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ある日突然大悪魔?!  作者: 彩霞
第3章 オリエンテーション合宿
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その18 「朝からショック?」

ということで新章です。

お待たせしたならすみません。

お待ちでなかったならぷちしょっく…

とにもかくにもよろしくです。

今日は始業式なんやけど、朝からいきなりびっくりした。何かって、それは朝ご飯のとき……


「和忠、あんたその服、何やの?」

「何って……煌陵学園の制服?」

「えーーーーーっ?!

 何?どういうことなんっ?」


お父さんの方を振り返ると何事もなかったかのように新聞見てるし、お母さんの方を見たら嬉しそうに笑ってるし。


「言ってなかったっけ?俺も煌陵学園の中等部に転校することになったこと」

「聞いてないからっ!

 っていうかお母さん?!」

「うふふっ、朝から仲良しね!」

「もうっ!お父さん?」

「まあ、いいじゃないか」


ダメや、完全に3人が結託してる……


「そういうことだから、諦めろよな、あね……」

「あら?かずくん、その呼び方に戻すの?

 お母さん悲しいわ……」

「いや、えっと……」


あれ、何やろ?和忠が狼狽えてる。

何かまだ隠してることがあるんやろか。

和忠とお母さんのやり取りを見てると、お父さんが耳打ちしてくれた。


「実はな、和忠が今の日生だと姉貴って呼び方は合わないって漏らしたのを日和さんが聞きつけてね。

 呼び方を変えるように勧めたんだよ。

 それに、転校したいって言い出したのは和忠が日生のことをしん……」

「父さんそれはっ!」


しん……侵略、なわけないか。信じられない、とか?ありえる……和忠まだ納得してないのかも。あるいは辛酸を舐めさせられた、ってどっちかっていうとそれはウチの方やんか。


「ほら、かずくん」

「わかったよ……姉ちゃん、でいいんだろ」


……

…………

………………

和忠が、ウチのことを姉ちゃんと?


「えー、お姉ちゃんの方がひなちゃんには合ってるのに……」

「それ絶対無理だから……」


あまりの衝撃にその後どうなったのかよくわかんないけど、気が付けばウチは和忠と一緒に登校してた。

何となく会話に困る……って思ってたんはウチだけやなかったみたいで、和忠もすっかり黙ってる。

どうもウチがこうなってしまってから和忠の接し方が変わってしもたような気がしてしょうがないんよね。やっぱりまだ信じきれてないんかな。

電車に乗ってからも和忠の様子を気にしててんけど、おかげで今日はあんまり周りの視線が気にならんかった。


「ひなちゃん、おはよう」

「よっ!ばっちりだったな」

「あ、葉月ちゃん、サクちゃんおはよう」


いつの間にか葉月ちゃんたちの駅に着いてたみたいで、2人が電車に乗ってきた。あんまり考えてなかったけど、ちゃんと約束した車両に乗ってたみたい。


「ひなは携帯持ってないから、もし会えなかったらどうしようかと思ってたよ」

「え?あ、うんそうやね……」


朝の衝撃で待ち合わせてたのを忘れてたとは言えない……

でも携帯、あったら便利なんやろね。ちょっと相談してみようかな。

いろいろお喋りしてると降りる駅に到着した。


「あね……姉ちゃん、俺先に行くから」

「あ、うん」


扉が開くと和忠はさっさと走っていった。うー、葉月ちゃんたちと喋ってて、和忠のこと放ったらかしにしてたか……今日帰ったら謝らなきゃ。


「ごめんなさい、弟さんと一緒に来てたのね」

「あ、ううん、ウチこそ言わなかったんやし。

 後でちゃんと謝っとくから」

「また今度紹介してくれよな」


学校までの道は右側にサクちゃんが、左側に葉月ちゃんがいてくれたおかげで周りを気にせずにすんでた。もしかしたらルーちゃんが言ってた力が弱くなってるのかも?

教室に着くと、黒板に指示が書いてあった。今日は始業式があるから講堂に集合ってことみたいやけど、まだ時間があるからちょっとだけ教室で時間をつぶそうってことに。


「今日ってアタシたちは昼前に終わるんだよな?」

「うん、始業式と明日からのオリエンテーション合宿の説明があるだけって書いてあったわよね」

「んじゃさ、終わったら買い物とか行こうぜ」

「わたしは大丈夫だけど、ひなちゃんは?」

「え、ウチも?」

「ありゃ、都合悪かったか?」


ちょっと驚きながらも首を横にぶんぶんと振って答える。何かに誘ってもらえるのってめっちゃ久しぶりやったから。


「じゃ、決定な」


嬉しそうなサクちゃんの笑顔に、何だかウチまで嬉しくなってしまう。お買い物かあ……何かドキドキしてきたわ。

会話が一段落したところで、前の席から声が掛かってきた。


「おはよう、北本さん。

 稲森さんも、あ、あま、天宮さんも……」

「おはよう、って何噛んでるんだよ?」


声の主は阿部くん。そういえば中等部からって言ってたっけ。だからサクちゃんたちのことも知ってるんやね。ウチは初めてやから噛んだんかなあ?


「そ、それはともかく、そろそろいかないと時間が……」

「あら、本当、結構喋りこんでたのね。

 ありがとう、阿部くん」

「サンキュー、助かった」


2人がお礼を言うのに合わせて、ウチも少し頭を下げておいた。

赤くなった阿部くんが、じゃあって言い残して走り出したんだけど、その先に待ち受けてた男子の集団につかまってるのが見える。「抜け駆けかよ」とか「うまいことやりやがって」とかいろいろ小突かれてるけど……イジメじゃないよね……?


「それじゃわたしたちも向いましょうか」

「そうだな、行くぞ、ひな」


先に立ちあがったサクちゃんに手を差し伸べてもらったから掴んだんやけど、勢いよく引っ張られてしまって立ち上がるだけじゃなくサクちゃんの胸に飛び込むような感じになってしまう。そして何故かそのままぎゅむっと抱きしめられた。


「ふぎゅっ!」

「やっぱりジャストフィットの抱き心地だなー」

「もう、サクばっかりずるい!」

「んー、ひな成分補充完了っと」 


……ひな成分って何なんよ?

阿部くん、意外と早く出てきました。

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