第11話 救うという選択
此処は城の中の玉座の間。
王は留守にしておりシェルシー王妃が部屋の中に居た。
実際に王妃の玉座に座っているのはシェルシー王妃。
だが、その意識はサーシャから分離した意識のシャードであった。
シャード「もう遅い、まだなの?」
シャードはサーシャ達が来るのを待っていた。
サーシャに会う楽しみとニスロクが来る事への不安が入り混じっていた。
側近が報告に来た。
側近「城門にサーシャ一行が参りました」
シャード「お通しして」
しばらくするとサーシャ達が玉座の間へ現れた。
側近に案内されたサーシャ達。
そして玉座に座っていたシャードは思わず立ち上がった。
シェルシー王妃の姿をしたシャードを見てサーシャは言葉を発した。
サーシャ「お母さん!?」
シャード「あ、私はシャードよ今はお母さんじゃないわ」
サーシャ「あっ、シャード」
メニ「じゃあ、もう一人のサーシャ」
オリバー「何となく似てるけど…」
おばあちゃん「身体はサーシャの母親だよ」
そんな皆を見てシャードが切り出した。
シャード「もうニスロクが近くまで来ているわ、サーシャは分かるわね」
メニ「えっ、そんな事分かるの?」
サーシャ「うん、なんか変な感じがするの」
サーシャの後ろからおばあちゃんが説明した。
おばあちゃん「そのアーク・フラグメントのせいだよ、それでサーシャとシャードはニスロクとアーク・フラグメントに意識が繋がってるんだよ」
メニ「ほんとなの!?」
メニはおばあちゃんがいろいろ知っているので聞いてみた。
おばあちゃんは得意げに一言。
おばあちゃん「私だって伊達に勉強してきた訳じゃないんだよ」
オリバー「おばあちゃん凄い」
皆んなのやり取りを聞いてからシャードがサーシャに聞いた。
シャード「サーシャはニスロクの事どうしたらいいと思う?私は貴女の意見が聞きたいの」
シャードの真面目な質問にサーシャは答えた。
サーシャ「ニスロクは悪くないわ、悪いのは周りの人たちの勝手な思い込みよ、それがニスロクを変えたのよ!」
シャードはサーシャの意見に頷いた。
シャード「そうね、それじゃあ貴女はニスロクをどうしたい、どうすればいいと思う?」
サーシャ「私、ニスロクと話してみるわ、何とかなると思うの」
シャードは少し笑顔になり頷いた。
シャード「そうね、いいわ、そういう言葉が聞きたかったの」
メニ「じゃあ悪魔ニスロクをやっつけたり封印したりするんじゃないって事!?」
おばあちゃん「そうだよ、だからアーク・フラグメントが必要だったんだよ」
メニ「え?おばあちゃんって、こうなるって初めから知ってたの?」
おばあちゃん「これでもサーシャのおばあちゃんだよ、あの子がどう決めるかなんて、大概の事は分かってるよ」
メニ「ほんと凄いねぇ」
その時、サーシャとシャードは重く険しい空気を感じた。
玉座の間の扉が低い音で軋んだ。
少しずつ開く扉の奥に居るニスロクが絶望的な表情でこちらに向かいヨタヨタと歩いて来た。




