86話 博士達「息子達は手伝いに来てくれないの?...」
「……四獣神?」
昇が呟く。
その名前の意味を、まだ誰も完全には理解していない。
だが。
一つだけ確かなことがあった。
焔
「……また戦えるってことだよな」
口元が自然と上がる。
守
「……はい」
少しだけ、安心したように頷く。
剣は目を閉じ、小さく息を吐く。
「……まだ終わっていない」
昇は壊れたドラゴンウェアを見る。
そして。
笑う。
「……上等じゃねぇか」
博士たちはすぐに動き出していた。
「時間はかかる」
「だが、必ず完成させる」
「急ぐぞ」
次の戦いに向けて。
再び、動き出す。
――
少し時間が経つ。
昇と剣。
二人だけの空間。
剣が口を開く。
「……さっきは」
「殴ってしまって......」
昇が見る。
剣は視線を逸らさない。
「……すまない」
一瞬の沈黙。
昇が頭をかく。
「……いや」
「俺も感情任せに殴ったしな」
「ごめん」
短いやり取り。
だが、それで十分だった。
少しだけ空気が軽くなる。
昇が笑う。
「……まあ」
「そんなことより」
「楽しみだな」
その言葉に。
焔と守が反応する。
焔
「……は?」
守
「え……?」
一瞬だけ。
違和感。
だが――
すぐに流れる。
理由は分からない。
けれど。
何かが、引っかかった。
――
四人が集まる。
博士たちは作業中。
今、できることは一つ。
「これからどうするか」
剣が言う。
昇が腕を組む。
「……王のことだよな」
守が続ける。
「機械兵は……」
「人を傷つけることが目的ではありませんでした」
焔
「支配……管理か」
昇
「やり方が気に入らねぇだけで」
「考え自体は……」
言葉を濁す。
剣がまとめる。
「王は喋る」
「なら――話し合う余地はある」
焔が即座に言う。
「いや、あいつ頑固だったぞ?」
「絶対折れねぇタイプだろ」
昇が焔を見る。
「……まぁな」
「焔が焚きつけた連中が暴れたし」
「人間が愚かって言われるのも分かる」
一瞬。
静かになる。
三人の視線が集まる。
焔へ。
焔
「……」
守
「……はぁ」
剣も小さくため息をつく。
焔
「いや、俺のせいじゃなくね!?」
昇
「いや原因お前だろ」
焔
「ちょっと盛り上げただけだって!」
守
「盛り上げ方がおかしいです……」
剣
「……反省しろ」
焔
「……はい」
沈黙。
だが。
どこか、少しだけ軽くなった空気。
剣が言う。
「話し合いは必要だ」
「だが――」
昇が続ける。
「その前に」
「勝たなきゃ意味ねぇ」
守
「はい」
焔
「ぶっ倒してからだな」
剣が頷く。
「共存するためにも」
「まずは戦う」
四人の視線が揃う。
次にやることは決まった。
――続く。




