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ある日突然大悪魔?!  作者: 彩霞
第3章 オリエンテーション合宿
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閑話 その27.6 「本多啓太郎」

何だかPVがごっそり増えた気がします…びっくり…

ありがとうございますです(ぺこり)


今回はもう1人の学級委員、本多くん視点です。

「結局こうなるのか……」


学級委員を決めるという時点で、僕には何か予感めいたものはあった。そして女子の学級委員が稲森さんだ。中等部でも僕と稲森さんは同じクラスで学級委員を2回やっている。2年の時は別のクラスだったけど、お互いその時だけ学級委員を外れたわけだ。

そして今年、高等部で僕と稲森さんは同じクラスになった。中等部から上がってきた奴らも、ある意味わかってて盛り上げているところもあるんだろうけど。

恨みがましい目で周りを見ても、中等部から一緒だった奴らは笑っているだけだし、外部受験生はほっとした表情だ。唯一違ってるのはカズだけか。相変わらずのポーカーフェイスだ。


「帰るか?」

「ああ、ちょっと待ってて」


ホームルームが終わって、カズが荷物を持って僕の席に来た。カズとは中等部からの付き合いだけど、1年の一番最初に助けてもらったのと、3年間同じクラスだったのもあって、以来ずっと良好な関係で来ている。そのカズに断りを入れて、帰ろうとしている3人組の女子のもとへ向かう。


「稲森さん、またよろしく」


どんな方法でも決まってしまったからにはしっかりと役割を果たすべきだと思うから、まずは挨拶だ。声を掛けると、1人が顔を上げてくれた。その顔は困ったような笑顔だったけど、きっと僕も同じような表情なんだろう。


「本多くんもいつもよね……ま、お互いよくわかってるし頑張りましょ」

「うん、あ、ごめん引き留めて。

 それじゃまた」


一緒にいたのは、稲森さんと一番仲の良い北本さんと、もう1人は今朝からクラス中の注目の的の天宮さんだ。確かにこの容姿なら、きっと学校中で噂になってることだろう。少し幼い感じだけど。

3人が出ていくのを見届けて席に戻ってくると、カズが僕の机に腰かけてた。


「ごめん、おまたせ」

「ああ、構わない」


口調はぶっきらぼうな感じで、よく愛想がないと誤解されがちだけど、カズは割と気を遣う方だ。さすがに僕が相手だと、気軽に関わってくれる。こうなるまでに結構時間が掛かったんだよね。


「それにしても、何となく予感はしてたんだよね……」


歩きながら何とはなしに話を始める。カズから話をすることは皆無だから、僕が黙ってると延々とその状況が続きかねない。だから、カズといるときは何となく話をしてしまうようになっていた。

カズが「何が?」という感じで、視線を向けてきた。


「学級委員だよ」

「ああ……」

「カズも僕を押してただろ?」

「お前以外に考えられないからな」

「まあ、いい意味で取っておくよ」


そんな他愛のない話をしながら駅へと向かっていった。今日はどこかへ寄ったりする予定はない。明日からオリエンテーション合宿だから準備をしておかないといけないし。


「合宿も何かありそうな気がするんだよね」


やっぱりカズはちらっとこっちを見ただけで何も言わなかった。



   ◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇



合宿の朝、問題なく全員が揃ってバスに乗り込む。パッと見たところ、体調が悪そうな感じの子もいないし、大丈夫かな。児島先生に報告して座席に着く。

バス移動は時間こそ掛かったものの、特に問題なく済んで僕たちは目的地の宿舎に到着した。

バスが止まってすぐに稲森さんたちが降りていった。きっと先導してくれることだろう。僕は忘れ物などの確認をして最後に降りることにした。カズも一緒に残ってくれてる。

ふと窓の外を見ると、天宮さんが飛び跳ねてるのが見えた。何だか幼く見えるけど、逆に合ってるのかな?横ではカズも同じように見てた。


「カズ、ああいう子がタイプ?」

「ん?何のことだ?」


んー……まあ、あんまりまだ興味がないみたいだよね。中等部のころだって告白されたりもしてたのに、全部その場で断ってたし。

結局すぐにバスの中の点検に移ったからそれ以上この話は続くことがなかったけど。


「先生、児島先生、いい加減起きてください。

 とっくに着いてますよ」

「……んあ?」

「いやだから、着きました」

「……知ってるさ、全員が降りたのを確認して忘れ物をだな……」

「ああ、それも僕たちがやっておいたので降りましょう」

「……すまん、助かった」


大丈夫かな、児島先生(この人)



   ◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇



2日目、飯盒炊爨の班も稲森さんと同じ班になった。何となくやっぱり、と思ってしまったけどクジを引いた稲森さんが北本さんに何か言われてたみたいだし、このことには触れないでおこう。


「それじゃ、仕事を分担しようか。

 カレーを作るのとご飯を炊くのと先に火を起こすのと、それくらいかな?」

「そうね、飯盒とかお鍋とか食器も一通り洗った方がいいと思うから、運ぶのも兼ねて4組に分かれましょ」


役割分担をパッと考えて提案すると、稲森さんが細かいところをフォローしてくれる。この辺はもう慣れたものだと思う。彼女は前にどんどん出ていくというタイプではないけれど(まあ、僕もそうだけど)サポートの上手さはすごい。去年だって、あまり前に出るタイプではない僕でもしっかり務めることができたのはそのおかげだと思う。

4つの役割を男女ペアで当たることにして、やりたいものを各自申請していくという方法で決めることにした。

最初の火起こしには誰も立候補せず、次のカレー作りで天宮さんが少しフライング気味に手を上げた。それを追うように前田くんと松本くんがやりたいと手を上げる。その勢いに天宮さんが少し怯えたように後退るのが見えた。


「ケイタ」

「あ、うん、わかってる。

 申し訳ないけど、ちょっと役割分担はやり直すよ。

 稲森さん、相談乗ってもらっていいかな?」


カズが言いたいことはわかってる。やっぱりしっかり周りを見てるよ、アイツは。

天宮さんの様子が少し気になったから、稲森さんに確認を取ってみたけど、わからないとのこと。どうしたものかと迷っていたら、北本さんがこっちへやってきた。


「ごめん、どうもひな、男子と関わったりすることが少なかったみたい。

 何とかなるかな?」

「そっか……本多くん、どうしよう?」

「うん、そうだね……カズに任せるのはどうかな?

 アイツは無口な方だから、あんまりべったり関わるって感じにもならないし、見た目以上に気を使えるから」


僕の答えに、稲森さんも北本さんもちょっと首を傾げたけど、僕が指をさした方を見て2人とも頷いてくれた。僕たちの視線の先では、不満そうな前田くんと松本くんがカズの話を聞いて、納得したような表情に変わったところだったから。

さて、それじゃ後の組み合わせを考えてしまいますか。

閑話でつなぎながら次の章をまとめにかかってるんですけど、なかなか進まないよぅ…

連休で気持ちの余裕があるから進めやすいはずなのにっ

とにかくがんばっていきます!

燃料コメントなどいただけると加速する…のかな?いろいろご指摘いただければ幸いです!

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