリンダより安心できるね」


「にゃにゃ!ジーナよりライカのほうが安全にゃ!」


「はいはい、そこでじゃれないの」

ジーナとリンダが漫才でもはじめそうなのを止めておいた。


「それで、さっきも言ったけど目立たない恰好じゃないといけないから装備は置いて行く。何かあってもライカなら魔法使えるしね。で、俺とユイはどっちが行ってもいいんだけど・・・」


「ケンが行ったら?レンが一番懐いていると思うよ?」


「俺とユイ両方に同じ位懐いていると思うけど、、、まぁライカがそういうならそうするか」


「だね」


「でーだ。あとは兵隊に見つからないように行動する必要があるんだけど・・・」

というわけで、俺とライカが行くことになったが、できる限りこちらでも細工していこうとなった。


そんな作戦を話していると、夕暮れが近くなってきたのでさっそく作戦開始だ。


俺達5人で船を出た。

恰好はいつもの冒険者としての装備をしている。

が、俺とライカはジーナとリンダにおんぶされている。


体調の悪そうな仲間をおんぶして回復薬でも買いに行くって演技だ。

何人か兵隊さんに見られたが、まぁそこは問題ない。


そのまま俺達はラミーレ商会の扉を開けた。


「ハイ、いらっしゃい・・・・どうしたんだい?」

いつものおばちゃんが出迎えてくれたが、俺達の様子を見て心配して駆け寄ってくれた。


「こんにちは、サーシェさんに言われて来ました」

俺はジーナの背中から降りると挨拶した。

元気そうな俺とライカを見て、安心した表情になった。


「なんでそんなふりをしてたんだい?」


「5人でこの店に入って3人しか出なかったら兵隊さんに怪しまれると思って」


というと、俺は土魔法で俺と背丈が同じくらいのマネキンを作った。

ユイもライカと同じくらいの背丈のマネキンを作った。

もちろん重くないように中は空洞だ。


そして俺とライカは装備を外すと、マネキンに着せた。


「これをおんぶして店を出れば、この店に迷惑はかからないと思いまして。だいぶ暗くなってきたし遠目にはちゃんと人に見えると思います」

俺達5人そろってのどや顔!


「そんな心配してくれてたのかい。ありがとね」


「僕たちは準備できました」

俺とライカは村人基本服装に鞄一つといういたって村人としておかしくない恰好になった。


「じゃあ店じまいをするからそこのカウンターの影に隠れて座っていてね」


「ケン、ライカ、頑張ってくるにゃ!」


「おう」


それだけ話すと、ジーナとリンダは俺達の装備をしたマネキンを背負った。


「こっちは船で待ってるね」

というと、三人は店を出ていった。

おばちゃんもそれを見送って、そのあと店じまいをした。


「待たせたね」

店じまいの作業を終えたおばちゃんが俺達に声を掛けた。


「いえ、大丈夫です」


「じゃあ、こっちにおいで」


そういうと、俺達は店の裏口へと案内された。

まずおばちゃんが出て回りに人の気配がないことを確認すると俺達に手招きした。

俺達が出ると、周りには誰もいなかった。


「帰るときは店の営業時間中にここにおいでね」


「分かりました、ありがとうございます」


「ここからの道は分かるのかい?」


「はい、サーシェさんところの人が来る予定です」


「そういあ、じゃあ頑張っといで!」


「ありがとうございました」

そういうと、おばちゃんは店に鍵を掛け去っていった。


「確か、ここらへんにグインさんがいるって話だったんだけど・・・」

俺達は周りを見渡すが誰もいない。


「ちょっと早かったのかな?」


「まぁしばらく待ってみようか」

「そうだね」


「【認識疎外ミラージュ】」

「【認識疎外ミラージュ】」

俺は自分とライカに魔法をかけて、他の人から目立たなくした。

光学迷彩っぽい状態でグインさんを待つ。


その後近くの店が店じまいした商人の人や、褌一丁で大きな荷物を運ぶ人など、ちょくちょく俺達の前を通り過ぎて行ったが、だれも俺達に気づくことなく通り過ぎて行った。


しばらくすると、グインさんが回りを気にしながらやってきた。

が、俺達の姿が無いためうろうろしている。


「グインさん」


「?」

キョロキョロして声のもとを探すグインさん。

あ、そっか。魔法を解こう。


「こっちです」


「あれ?いつの間に?」


「そういう魔法を使っていたんです。で、これからどうすればいいですか?」


「ついてきてください。まずはサーシェ様と合流しましょう」


そういって歩き出したグインさんの後ろを俺達は付いて行った。


暗くなった町は街灯なども少なく俺達だけだと迷いそうだが、グインさんは夜目が効くのか通り慣れているのか迷うことなく進んでいく。

途中大きな通りにも出たが、横切るだけで裏道をどんどん進んでいき辿り着いたのは一軒の宿だった。


裏道の途中にある宿・・・儲かるのか?


宿に入るとすぐのところにカウンターがあった。

そこでグインさんが何やら手続きをして鍵を受け取ると、さらに奥に進み一室の前で鍵を使って扉を開けた。

「こちらでお待ちください。じきにサーシェ様も参ります」


「うん、ありがとう」

そういうとグインさんは出て行った。


部屋は・・・ベッドと簡易な水場があるだけ。


宿の作りから言ってまぁ、ラブホテルみたいな使われ方してるところなのだろう。

あまりロマンチックとは言えない内装だけど、料金が安いのかな。

庶民がそういう行為をするためだけに存在するような宿か。


「ふぅ・・・ドキドキしたぁ」


「そっか、ライカはこういう場所初めてだもんね」


「宿には何度も泊った事あるよ?それよりも、兵隊さんに見つかったらいけないなんてすごいドキドキしたよ」


ああ、そっか。ここがそういう場所という認識がないか。隠密作戦にドキドキしたのね。


「そうだね。でも町の中に入っちゃうとなんか普通にしてても大丈夫そうだったよ」


「そうかもしれないけど、やっぱりドキドキしたよー」


コンコン


ドアがノックされた。

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□頭脳派脳筋の異世界転生もよろしくお願いします。
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