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ある日突然大悪魔?!  作者: 彩霞
第3章 オリエンテーション合宿
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閑話 その27.5 「北本咲良2」

1日空いてしまいましたが、まずはサクちゃん視点のお話です。

もちろん本編と被っていますので、ご了承ください。

今日からオリエンテーション合宿が始まる。

この合宿は、内部進学者と外部受験者の親睦を深めるのがメインの目的で、あとは高校生活のオリエンテーションといったところだ。

部屋割りは男女別の出席番号順だったが、アタシと葉月は同じ部屋だ。しかもひなまで一緒なんて、結構運が良かったかな?もう1人、外部の子がいるけど、きっとすぐ仲良くなれるはずだ。


「やっとついたー!」


長いバスでの移動が終わってようやく宿舎に到着すると、ひながピョンとバスを飛び下りてそのまま元気に飛び跳ねてる。ちいさなウサギみたいで、反則的なかわいさだ。そんなひなの様子を見て、すでにバスを降りてたうちのクラスの子も他のクラスも思わず顔を赤らめてる。ひなの魅力って半端ないからなぁ。


「ひな、はしゃぎすぎだよ。

 ちょっと周りを見てみたら?」


にやけそうになるのを押さえながらそういうと、ひなは周りをきょろきょろと見回して、状況を確認すると顔を真っ赤に染める。そんなひなを見てさらに降りてきた子たちの目まで釘付になってる気がするけど

な。


「さ、とにかく行きましょ。

 わたしが並べないとダメみたいだし」


赤くなって固まったひなを葉月が押していく。そのままクラスの子たちもさっと誘導してしまうんだから、やっぱり学級委員だよなぁ。葉月に任せておけば、整列だって他のクラスより早く済むんだから、ほんとに大したヤツだと思う。


「あれ、何か少なくないか?」


出席番号順に男女ごとに並んだけど、入学式に比べてずいぶんスッキリと収まってる気がする?


「だって、こっちに来てるの偶数クラスだけだもの」

「え、なんで?」

「10クラス一度にって言うのがきついからだと思うけど……ちゃんと事前のプリントに説明があったでしょ?」


事前のプリント……いるもののところしか読んでなかったっけ……?

照れ隠しに笑って頭をかいて誤魔化そうとしたんだけど、ひなまで白い眼で見てる気がするわ……

全体が並んで入所式が行われた。こういう儀式って無駄だっていう子もいるけど、アタシはけじめがついていいと思うんだよな。まあ、時間が掛かるのは嫌いだけど。

式が終わって移動が始まった。いつでも動けるように荷物を手に取る。んー、もういいかな?


「よーし、行くぞー」

「もう、まだ4組の人が残ってるじゃない。

 でもすぐ動けるようにしておきましょう。

 ひなちゃん、小川さん、大丈夫?」


まあ、お約束のように葉月にツッコまれてしまったけど。

やっと順番が回ってきた時には、もう結構待ちくたびれてたから思わず駆け出してしまう。


「こら、サク、走らないの!」

「へへっ、おっさきー!」


葉月に注意されたけど、何でも一番乗りって大事だよ、うん。

部屋は割と落ち着いた感じのいいところだった。ちょっと考えてから、2段ベッドの上の段に自分の荷物を置いた。小さいころから、高いところの方がいいような気がしてどうしても上を選んでしまうんだよな……

少しすると、廊下の方ががやがやとにぎやかになってきた。きっともうすぐ葉月たちも来るはず。と思ったところにちょうど扉から葉月たちが入ってきた。


「おかえりー」

「もう、何がおかえり、よ……」

「んー、何となく?」


ほんとに何となく口から出ただけなんだって……ほんとに……うわ、葉月の目、絶対信じてないわ。

その後みんなで揃ってオリエンテーションの会場に向かう。今日はこの後、オリエンテーションと何があるんだっけ?

すっかり忘れてたアタシは、オリエンテーションの最後の連絡で絶望のどん底に突き落とされてしまう。


「テストって……何だよ……」

「ちゃんとプリントに書いてあったでしょ?

 中学までの内容と春休みの課題の中からテストがあるって」


葉月に言われて、プリントをしっかり読んでおくんだったと後悔したけど、もう後の祭りだった。


「うぅ、ヤバイ、絶対にヤバイ……」


テストが終わって、部屋に戻る途中、アタシは無意識にヤバイを繰り返してたみたい。


「ちゃんと課題をやっていれば、そんなにヤバイヤバイっていうような問題じゃなかったと思うんだけど?

 ひなちゃんと小川さんはどうだった?」

「ウチはだいたい書けたと思う」

「私も全部埋めたよ」


ひなも小川さんも明るい表情だ。いいなあ、勉強できるヤツは。アタシだって高等部に上がるために結構やったはずなんだけどなぁ……まあ、今度からは葉月だけじゃなくてひなとも勉強できるだろうし、もうちょっと頑張らないといけないな。よし、目標は補習追試ゼロだ!

部屋に帰ってからは4人でいろいろ話をして、楽しく過ごすことができた。小川さん、じゃなくて結衣も割と打ち解けるの早くてこれならこの合宿中も盛り上がれそうだ。このときは、調子が出てきたアタシの合宿1日目が夕食後に終わるとも知らずに楽しんでたんだよな……


「続いて4組の補習対象者、阿部、北本……」

「あら、サク補習だって」


……何で葉月はそんなに楽しそうなんだよ。

次から絶対に引っかからないからなっ!

きっとサクちゃんが高等部に上がるために頑張ったのは、試験が終わった途端に忘れてしまったんですね…

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